来週の株式相場に向けて=海外投資家の「日本株大量買い」は継続するのか

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/01/19 17:15
来週の株式相場に向けて=海外投資家の「日本株大量買い」は継続するのか  東京市場は、年初から予想を上回る上昇を記録。日経平均株価は既に約2500円(7.5%)上昇している。特に、目覚ましい値上がりをみせているのが半導体関連株だ。東京エレクトロン<8035.T>は年初から約12%、アドバンテスト<6857.T>は同21%もの上昇となり青空圏をまい進。SCREENホールディングス<7735.T>ディスコ<6146.T>なども上場来高値に買われている。

 世界の投資家の関心を集めるエヌビディア<NVDA>の株価は年初から15%上昇しており、日本の半導体関連株はエヌビディアの上昇と連動する格好で、その上昇が日経平均株価を牽引している。

 東証が18日に発表した主体別売買動向では、海外投資家は1月第2週に現物で9557億円の買い越しを記録した。外国人買いの具体的な内訳は不明だが「日本の半導体株に焦点が当たっていることは間違いないだろう」(市場関係者)ともみられている。外国人の大量日本株買いがどこまで続くかは全体相場の状況にもよるが、エヌビディアを中心とする米国の半導体株に左右される面もありそうだ。

 特に、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算が注目されたように、足もとでは米国の半導体関連企業の決算が関心を集める可能性がある。最大の焦点は2月21日のエヌビディアの決算だが、来週は24日にASMLホールディング<ASML>、25日にインテル<INTC>の決算発表がある。海外投資家の日本株買いにも絡む格好で米半導体企業の決算への関心は高まりそうだ。

 更に来週のビッグイベントには、22日から23日の日銀金融政策決定会合がある。現状では、金融政策は維持されるとの見方が強い。発表当日は為替が荒れる展開となる可能性もあるが、現状維持の場合、為替の円安進行で株価には上昇要因となることもあり得る。

 上記以外の来週の予定では、海外では25日に欧州中央銀行(ECB)理事会、米12月国内総生産(GDP)、26日に米12月個人消費支出(PCEデフレーター)が公表される。個別企業では、23日にネットフリックス<NFLX>、テキサス・インスツルメンツ<TXN>、24日にテスラ<TSLA>などが決算発表を行う。

 国内では、24日にニデック<6594.T>ディスコ<6146.T>の決算発表が予定されており決算シーズンに突入する。26日にはファナック<6954.T>信越化学工業<4063.T>の決算が予定されている。26日には1月東京都区部消費者物価指数(CPI)が発表される。来週の日経平均株価の予想レンジは、3万5300~3万6400円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ

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