足もと注目ポイントと今後の見通し
【注目ポイント】21日MA(≒133.320円)で下値サポートされるか否か
【シナリオ①-1】同MAで下値サポートなら、「135.000円」付近までの上値切り上げ
【シナリオ①-2】「135.000円」超えなら、「137.000円」付近までの上昇も視野
【シナリオ②-1】同MA割れなら、「131.400円」付近までの下値切り下げも
【シナリオ②-2】「131.400円」割れなら、「130.000円」付近までの下落も視野
【“主戦場”(コアレンジ)】「131.400~135.000円」
【“想定戦域”(ワイドレンジ)】「130.000~137.000円」
今月19日に直近高値となる「135.091円」を付けた後、徐々に下値を切り下げる動きとなっている米ドル/円。
上図にある各メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)が概ね横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足のやや上方(上図黄色丸印)にあること、3) ローソク足が赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)の上辺である先行1スパン付近で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)でADX・+DI・-DIが収斂する状態(上図赤色点線丸印)となっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
足もとの注目ポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「133.320円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①-1]
これからの時間にかけて「133.320円」で下値サポートされた場合は、「下値固め完了」→「反発フロー」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”」や「上昇バンドウォークの示現」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、BB(ボリンジャーバンド)・+2σラインをメドとする「135.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上値切り上げとなりそうです。
[シナリオ①-2]
さらに、「135.000円」を終値ベースで上抜け突破した場合は、もう一段の上値追いとなる可能性も。当該ケースでは、「SARの買いサインへの転換」や「(BB・±2σラインの拡張である)エクスパンションの示現」なども伴いながら、200日MAをメドとする「137.000円」(上図Ⓐ’桃色線)付近までの上昇も視野に入れるべきでしょう。
[シナリオ②-1]
一方で、「133.320円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値基準線割れ」→「下押しフロー」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」や「BB・-1σライン(≒132.360円)割れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、BB・-2σラインをメドとする「131.400円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下値切り下げも想定すべきでしょう。
[シナリオ②-2]
さらに、「131.400円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持線割れ」→「もう一段の下値切り下げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”」や「下降バンドウォークの示現」なども伴いながら、先月24日に付けた直近安値水準であり、同時に心理的な節目でもある「130.000円」(上図Ⓑ’紫色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①(1、2)および②(1、2)を概括すると、今後の米ドル/円については、“主戦場”(コアレンジ):「131.400~135.000円」、“想定戦域”(ワイドレンジ):「130.000~137.000円」とするレンジワーク主体の相場付きとなりそうです。
足もとでは、日本時間本日正午頃に発表される日銀会合結果や展望レポートの内容、さらには同午後3時30分からスタートする植田日銀総裁の会見内容が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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