*15:53JST SFP Research Memo(3):コロナ禍を乗り越え業績は本格回復の兆し。店舗数拡大により高い成長性を実現(1)
■決算動向
1. 過去の業績推移
コロナ禍前(2020年2月期まで)の業績を振り返ると、店舗数の拡大がSFPホールディングス<3198>の成長をけん引してきた。特に、独自の収益モデルによる「磯丸水産」の出店が本格化した2010年9月期以降、業績の伸びが加速し、経常利益率も売上高の拡大に伴って大きく改善した。2013年9月期の経常利益率が目標とする8%を超えると、2015年9月期には11.7%にまで上昇し、その後も高い水準を維持してきた。一方、2018年2月期から2019年2月期にかけて業績の伸びが緩やかとなったのは、環境変化への対応や今後の持続的な成長を見据え、新規出店を戦略的に抑えたうえで、その分の投資余力や経営資源を既存店の強化や新業態の開発などに振り向けてきたことが理由である。2020年2月期は独自の「アライアンス構想」を開始したことにより店舗数及び業績は拡大したが、2021年2月期以降は、コロナ禍の影響により売上高は大きく後退するとともに、不採算店舗の退店にも取り組んできた。ただ、2023年2月期からはコロナ禍の落ち着きとともに業績は徐々に回復傾向にあり、足元業績には本格回復の兆しが見えてきた。
財務面では、2014年12月の東証2部への新規上場に伴う公募増資(約127億円)により、2015年9月期末の自己資本比率は76.8%に上昇し、その後もおよそ70%を超える水準で推移してきた。2021年2月期はコロナ禍の影響により当期純損失を計上したことと、運転資金の借入(約90億円)を実施したことで自己資本比率が一時的に低下したものの、2022年2月期末には77.3%とコロナ禍前の水準に戻っている。業界内でもトップクラスの財務基盤の強さは、今後の新規出店の再開に向けて大きなアドバンテージと捉えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SI>
1. 過去の業績推移
コロナ禍前(2020年2月期まで)の業績を振り返ると、店舗数の拡大がSFPホールディングス<3198>の成長をけん引してきた。特に、独自の収益モデルによる「磯丸水産」の出店が本格化した2010年9月期以降、業績の伸びが加速し、経常利益率も売上高の拡大に伴って大きく改善した。2013年9月期の経常利益率が目標とする8%を超えると、2015年9月期には11.7%にまで上昇し、その後も高い水準を維持してきた。一方、2018年2月期から2019年2月期にかけて業績の伸びが緩やかとなったのは、環境変化への対応や今後の持続的な成長を見据え、新規出店を戦略的に抑えたうえで、その分の投資余力や経営資源を既存店の強化や新業態の開発などに振り向けてきたことが理由である。2020年2月期は独自の「アライアンス構想」を開始したことにより店舗数及び業績は拡大したが、2021年2月期以降は、コロナ禍の影響により売上高は大きく後退するとともに、不採算店舗の退店にも取り組んできた。ただ、2023年2月期からはコロナ禍の落ち着きとともに業績は徐々に回復傾向にあり、足元業績には本格回復の兆しが見えてきた。
財務面では、2014年12月の東証2部への新規上場に伴う公募増資(約127億円)により、2015年9月期末の自己資本比率は76.8%に上昇し、その後もおよそ70%を超える水準で推移してきた。2021年2月期はコロナ禍の影響により当期純損失を計上したことと、運転資金の借入(約90億円)を実施したことで自己資本比率が一時的に低下したものの、2022年2月期末には77.3%とコロナ禍前の水準に戻っている。業界内でもトップクラスの財務基盤の強さは、今後の新規出店の再開に向けて大きなアドバンテージと捉えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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