酒井重 Research Memo(5):財務基盤は安定、手元の現金及び預金は8,727百万円と潤沢

配信元:フィスコ
投稿:2023/12/07 15:55
*15:55JST 酒井重 Research Memo(5):財務基盤は安定、手元の現金及び預金は8,727百万円と潤沢 ■業績動向

3. 財務状況
酒井重工業<6358>の2024年3月期第2四半期末の財務状況について、流動資産は前期末比3,014百万円増の30,455百万円となったが、主に現金及び預金の増加1,242百万円、受取手形及び売掛金(電子記録債権を含む)の減少188百万円、棚卸資産の増加1,653百万円などによる。固定資産は同1,444百万円増の14,808百万円となったが、主に有形固定資産の増加275百万円、無形固定資産の減少43百万円、投資その他の資産の増加1,212百万円(主に投資有価証券の増加1,228百万円)などによる。この結果、資産合計は同4,459百万円増の45,263百万円となった。2024年3月期第2四半期末の現金及び預金は8,727百万円と高水準だが、一方で増産と部材欠品問題への対応として積み増した棚卸資産も依然としてやや高水準であることから、今後も適正水準に向けて調整を進めるようだ。

負債合計は前期末比1,623百万円増の17,132百万円となったが、主に流動負債のうち買掛債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の増加706百万円、短期借入金の増加164百万円、固定負債の増加477百万円などによる。純資産合計は同2,835百万円増の28,131百万円となったが、主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加1,025百万円、その他有価証券評価差額金の増加861百万円、為替換算調整勘定の増加857百万円などによる。この結果、2024年3月期第2四半期末の自己資本比率は62.0%(前期末は61.8%)となった。

以上から、2024年3月期第2四半期末の正味運転資本(売上債権+棚卸資産−仕入債務)は前年同期比20.6%増(同2,144百万円増)の12,528百万円となった。主に売上債権の減少(同98百万円減)、棚卸資産の増加(同3,044百万円増)、仕入債務の減少(同802百万円減)による。販売(売上高)が堅調に推移したものの、増産と部品欠品リスク低減のための在庫の増加により、売上高/棚卸資産回転数は、前年同期比0.53回減の年間3.00回に減少した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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