サントリー株式会社(社長:鳥井 信宏、以下「サントリー」)、東京ガス株式会社(社長:笹山 晋一、以下「東京ガス」)、東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(社長:小西 康弘、以下「TGES」)は、このたび、サントリー山崎蒸溜所内のパイロットディスティラリー(*1)において、世界で初めて(*2)、「直火蒸溜」を水素専焼(*3)で行う実証実験に成功しました。蒸溜したニューポット(*4)は、従来の都市ガスで「直火蒸溜」を行ったときと変わらない”コクがあり力強い味わい(骨格)”をもつ品質であることを確認しており、今後、サントリー白州蒸溜所での実用化に向けて、製造設備規模での技術検証に取り組みます。
サントリー山崎蒸溜所内パイロットディスティラリー蒸溜釜
ニューポットの品質確認
- 水素専焼によるウイスキーの「直火蒸溜」について
サントリーは、1923年にウイスキーづくりへの挑戦を開始して以降、絶えず「ウイスキー文化の創造・発展」「美味品質」に取り組み、品質向上へ弛まぬ研鑽を続けてきました。なかでも、蒸溜工程において高温で加熱する「直火蒸溜」は、コクがあり力強いタイプの原酒づくりにつながる「美味品質」に欠かせない製法と考え、サントリー山崎蒸溜所・サントリー白州蒸溜所の初溜工程(*5)で実施しています。
水素は、“高温で燃え、燃焼速度が速い”こと等、従来の都市ガスとは異なる特性があり、都市ガス仕様の機器をそのまま使用することが出来ません。今回、サントリーと水素の活用・燃焼技術に知見を持つ東京ガス、TGES、燃焼設備メーカーである株式会社SRC(社長:阿部 智行、以下「SRC」)による技術検証を経て、安全対策を実施の上、パイロットディスティラリー内の燃焼設備を水素燃焼仕様に変更し、これまで同様のコクがあり力強い味わい(骨格)をもつニューポットの蒸溜を実現しました。
今後、サントリー白州蒸溜所での蒸溜において、実用化に向けた製造設備規模での技術検証に取り組みます。なお、サントリー白州蒸溜所への導入の際に使用する水素は、サントリー天然水 南アルプス白州工場およびサントリー白州蒸溜所内の「やまなしモデルP2Gシステム」(*6)で生成した「グリーン水素」の使用を検討しています
- パイロットディスティラリーでの水素「直火蒸溜」実証実験における各社の役割
- サントリーグループの「美味」の追求と環境課題解決を目指す取り組みについて
サントリーグループは、スコットランドにおいても、ビームサントリー社が英国政府の補助(*7)を受け、スーパークリティカル・ソリューション社との協働の下、グリーン水素(*8)を活用したウイスキーづくりの脱炭素化を目指しています。今回のサントリー山崎蒸溜所内のパイロットディスティラリーでの実証実験は、“グリーンで美味なウイスキーづくり(*9)”という共通の目標に向けた取り組みの一環として、この英国政府補助金を一部使用しています。
- 東京ガス・TGESが提供するIGNITURE(イグニチャー)(*10)ソリューション
東京ガス・TGESは昨年11月に始動した新ソリューション事業ブランドIGNITUREの下で、水素活用・コンサルティング等、新たな価値を提供しサステナブルでスマートな社会の実現に貢献してまいります。
<参考>サントリーホールディングス株式会社発表資料
https://www.suntory.co.jp/news/article/14584.html*1:サントリー山崎蒸溜所の一角にある品質研究・技術開発用の小型蒸溜施設。直火加熱に加えて電気式加熱も可能な蒸溜釜を有する、ウイスキーづくりのチャレンジの象徴。
*2:1KL以上の蒸溜釜でのウイスキー「直火蒸溜」において(サントリー調べ)
*3:水素100%での燃焼。ただし、安全上の理由で、燃焼開始時・終了時のみ都市ガスも使用。
*4:ウイスキーの製造工程における「蒸溜」を終えたばかりの無色透明な原酒。
*5:モルトウイスキーの製造における1回目の「蒸溜」工程。
*6:山梨県と環境調和型の持続可能な社会の実現に向けた基本合意書を締結 2022年9月5日 ニュースリリース サントリー (suntory.co.jp)https://www.suntory.co.jp/news/article/14225.html
*7:英国エネルギー安全保障・ネットゼロ省のGreen Distilleries Competition基金。
