今週のポイント
RBA(豪中銀)が6日に、BOC(カナダ中銀)が7日に政策会合を開きます。両中銀の決定が豪ドルやカナダドルの動向に影響を与えそうです。RBAについては、0.25%の利上げが行われるとの見方が有力。BOCについては、0.25%の利上げと0.50%の利上げで市場の見方が分かれています。
中国の主要都市では、新型コロナウイルス対策の規制措置が緩和されており、中国景気をめぐる懸念が市場で後退する可能性があります。その場合、豪州とNZは中国を主力輸出先とするため、豪ドルやNZドルの支援材料になりそうです。
8日には、メキシコの11月CPI(消費者物価指数)が発表されます。CPIの市場予想は、総合指数が前年比7.95%、変動の大きいエネルギーと食品を除いたコア指数は同8.58%。総合指数の上昇率は10月の8.41%から鈍化するとみられるものの、コア指数の上昇率は10月の8.42%から一段と高まると予想されています。CPIが市場予想を上回る結果になれば、BOM(メキシコ中銀)は次回12月15日の政策会合で大幅な利上げを行うとの観測が市場で強まる可能性があります。BOMの利上げ観測が強まることは、メキシコペソの上昇要因と考えられます。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.05000NZドル~1.08000NZドル>
豪ドル/NZドルは12月2日に一時1.06091NZドルへと下落し、約11カ月ぶりの安値をつけました。足もとの豪ドル/NZドル下落の主な要因として、RBA(豪中銀)とRBNZ(NZ中銀)の金融政策スタンスの差が挙げられます。RBAは11月1日の政策会合で0.25%の利上げを行った一方、RBNZ(NZ中銀)は11月23日の会合で0.75%利上げしたうえ、会合では1.00%の利上げも検討されました。
RBAは12月6日に政策会合を開きます。市場では、政策金利をさらに0.25%引き上げることを決定するとの見方が有力です。そのため、RBAが政策金利を据え置く、あるいは利上げしたとしても幅が0.25%を下回る(例えば0.15%)場合、豪ドル/NZドルは下落しそうです。0.25%の利上げが決定された場合、RBAの声明に注目。声明がハト派的な内容になれば、RBNZとの金融政策スタンスの差が市場で改めて意識されて、豪ドル/NZドルは下値を試す展開になる可能性があります。
今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.30000カナダドル~1.38000カナダドル>
BOC(カナダ中銀)は12月7日に政策会合を開きます。その結果に米ドル/カナダドルが反応しそうです。
市場ではBOC会合について、0.25%の利上げと0.50%の利上げで見方が分かれています。そのため、利上げ幅が0.25%の場合にはカナダドルが売られて米ドル/カナダドルは上昇しそうです。
一方で、利上げ幅が0.50%の場合には米ドル/カナダドルは下落しそうです。ただし、「現在の利上げ局面は終了に近づきつつある」との見方をBOCはこれまで示しています。BOCの声明で利上げの停止が示唆されれば、0.50%の利上げが行われたとしても、米ドル/カナダドルは上昇する(カナダドルが売られる)かもしれません。
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