基本は「ポジション調整主体」だが…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/12/05 11:20

◆ 乱高下… - 米雇用統計


注目の米雇用統計は“強め(非農業部門雇用者数:+26.3万人/失業率:3.7%/平均時給:前年比+5.1%)”でした。
また『労働供給は当面制約(バーキン・リッチモンド連銀総裁)』『ターミナル・レートは当初想定より高め(エバンス・シカゴ連銀総裁)』という発言も加わりました。
このため米10年債利回りが“急上昇(3.49%→3.63%)”を見せる中、為替では“ドル全面高”が進行し、ドル円も“急伸(136.612円→136.001円)”する場面が見られました。

一方で短期金融市場では「12月0.50%利上げ」を織り込み続けており、次第に“利益確定売り”が目立ち始めました。
こうして米10年債利回りは“最低下(→3.46%)”する中、ドル円も“往って来い(→134.236円)”となり、そのままの水準で先週末の取引を終えています。

◆ “200日移動平均線”を巡る攻防…?


このため“さらなる下値追い”へと発展するかが目先のポイントと見られますが、アメリカではすでに「ブラックアウト期間」に突入しています。
このため米金融政策を巡る思惑はテーマになりづらく、「ポジション調整主体」もしくは「テクニカル主導」になりやすいと見るのが自然です。
こうした中でポイントと見られるのが、“200日移動平均線(本日は134.615円)”です。

終値ベースで上回れば“一旦の底打ち”が期待されることになり、そうでなければ“さらなる下値追い”へと傾きやすい分水嶺…。
基本的には“揺れ動き(方向感定まらず)”と見ますが、「ポジション調整主体」がメインとなる中、先週末も記した「すでにいい水準まで下落した」は変わっていません。
幾分“前者(下値は堅い)”を主体とした動きを、想定したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しております。

137.492(11/30~12/2の61.8%戻し)
137.035(ピボット2ndレジスタンス)
136.898(11/22~12/2の38.2%戻し)
136.751(11/30~12/2の50%戻し)
136.628(-1σ)
136.001(12/2高値、11/30~12/2の38.2%戻し、大台)
上値5:135.681(ピボット1stレジスタンス)
上値4:135.327(12/2高値後の61.8%戻し)
上値3:135.094(11/30~12/2の23.6%戻し、12/2高値後の50%戻し)
上値2:134.910(12/2高値後の38.2%戻し、大台)
上値1:134.615(200日移動平均線)
前営業日終値:134.326
下値1:134.236(12/2安値後の押し目)
下値2:133.982(-2σ、大台)
下値3:133.612(12/2安値)
下値4:133.292(ピボット1stサポート)
下値5:132.946(8/16安値、大台)
132.543(8/15安値)
132.257(ピボット2ndサポート)
132.000(大台)
131.722(8/11安値)
131.000(大台)

《10:40》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想