FRONTEO、疾患ゲノム解析を活用した新たな創薬標的探索手法を開発

配信元:PR TIMES
投稿:2023/12/14 18:48
遺伝子情報・論文情報の掛け合わせにより標的発見の確度・効率を向上、AI創薬支援「Drug Discovery AI Factory」の機能拡充

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下FRONTEO)は、自社開発AI「KIBIT(キビット)」を用い、ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study、以下 GWAS)*1や発現量的形質遺伝子座(expression quantitative trait loci、以下 eQTL)*2などに基づく遺伝子情報と、医学・薬学論文情報とを掛け合わせて創薬標的探索を行う、新たな解析手法を開発したことをお知らせします。本手法により、AI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下 DDAIF)」において、創薬ターゲット発見の確度と効率が一層向上することが期待されます。


疾患の多くは、ゲノム配列変異による遺伝子の機能異常によって発生すると考えられており、疾患メカニズムの解明には異常の生じる遺伝子やその影響を受けて発現量の変化する遺伝子の特定が重要です。GWASやeQTLなどに基づく解析は、その重要な手がかりとなる半面、これらの情報のみではゲノム配列変異や発現量の違いがどのように疾患発症に結びつくのかの解明が困難であることが課題となっていました。

このたび開発した新たな解析手法では、eQTL解析により特定された遺伝子発現の影響を受ける遺伝子を、KIBITで解析します。ゲノム情報から予測される遺伝子発現変動と、医学・薬学論文情報を網羅的に学習したAIを駆使した当社独自のAI創薬プラットフォームDrug Discovery Best Known Methodsとを組み合わせることで、より高精度な疾患原因遺伝子・疾患メカニズムの予測や仮説生成、創薬標的候補の選出・優先順位付けなどが可能となります。

FRONTEOは、これからもDDAIFのサービス拡充を図り、新規性の高い標的候補の提示技術を拡張することで、より確度の高い創薬標的探索を実現し、製薬企業をはじめとする顧客のニーズに応えてまいります。


*1 GWAS:多数の人のゲノム情報を網羅的に比較し、特定の疾患のある人とない人との遺伝的変異や特徴などの差異、体質、疾患との関連性などを検出する研究手法
*2 eQTL:遺伝子の発現量に影響を与えるDNA領域

■DDAIFについて URL:https://lifescience.fronteo.com/
DDAIFは、医薬品研究開発の仮説生成に特化したFRONTEOの自社開発AIを活用し、創薬の効率化・加速化・成功確率向上を支援するサービスです。医薬品研究開発における仮説は、標的分子と疾患との関連性に基づくメカニズムを予測し、開発の最上流である標的探索から臨床試験、上市までのさまざまなフェーズの中で極めて重要な役割を担うものの一つです。DDAIFでは、顧客のニーズに応じて、新規性の高い標的分子やバイオマーカーの探索・評価、メカニズム解明、適応症提案、シーズ評価をはじめとする、エビデンスに基づく仮説を生成・提案します。

■FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発AIエンジン「KIBIT(キビット)」を用いた多様なAIソリューションとサービスを提供するデータ解析企業です。「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」ことを理念とし、膨大な量のテキストデータや複雑なネットワークの中から意味のある重要な情報を抽出して、エキスパートの高度な判断を支援する自然言語処理ならびにネットワーク解析技術を強みとしています。リーガルテックAI、ビジネスインテリジェンス、ライフサイエンスAI、経済安全保障の各領域で事業を展開し、さまざまな企業の課題や社会課題の解決に貢献しています。2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金3,042,317千円(2023年3月31日時点)。

※FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本における登録商標です。
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