SI Research Memo(5):2023年2月期第2四半期累計業績は減収減益となるも、会社計画どおりの進捗

配信元:フィスコ
投稿:2022/11/22 15:25
■業績動向

1. 2023年2月期第2四半期累計業績の概要
システムインテグレータ<3826>の2023年2月期第2四半期累計業績は、売上高で前年同期比11.7%減の2,174百万円、営業利益で同64.8%減の115百万円、経常利益で同64.2%減の117百万円、四半期純利益で同61.0%減の80百万円と減収減益となったが、おおむね期初計画どおりの進捗となった。

売上高は、主力のE-Commerce事業やERP事業の落ち込みにより減収となった。E-Commerce事業は顧客事由により前期に受注した大型案件の開発が中断したこと※、ERP事業については繁忙状況が続いているものの下期に納品時期が集中することが減収要因となっている。

※売上高で10億円超のリプレイス案件が顧客の事業戦略見直しによって中断となったが、今後再開される可能性も残っている。


売上総利益率は前年同期比2.1ポイント低下の33.7%となった。E-Commerce事業の受注減や新卒を含めた積極的な人材採用を進めたことにより、エンジニアの稼働率が前期の80%台から70%台に低下したことが主因だ。また、販管費は人件費や教育研修費の増加により、同11.3%増加した。2022年春の新卒採用は20人(前年は6人)と過去最多となり、第2四半期末の従業員数は前期末比27人増の246人となった。なお、同社はERP事業の旺盛な需要に対応すべく、開発体制の強化を目的に2022年5月に福岡支社を開設した。12人の体制でスタートし今後50人体制まで拡大し、開発生産力で20%(約6億円相当)増強することを目指している。

営業利益の増減要因の内訳を見ると、増益要因はObject Browser事業で4百万円、AI事業の受注増で26百万円、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴う影響で31百万円※となり、減益要因としてE-Commerce事業の大型案件中断によるマイナス影響86百万円及び稼働率低下で58百万円、ERP事業におけるエンジニアの育成・教育費用の増加77百万円及び人員増に伴う販管費増加で47百万円、新規事業への投資で6百万円となっている。

※主にERP事業で28百万円、E-Commerce事業で3百万円、その他事業で1百万円の増加要因、AI事業で3百万円、Ocject Browser事業で1百万円の減少要因となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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