午後:債券サマリー 先物は小反発、日銀共担オペ予告 長期金利は一時0.830%に低下
20日の債券市場で、先物中心限月12月限は小反発した。米国市場で長期債価格に下落圧力(金利に上昇圧力)が掛かり、米国時間19日夕に長期金利の指標となる10年債利回りは一時5%の大台を突破した。半面、日銀は20日朝、5年物の共通担保資金供給オペを予告。金利上昇を抑制する姿勢をみせた。欧米市場で弱い内容の企業決算が相次ぎ、世界景気の先行き警戒感が強まるなか、中東情勢の緊迫化もあって、先物は朝安後に切り返す展開だった。
米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを示唆した。半面、今後の追加利上げの可能性については含みを持たせ、利上げ局面が長期化するとの見方が広がった。一方、欧州市場では長期債の利回りの上昇に一服感が出た。
円債市場では日銀が共通担保オペ(全店)を24日に実施すると予告したことが大きな支援材料となった。地政学リスクの高まりが欧州をはじめ海外景気を減速させるとの見方もくすぶっており、欧米企業の冴えない決算を受けて、海外での株安リスクが意識されたことも、債券相場の下値を支えたとみられている。
総務省が発表した9月の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比2.8%上昇と、3%を下回る水準まで伸び率は鈍化した。3%割れは市場の想定内だったが、直近で急速に高まった日銀の政策修正観測に対して幾分水を差す格好となったようだ。もっとも市場参加者の一部には政策修正を予想する向きもあり、先物は大引けにかけては上げ幅を縮小した。
自民党の世耕弘成参院幹事長が20日の会見で、経済対策と補正予算の規模に関し、「15兆円プラスアルファ」が必要との認識を改めて示したと伝わった。円債市場の反応は総じて限定的だった。
先物12月限は前営業日比3銭高の144円64銭で取引を終えた。現物債市場で日本の新発10年債利回り(長期金利)は同0.005%低下の0.835%で推移。朝方に0.845%まで上昇した後は低下し、一時0.830%をつける場面があった。
出所:MINKABU PRESS
米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを示唆した。半面、今後の追加利上げの可能性については含みを持たせ、利上げ局面が長期化するとの見方が広がった。一方、欧州市場では長期債の利回りの上昇に一服感が出た。
円債市場では日銀が共通担保オペ(全店)を24日に実施すると予告したことが大きな支援材料となった。地政学リスクの高まりが欧州をはじめ海外景気を減速させるとの見方もくすぶっており、欧米企業の冴えない決算を受けて、海外での株安リスクが意識されたことも、債券相場の下値を支えたとみられている。
総務省が発表した9月の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年同月比2.8%上昇と、3%を下回る水準まで伸び率は鈍化した。3%割れは市場の想定内だったが、直近で急速に高まった日銀の政策修正観測に対して幾分水を差す格好となったようだ。もっとも市場参加者の一部には政策修正を予想する向きもあり、先物は大引けにかけては上げ幅を縮小した。
自民党の世耕弘成参院幹事長が20日の会見で、経済対策と補正予算の規模に関し、「15兆円プラスアルファ」が必要との認識を改めて示したと伝わった。円債市場の反応は総じて限定的だった。
先物12月限は前営業日比3銭高の144円64銭で取引を終えた。現物債市場で日本の新発10年債利回り(長期金利)は同0.005%低下の0.835%で推移。朝方に0.845%まで上昇した後は低下し、一時0.830%をつける場面があった。
出所:MINKABU PRESS
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