◆ “下放れ”… - “149円前半”、本日に入って“149円割れ”も…
確かに“膠着”からは抜け出しました。
ただし筆者の想定に反して、“下方向”への動きでした…。
『日銀3月会合で一部出席者が「マイナス金利解除が妥当」と意見表明の見通し』との一部報道を機に、「3月マイナス金利解除」への思惑が高まったからです。
この影響にて“円買い(戻し)”が促され、ドル円は“150円ライン”から明確に下放れました。
一方で注目の「パウエルFRB議長・議会証言」は、概ね“想定内”でした。
ただ『2%への持続性が確信となるまで、利下げは適切ではない』としたものの、『今年のある時点からの利下げが適切』とも発言しています。
いわゆる“中立”といった状況といえますが、ただマーケットは“想定ほどタカ派ではない”と捉えた印象が強いです。
こうして今度は“ドル売り”が促される格好となり、米10年債利回りが“2月7日以来最低(→4.07%)”へと一時低下する中、ドル円は“149.099円”へと値を落とし、本日に入ってから“149円割れ”を示現するに至っています。
◆ ただ“過剰反応”の印象は拭えない…?
こうして不意に飛び出した「3月マイナス金利解除」への思惑によって、筆者の見方は脆くも崩れました。
ただ日銀に関しては「3月 or 4月のマイナス金利解除」は“既定路線”であり、問題は「その後の利上げの有無」と見られるだけに“過剰反応”の感が否めない…?
一方で「パウエル議会証言」については、前記したように“中立”というのが実状といえます。
“想定ほどタカ派ではない”と捉えられた印象はあるものの、それで“さらなるドル売り”を促されるかは微妙と見るのが妥当…?
◆ 通常であれば“スルー”されがちだが…!? - 米上院銀行委員会
本日も「パウエル議会証言(本日は上院銀行委員会)」が行われますが、昨日の下院に準じる内容と見られるだけに、通常であれば“注目度はそれほど高くない”というのが妥当です。
ただ上院には、過激な発言で知られる「エリザベス・ウォーレン女史」がいます。
特に同女史らから1月末にパウエル議長宛に「利下げに関する書簡」が送付されており、それを“明確に否定”されたという因縁があります。
そうなると内容そのものは“昨日と同じ”であっても、質疑応答等で“利下げの時期&ペース”について新たなヒントが飛び出す可能性はゼロではない…?
見誤った直後であり、また通常であればスルーされがちな上院銀行委員会における議会証言でもありますが、昨日同様に“要注目”として見極めたいところです。
昨日の動きを“往き過ぎ(下げ過ぎ)”との見方を持ちながら…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※本日もパウエルFRB議長の議会証言が予定されていますので、さらに値幅を拡大しております。
150.883(2/13高値《年初来高値》、2/28高値)
150.716(3/1高値)
150.641(+1σ)
上値5:150.547(3/5高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:150.079(3/6高値、20日移動平均線)
上値3:149.962(ピボット1stレジスタンス、大台)
上値2:149.860(日足・一目均衡表転換線)
上値1:149.539(-1σ)
前営業日終値:149.414
下値1:149.099(3/6安値)
下値2:149.000(大台、-2σ、2/1~2/13の38.2%押し、ピボット1stサポート)
下値3:148.923(2/12安値)
下値4:148.551(ピボット2ndサポート)
下値5:148.390(2/1~2/13の50%押し、日足・一目均衡表基準線)
148.000(大台、ピボットローブレイクアウト)
147.924(2/8安値)
147.802(2/1~2/13の61.8%押し、100日/50日移動平均線)
147.632(2/7安値)
《10:55》
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