上値の重い相場付きが継続しそう
【注目ポイント】「0.85500ポンド」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「0.86400ポンド」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「0.85000ポンド」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「0.85000~0.86400ポンド」
昨年末12月28日に直近高値となる「0.87100ポンド」を付けた後、徐々に下値を切り下げる動きとなっているユーロ/英ポンド。本稿執筆(19日午前8時)時点では、昨年12月11日に付けた直近安値レートである「0.85494ポンド」を一時的に下回り、同9月6日以来の安値を示現しています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態になっていること、3) ローソク足の上方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが右肩下がりでの推移になっている(上図青色点線丸印)ことから、現在のユーロ/英ポンド・日足チャートは上方硬直性を伴うレンジ相場を形成する中、もう一段の下値切り下げを模索する時間帯/局面を示すチャート形状であると判断します。
喫緊の注目ポイントは・・・心理的な節目である「0.85500ポンド」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「0.85500ポンド」で下値サポートされた場合は、昨年12月上旬の動向(上図黄色四角枠)の通り、「下値固め」→「揉み合い」→「上昇/反発フロー」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転フェイク(ダマし)”」や「SARの買いサインへの転換」、また「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、200日MAをメドとする「0.86400ポンド」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。ただし、現状ではⅰ) 200日MAが右肩下がりでの推移となっていること、そしてⅱ) 分厚い形状の赤色雲(=強い上値抵抗帯)があることから、上値余地は限定的と言えるでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「0.85500ポンド」を終値ベースで割り込んだ場合は、「心理的な節目割れ」→「下降モメンタムの強まり」へのトリガーとなる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”」や「下降バンドウォークの継続」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、昨年8月23日に付けた安値水準である「0.85000ポンド」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後のユーロ/英ポンドは上値の重い相場付きが継続するとの想定の下、当面※は「0.85000~0.86400ポンド」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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