より“下値は堅い”を前提に…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/02/08 11:04

◆ 大きく“動意づいた”… - 一時“130円半ば”


注目のパウエルFRB議長発言では、マーケットは激しく“揺れ動き”ました。

まず『さらなる利上げが必要』との認識を示し、『利上げ長期化の可能性』について言及したことで、直後は“ドル買い”が優勢でした。
しかし『ディスインフレのプロセスが始まった』との認識も改めて示したことで、一転して“ドル売り”で反応する場面も見られています。
こうして上を下へと揺れ動く中、東京タイム序盤には“132円後半”で推移していたドル円は、NYタイム終盤には“130.505円”へと押し下げられる場面が見られています。

◆ ただ「方向感定まらず」は変わっていない…?


今回の発言はどちらも“新味に欠く”といわざるを得ませんので、米金融政策を巡る不透明感は“依然として残存”と考えるのが自然です。
このため“一方向への動意”は限定されやすく、今後も“(上を下への)揺れ動き”になりやすいと見るのが妥当ということになります。

◆ そうした中、“窓埋め”は完了…!?


ただ注目しておきたいのは、昨日の下落にて週初に空けた“窓(131.187-496円)”が埋まったという事実です。
“130円割れ”等へさらに押し下げられると話は変わってきますが、そうでなければ“過熱感”は解消されたと見るのが自然…?
そうなると“下値の堅さ”は、必然的に意識されやすい…?

「方向感定まらず」が継続している以上、本日も「次なる方向感を探る」がメインとなりますので、“揺れ動き”と見るのが妥当なところです。
そんな中、「米10年債利回り」の動向を注視しつつも、“下値の堅さ”が意識される展開を想定したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

133.350(日足・一目均衡表先行スパン下限)
133.000(大台)
132.899(2/6高値)
132.700(2/7高値、週足・一目均衡表転換線)
132.520(+2σ)
132.383(50日移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
上値5:132.000(大台)
上値4:131.984(2/6~2/7の61.8%戻し)
上値3:131.702(2/6~2/7の50%戻し)
上値2:131.420(2/6~2/7の38.2%戻し)
上値1:131.206(+1σ)
前営業日終値:131.104
下値1:130.995(日足・一目均衡表基準線、大台)
下値2:130.904(週足・一目均衡表先行スパン上限)
下値3:130.505(2/7安値、日足・一目均衡表転換線、2/2~2/6の50%押し水準)
下値4:130.173(ピボット1stサポート)
下値5:130.000(大台)
129.923(2/2~2/7の61.8%押し)
129.763(20日移動平均線)
129.241(ピボット2ndサポート)
129.000(大台)
128.580(-1σ)

《10:45》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想