“ここからの下値追い”は容易ではない…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/01/13 11:20

◆ “サプライズ”はなかったが… - 米CPI


注目の米CPIは“事前予想通り”となり、前回までのような“サプライズ”はありませんでした。
ただ「米インフレ圧力鈍化」が確認されたことは事実であり、朝方には『日銀、大規模緩和の副作用点検へ』との一部報道もありました。
このため「日米金利差縮小」が強く意識されたことから、発表直後から“ドル売り”が目立ちました。
こうして“130円割れ(安値は129.500円)”を見せた後、一旦は“膠着”したものの、NYタイム終盤には再び“128.849円”へと押し下げられていきました。

◆ テクニカル的には“崩れた”格好だが…?


“旧年初来安値(1/3:129.506円)”を割り込んだことで、“ドル売り・円買い”に弾みがついている格好といえます。
一方で当該水準は“週足・一目均衡表の雲内(124.067-129.661円)”に当たるため、ここからさらに“下値追い”につながるかは微妙といわざるを得ないのが実状といえます。

来週の「日銀会合(17-18日)」に向けて“さらなる修正となるか?”は高まりやすいと見られますが、これも時間の経過と共に“結果を見たい”に変化する可能性を孕んでいます。
何より本日は週末に当たるため、“ポジション調整(利益確定の買い戻し)”が入りやすい…?

テクニカル的には“崩れた”格好であり、“上値の重さ”も如実に表れると見ますが、“さらなる下値追い”に関しては一旦一服と考えたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しております。

132.467(1/12高値、22/12/15~23/1/3の38.2%戻し、1/6~1/12の61.8%戻し)
132.290(20日移動平均線)
132.000(大台)
131.807(1/6~1/12の50%戻し)
131.698(日足・一目均衡表転換線)
131.589(ピボット1stレジスタンス)
131.109(1/6~1/12の38.2%戻し)
131.000(大台)
上値5:130.594(-1σ)
上値4:130.245(1/6~1/12の23.6%戻し)
上値3:130.000(大台)
上値2:129.661(週足・一目均衡表先行スパン上限)
上値1:129.506(旧年初来安値《1/3安値》水準)
前営業日終値:129.341
下値1:129.000(大台)
下値2:128.849(1/12安値)
下値3:128.639(22/6/1安値、-2σ)
下値4:128.000(大台、ピボット1stサポート )
下値5:127.509(22/5/31安値)
127.272(月足・一目均衡表基準線)
127.000(大台)
126.860(22/5/30安値)
126.673(22/5/27安値)
126.540(22/5/26安値、ピボット2ndサポート)
126.355(22/5/24安値)

《10:50》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想