株価指数先物【寄り前コメント】 オプション権利行使価格2万7875円~2万8125円の狭いレンジを想定

配信元:株探
投稿:2022/11/21 08:12

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27970 +90 (+0.32%)
TOPIX先物 1973.5 +6.0 (+0.30%)
シカゴ日経平均先物 27965 +85
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。予想を上回る決算を発表したカジュアル衣料チェーンのギャップや半導体製造装置のアプライド・マテリアルズが買われ、ウォルマートやシスコ・システムズへも波及するなど買い先行で始まった。その後、米ボストン地区連銀のコリンズ総裁が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%利上げがなお検討されていると述べたことが伝わり、一時下落に転じる場面もあったが、終盤にかけて買い戻された。S&P500業種別指数は公益事業、ヘルスケア機器・サービス、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、エネルギー、自動車・同部品、メディアが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比85円高の2万7965円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万7910円で始まり、直後につけた2万7860円を安値にリバウンドを見せており、米国市場の取引開始後に一時2万8020円まで買われた。買い一巡後は軟化し2万7880円~2万7970円辺りのレンジで推移し、レンジ上限の2万7970円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。ただし、決算が好感されたアプライド・マテリアルズは上昇率が一時5%を超える場面も見られたが、0.23%高と上昇幅を縮小して取引を終えており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのインパクトは限られそうだ。そのため、買い一巡後は2万8000円を挟んだこう着感の強い値動きになりそうである。

 また、今週は23日にFOMC議事要旨が公表されるため、その内容に注目が集まる。また、東京市場は23日が勤労感謝の日で休場となるほか、米国は24日がサンクスギビングデー(感謝祭)で休場、25日は半日取引となるため、週を通じて商いは膨らみづらい需給状況である。リバランスに伴うショートカバーは継続しているものの、積極的にカバーの動きを強めてくる流れにはならないだろう。

 VIX指数は23.12に低下し、テクニカル面では25日、75日移動平均線とのデッドクロスが接近していることから、切り下がる25日線を抵抗とした下向きのトレンドが継続する可能性があるなか、ショートも強まらないとみられる。日経225先物は2万8000円を中心に切り上がる25日線を支持線としたリバウンドを継続しており、短期的に弱含む局面では押し目狙いのロングでの対応とみておきたい。

 レンジとしては、オプション権利行使価格の2万7875円~2万8125円での狭いレンジを想定。レンジをブレイクしたとしても、2万7750円~2万8250円と2万8000円を中心とした範囲内での推移になりそうだ。先週のNT倍率は先物中心限月で14.17倍に低下した。ポジションを傾けづらい需給状況のなか、ナスダックの戻りの鈍さから、目先的なヘッジ対応としてはNTショートに向かいやすいだろう。

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