「152円トライ」継続…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/04/03 11:20

◆ 突破ならず… - “152円ライン”


不発…。

昨日発表の「JOLT求人件数」は、“下方修正(886.3万件→874.8万件)”された前月と“ほぼ水準(875.6万件)”という結果でした。
このため「米利下げ時期後ズレ」との思惑がさらに強まることはなく、“上値模索”は押し戻されました。
こうして一時“151.795円”へと上値を伸ばしたドル円でしたが、結局は“151円半ば”に押し戻されて、昨日の取引を終えています。

◆ 本日も“同様の展開”が想定されるが…?


こうして米10年債利回りは“さらに上昇(4.30%→4.40%)”し、「日米金利格差は当面高水準を維持」との見方を地で往く展開が続いているものの、「円買い介入への思惑」が行く手を遮る展開が続いています。
本日も“同様の展開”を想定せずにはおれず、“下値の堅さ”は意識されるものの、“上値の重さ”を払拭するには如何ともしがたいものがあるのが実状といえます。

本日も「ADP雇用統計」「ISM非製造業景況指数」が予定されていますので、“その結果次第では…”との期待は残ります。
また欧“下振れリスク”が意識される「欧CPI」も予定されていますので、ユーロ主導による“ドル買い”が進行する可能性も否めないところがあります。
それでも迎え撃つ「円買い介入への思惑」の壁は厚く、突破できるかは現時点では微妙といわざるを得ない…?

◆ ただオーダー状況に変化が…!?


オーダー状況的には「ドル売りオーダーが“切り下がった(151.80円→151.60円)”」という話が、漏れ聞こえてきています。
これを「“上値の重さ”が増した?」と見るか、それとも「“助走区間”が伸びた?」と見るかで次なる動作は変わってきますが、ただ行く手を阻むのが「円買い介入への思惑」のみというのは…?

“結果次第”というところはありますが、基本的には本日も「152円トライ」は継続と見たいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

153.517(+2σ)
153.300(90/6/29高値)
上値5:153.000(大台)
上値4:152.300(90/7/6高値)
上値3:152.075(ピボットハイブレイクアウト)
上値2:151.964(3/27高値《年初来高値》、ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値1:151.795(4/2高値、+1σ、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:151.565
下値1:151.470(4/2安値、日足・一目均衡表転換線、ピボット1stサポート)
下値2:151.218(4/1安値、ピボット2ndサポート)
下値3:151.143(3/28-29安値、ピボットローブレイクアウト)
下値4:151.002(3/22-25安値、3/27安値、大台)
下値5:150.918(3/21~3/27の61.8%押し)
150.671(3/21~3/27の76.4%押し)
150.272(3/21安値)
150.049(20日移動平均線、大台)
149.869(3/8~3/27の38.2%押し)
149.629(50日移動平均線)
149.327(日足・一目均衡表先行スパン上限)

《10:50》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想