◆ まず“円売り”、次いで“ドル売り”… - 一時“151円後半”へ
主要イベントを経て、ドル円はしっかり上放れ…!!!
まずはその経過から…。
注目された日銀金融政策決定会合では、「マイナス金利解除」「YCC政策廃止」「ETF&J-REIT買入終了」という3点セットが決定されました。
ただ筆者の想定通り、「緩和的な金融環境は維持」という点が声明ならびに記者会見で示唆されたことで、「ハト派寄り利上げ」との思惑が台頭しました。
このため次第に“円売り”が加速する格好となり、NYタイムに“年初来高値(150.883円:当時)”突破すると、翌日FOMC前には“151.811円”へと駆け上がっていきました。
一方のそのFOMCでは「据え置き(5会合連続)」が決定されたものの、金利見通し(ドット・チャート)では「年内3回利下げ(計0.75%)」が示唆される格好となりました。
一部で「年2回利下げ」との思惑が台頭していたこともあり、次第に“ドル売り”も目立っていきました。
“151.952円(22/10/21高値)”に届かなかったこともあり、その後は“利益確定売り”が先行する中、本日に入ると“150円前半”へと値を落としているのが実状といえます。
◆ “ポジション調整”は入ってしかるべしだが…?
こうして“円売り+ドル売り”となり、高値から“2.5円強”の調整が入ったドル円ですが、実際には“円売り>ドル売り”というのが実状といえます。
なぜなら前期ドット・チャートは“中央値は年3回(0.75%)”で変わらないものの、“加重平均では年2回(0.50%)”と、「利下げペース鈍化」が示唆されているからです。
パウエルFRB議長のみが“極端にハト派寄り”となっていることから目先は“ドル売り”に傾斜するのは否めませんが、ドル円に関しては“下値の堅さ”が次第に意識されることになる…?
パウエル議長会見中にも「日銀絡みのリーク記事(追加利上げ10月・7月観測)」が飛び出したように、今後も折に触れて“上値を押さえる”材料が飛び出すかもしれません。
それでも“下値の堅さ”を確認した後、“もう一段の上値模索”に転じると見たいところです。
そうなると“上値を押さえる”要因となるのは、「円買い介入」くらいしか思い当たりませんが…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
154.650(90/6/28高値)
154.000(大台)
153.300(90/6/29高値)
153.000(大台)
上値5:152.888(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:152.300(90/7/6高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:152.207(+2σ)
上値2:151.952(22/10/21高値、22/11/13高値、大台)
上値1:151.811(3/20高値《年初来高値》、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:151.247
下値1:151.000(大台)
下値2:150.858(+1σ)
下値3:150.721(3/20安値、ピボット1stサポート)
下値4:150.553(3/8~3/20の23.6%押し)
下値5:150.170(ピボット2ndサポート)
150.000(大台)
149.775(3/8~3/20の38.2%押し)
149.618(ピボットローブレイクアウト)
149.458(20日移動平均線)
149.146(3/8~3/20の50%押し、日足・一目均衡表基準線/転換線)
《10:55》
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