“巻き戻し”がより台頭しやすい局面…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/05/12 11:39

◆ 一時“133円半ば”へ続落も…


「弱めの米経済指標」に続き、昨日は「米地銀への経営不安」が再燃しました。
このため「リスク回避姿勢」が台頭する中、米10年債利回りは“さらに低下(→3.34%)”を示し、そしてドル円は“134円割れ(安値は133.750円)”へと値を落としました。
もっとも“前日の反動”もあって、その後は“ドル買い(戻し)”が目立ちました。
特に対円を除く主要通貨に対しては“最強通貨”の地位に駆け上っており、この影響もあってドル円も“134円半ば”へ値を戻して、昨日の取引を終えています。

◆ 一連のイベントは一応終了、そうなると…?


昨日の「英BOE金融政策委員会」を終えたことで、一連の金融政策イベントは一応終了した格好となります。
そうした中での週末ということを踏まえれば、“巻き戻し(ポジション調整)”を主体とする動きを想定せざるを得ないところです。

もちろん「米債務上限問題」は先行きが見通せず、前記「米地銀への経営不安」もリスク回避を誘うには打ってつけの材料ですので、上値が押さえ込まれる可能性はゼロではありません。
ただ昨日の「英BOE金融政策委員会」でも“噂で買って、事実で売る”を地で往く動きが見られたように、見通しと“逆行”する動きが見られるのも、また常といえます。

少々流れに逆らう格好になりますが、本日は“底堅い”を基本とし、場合によっては“もう一段の買い戻し”を期待したいところです。
もちろん過度な期待は禁物ですが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

137.037(200日移動平均線、大台)
136.738(5/2~5/4の76.4%戻し、+2σ)
136.601(5/3高値)
136.443(50週移動平均線)
136.117(5/2~5/4の61.8%戻し、ピボットハイブレイクアウト)
136.000(大台)
135.696(+1σ)
上値5:135.615(5/2~5/4の50%戻し、日足・一目均衡表転換線)
上値4:135.468(5/10高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:135.000(大台、5/10~5/11の76.4%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値2:134.833(5/11高値、5/10~5/11の61.8%戻し水準)
上値1:134.720(週足・一目均衡表基準線、20日移動平均線)
前営業日終値:134.564(日足・一目均衡表基準線)
下値1:134.273(5/11安値後の38.2%押し)
下値2:134.174(5/11安値後の50%押し)
下値3:134.074(5/11安値後の61.8%押し)
下値4:133.932(ピボット1stサポート、大台)
下値5:133.750(5/11安値、50日移動平均線、-1σ)
133.692(週足・一目均衡表転換線、3/24~5/1の50%押し水準)
133.487(5/4安値)
133.307(4/28安値、ピボット2ndサポート)
133.128(4/27安値)
133.014(4/26安値、日足・一目均衡表先行スパン上限、大台)
132.916(100日/20週移動平均線)
132.849(ピボットローブレイクアウト)
132.736(3/24~5/1の61.8%押し、日足・一目均衡表先行スパン下限、-2σ)

《11:20》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想