*8:製造工程においてもCO2を排出しない水素。
*9:「美味の追求」と「環境課題への取り組み」の両立を目指すウイスキーづくり。
*10:IGNITUREの詳細はこちら。https://igniture.tokyo-gas.co.jp/
サントリー山崎蒸溜所内パイロットディスティラリー蒸溜釜
ニューポットの品質確認
- 水素専焼によるウイスキーの「直火蒸溜」について
サントリーは、1923年にウイスキーづくりへの挑戦を開始して以降、絶えず「ウイスキー文化の創造・発展」「美味品質」に取り組み、品質向上へ弛まぬ研鑽を続けてきました。なかでも、蒸溜工程において高温で加熱する「直火蒸溜」は、コクがあり力強いタイプの原酒づくりにつながる「美味品質」に欠かせない製法と考え、サントリー山崎蒸溜所・サントリー白州蒸溜所の初溜工程(*5)で実施しています。
水素は、“高温で燃え、燃焼速度が速い”こと等、従来の都市ガスとは異なる特性があり、都市ガス仕様の機器をそのまま使用することが出来ません。今回、サントリーと水素の活用・燃焼技術に知見を持つ東京ガス、TGES、燃焼設備メーカーである株式会社SRC(社長:阿部 智行、以下「SRC」)による技術検証を経て、安全対策を実施の上、パイロットディスティラリー内の燃焼設備を水素燃焼仕様に変更し、これまで同様のコクがあり力強い味わい(骨格)をもつニューポットの蒸溜を実現しました。
今後、サントリー白州蒸溜所での蒸溜において、実用化に向けた製造設備規模での技術検証に取り組みます。なお、サントリー白州蒸溜所への導入の際に使用する水素は、サントリー天然水 南アルプス白州工場およびサントリー白州蒸溜所内の「やまなしモデルP2Gシステム」(*6)で生成した「グリーン水素」の使用を検討しています
- パイロットディスティラリーでの水素「直火蒸溜」実証実験における各社の役割
- サントリーグループの「美味」の追求と環境課題解決を目指す取り組みについて
サントリーグループは、スコットランドにおいても、ビームサントリー社が英国政府の補助(*7)を受け、スーパークリティカル・ソリューション社との協働の下、グリーン水素(*8)を活用したウイスキーづくりの脱炭素化を目指しています。今回のサントリー山崎蒸溜所内のパイロットディスティラリーでの実証実験は、“グリーンで美味なウイスキーづくり(*9)”という共通の目標に向けた取り組みの一環として、この英国政府補助金を一部使用しています。
- 東京ガス・TGESが提供するIGNITURE(イグニチャー)(*10)ソリューション
東京ガス・TGESは昨年11月に始動した新ソリューション事業ブランドIGNITUREの下で、水素活用・コンサルティング等、新たな価値を提供しサステナブルでスマートな社会の実現に貢献してまいります。
<参考>サントリーホールディングス株式会社発表資料
https://www.suntory.co.jp/news/article/14584.html*1:サントリー山崎蒸溜所の一角にある品質研究・技術開発用の小型蒸溜施設。直火加熱に加えて電気式加熱も可能な蒸溜釜を有する、ウイスキーづくりのチャレンジの象徴。
*2:1KL以上の蒸溜釜でのウイスキー「直火蒸溜」において(サントリー調べ)
*3:水素100%での燃焼。ただし、安全上の理由で、燃焼開始時・終了時のみ都市ガスも使用。
*4:ウイスキーの製造工程における「蒸溜」を終えたばかりの無色透明な原酒。
*5:モルトウイスキーの製造における1回目の「蒸溜」工程。
*6:山梨県と環境調和型の持続可能な社会の実現に向けた基本合意書を締結 2022年9月5日 ニュースリリース サントリー (suntory.co.jp)https://www.suntory.co.jp/news/article/14225.html
*7:英国エネルギー安全保障・ネットゼロ省のGreen Distilleries Competition基金。
*8:製造工程においてもCO2を排出しない水素。
*9:「美味の追求」と「環境課題への取り組み」の両立を目指すウイスキーづくり。
*10:IGNITUREの詳細はこちら。https://igniture.tokyo-gas.co.jp/
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