◆ “乱高下”の後“上放れ” - 米CPI
注目の米CPIは、前年比で「予想より上振れ、前月よりは下振れ」という“どっちつかず”の結果に終わりました。
ただ思惑が定まっていないこともあり、発表直後には“乱高下”を演じました。
まず「予想より上振れ」を背景にした“ドル買い”が優勢となり、ドル円は“132.858円”まで上値を伸ばしました。
一方ですぐさま「前月よりは下振れ」が意識され、“131.506円”まで押し戻されています。
ただ前月比は「12月以上の伸び」ということもあって次第に“ドル買い”へと傾斜し、NYタイム中盤には“133.315円”へと押し上げられていきました。
もっともこの動きには、『より積極的な利上げにつながる可能性(ウィリアムズNY連銀総裁)』『インフレの鈍化ペースは緩慢(バーキン・リッチモンド連銀総裁)』等、FRBメンバーの“タカ派発言”が後押した印象もあるところです。
ただし最後には『利上げは終わりに近づきつつある(ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁)』との“ハト派寄り発言”もあって、そこからの“さらなる上値追い”につながることはありませんでした。
◆ 「米利上げ長期化」が改めて意識されているが…?
こうして筆者の想定通り「米利上げ長期化」が改めて意識される格好となり、“もう一段のドル買い”を示現する動きとなりました。
ただ前記したように“タカ派/ハト派”の双方の発言が混在しているように、まだ「方向感定まらず」から脱したと見るのは早計といわざるを得ないところです。
テクニカル的に見ると“50日移動平均線(本日は132.013円)”は明確に上回りましたが、“日足・一目均衡表の雲下限(同132.989円)”はまだ明確とはいい難いのが実状でもあります。
「米利上げ長期化」が改めて意識されている以上、“下値は堅い”“放れるならば上方向”との見方が変わることはありませんが、ここから先は“容易ではない(上値も重い)”という認識はやはり持っておきたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
136.870(200日移動平均線)
136.671(22/10/21~23/1/16の38.2%戻し)
136.000(大台)
135.572(ピボットハイブレイクアウト)
135.000(大台)
134.765(1/6高値)
上値5:134.444(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:134.323(50週移動平均線)
上値3:134.000(大台、22/12/15~23/1/16の61.8%戻し)
上値2:133.703(ピボット1stレジスタンス)
上値1:133.315(2/14高値、+2σ)
前営業日終値:133.083
下値1:132.989(日足・一目均衡表先行スパン下限、大台)
下値2:132.624(2/14安値後の38.2%押し)
下値3:132.405(週足・一目均衡表転換線、2/14安値後の50%押し)
下値4:132.197(2/14安値後の61.8%押し)
下値5:131.976(2/10~2/14の38.2%押し、50日移動平均線、+1σ、ピボット1stサポート、大台)
131.506(2/14安値、2/10~2/14の50%押し)
131.132(2/13安値、2/10~2/14の61.8%押し)
130.965(週足・一目均衡表先行スパン上限、大台)
130.825(日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート)
130.710(20日移動平均線)
130.271(日足・一目均衡表基準線)
130.145(ピボットローブレイクアウト)
130.000(大台)
《10:40》
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