◆ 「米年内利下げ観測」復活… - 一時“151円台”
「円買い介入」と見られる動きから“円買い”が進行しましたが、今度は“ドル売り”の援護射撃が…。
身構えるほど“タカ派寄り”に転換することのなかった「FOMC」に加えて、先週末の「米雇用統計(NFP:+17.5万人)」「ISM非製造業景況指数(49.4)」はいずれも“弱め”でした。
このため「米年内利下げ観測」は復活しており、米10年債利回りが“低下(→4.44%)”する中、ドル円は“151.855円”へとさらに下値を探っています。
◆ 一方「日米金利格差は当面高止まり」との思惑は根強く…?
一方、振替休日で休場となった昨日東京タイム中盤には、“154円ライン”へと巻き戻されました。
その後も下値はしっかりしている印象が強く、本日に入ると“明確に突破(本稿執筆時の高値は154.437円)”するに至っています。
バーキン・リッチモンド連銀総裁は『金利上昇の本格的な影響はこれから』との認識を示し、ウィリアムズNY連銀総裁は『次の政策変更はおそらく利下げ』との見方を示しました。
これが前記「米年内利下げ観測」を後押ししており、事実、短期金融市場では「年2回利下げ」の確率が“36%”まで持ち直しています。
一方で「日米金利格差は当面高水準」との見方は根強いものがあり、これが現在の“巻き戻し”につながっているとの印象は否めないところがあります。
◆ 分岐点は“155円ライン”…!?
こうして相反する動きが交錯していますが、テクニカルから見たポイントとなるのは“155.042円(4/29~5/3の38.2%戻し)”といえます。
ここを突破できれば“156.026円(同50%戻し)”“157.010円(同61.8%戻し)”を窺わないとも限らない反面、そうでなければ…?
一時割り込んだものの、いわゆる“旧神田シーリング(152円ライン)”にて概ね下げ止まり、そして反発した格好となるだけに、下値はしっかりしている印象は否めません。
ただそれで“底打ち→反発”と見るのは、やはり早計と考えたいところです。
前記“38.2%戻し”を明確に抜けてくるまでは…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
156.026(4/29~5/3の50%戻し、日足・一目均衡表転換線、+1σ、大台)
上値5:155.499(日足・一目均衡表基準線、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:155.042(4/29~5/3の38.2%戻し、大台)
上値3:154.707(20日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:154.329(ピボット1stレジスタンス)
上値1:154.000(5/6高値、大台)
前営業日終値:153.887
下値1:153.341(週足・一目均衡表転換線)
下値2:153.181(5/3~5/6の38.2%押し、ピボット1stサポート)
下値3:153.041(-1σ、大台)
下値4:152.928(5/3~5/6の50%押し)
下値5:152.763(4/11安値、5/6安値)
152.674(5/3~5/6の61.8%押し)
151.855(5/3安値)
152.591(4/12安値)
152.345(ピボット2ndサポート)
152.052(50日移動平均線、大台)
《10:45》
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