日証金が後場に上げ幅拡大、ストラテジックの提訴請求を受け執行部の意見を開示◇
日本証券金融<8511.T>が後場に上げ幅を拡大した。有価証券売却益の会計処理を巡る株主からの提訴請求に関し、この日の正午に同社執行部としての意見を開示。これが投資家の買いを誘う材料となったようだ。
同社株主のストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)は、日証金が不適切な会計処理によって執行役に過剰な役員賞与や業績連動報酬を支給していると推定されるとして、同社の監査委員に対し18日付の書面により、執行役の不当利得返還に向けた提訴請求を行っていた。ストラテジック側は日証金が21年3月期以降、日本取引所グループ<8697.T>株式の売却によって発生した多額の有価証券売却益を営業収益として計上しているが、これは特別利益に計上すべき利益であり、結果として日証金の経常利益が水増しされ、業績連動報酬などの金額も過剰に算定されていると推定される、としている。
日証金の25日付の開示資料によると、同社は政策保有株式として取り扱ってきた日本取引所株式について、18年のコーポレートガバナンスコードの改定を踏まえ、取締役会で審議のうえ政策保有の継続の必要性はないと判断し、保有目的を純投資目的に変更した。
また、日本取引所株式は短期売買を目的に保有するものではなく「その他有価証券」として整理されるが、これに位置づけられる純投資目的の保有株式であっても、その売買は営業活動として実施されるものと認められ、売買損益を営業損益として計上することは妥当だ、などとする見方を示している。日証金の監査委員会が責任追及の訴えを提起するかどうかについて決定した際は、速やかに公表するとしている。
(注)タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。
出所:MINKABU PRESS
同社株主のストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)は、日証金が不適切な会計処理によって執行役に過剰な役員賞与や業績連動報酬を支給していると推定されるとして、同社の監査委員に対し18日付の書面により、執行役の不当利得返還に向けた提訴請求を行っていた。ストラテジック側は日証金が21年3月期以降、日本取引所グループ<8697.T>株式の売却によって発生した多額の有価証券売却益を営業収益として計上しているが、これは特別利益に計上すべき利益であり、結果として日証金の経常利益が水増しされ、業績連動報酬などの金額も過剰に算定されていると推定される、としている。
日証金の25日付の開示資料によると、同社は政策保有株式として取り扱ってきた日本取引所株式について、18年のコーポレートガバナンスコードの改定を踏まえ、取締役会で審議のうえ政策保有の継続の必要性はないと判断し、保有目的を純投資目的に変更した。
また、日本取引所株式は短期売買を目的に保有するものではなく「その他有価証券」として整理されるが、これに位置づけられる純投資目的の保有株式であっても、その売買は営業活動として実施されるものと認められ、売買損益を営業損益として計上することは妥当だ、などとする見方を示している。日証金の監査委員会が責任追及の訴えを提起するかどうかについて決定した際は、速やかに公表するとしている。
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出所:MINKABU PRESS
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