先週は、3日営業日でしたが、FOMCの結果を受け、一時27000円を割り込む動きとなりました
先週の予測では、20~21日の米国の金融政策の方向に影響を与えるFOMCの利上げ幅が0.75%なのか1.00%なのかがポイントになるとしました。
0.75%ならば想定通りで、すでに織り込んでいるため、日経平均は27300円水準を下値に戻りを試すことになるとしました。
結果的には、FOMCでの利上げは0.75%となりましたが、NYダウは▲522ドルの急落となり、3指標そろって大幅続落となりました、それはFOMCによる年末時点での金利予想が中央値で4.4%となったことで、11月、12日のFOMCでの積極的利上げの可能性が出てきたことによります。
この流れの中で、FOMCの結果が警戒される中で、3連休明けの20日(火)は、前日の米国株が3指標そろって反発したことを受け、自律反発の買い先行で始まり、一時△339円の27907円まで上昇しました。しかし、買一巡後は先物売りを交えて上昇幅を縮小し、一時△60円の27627円まで上げ幅を縮小し、その後は持ち直すもののFOMCを控えて様子見となり、△120円の27688円で引けました。
引け後の米国市場では、FOMCを控えて金利の上昇が続いたことで、米株3指標が大幅反落し、これを受けて21日(水)の日経平均は、一時▲390円の27297円まで下げ、その後、下げ渋ったものの戻りは弱く、大引けにかけて安値圏で推移し、▲375円の27313円と反落で引けました。
この日の引け後に、FOMCで0.75%の利上げを発表しましたが、上述したようにFRBの積極的利上げ継続を嫌気し、米株3指標が大幅急落となったことで、22日(木)の日経平均は、前場は一時▲357円の26955円と7月19日以来の27000円割れとなりました。
しかし、午後の日銀金融政策決定会合を前に様子見となり、後場に入ると日銀の政策金利は現状維持となったことで警戒感が後退し、下げ幅を縮小する動きとなり、一時、145.30円をつける円安になったこともあり、▲159円の27153円まで戻して引けました。
この日は、日銀が会合で大規模金融緩和の継続を決めたことで、日本時間の夕刻に一時145.90円と約24年ぶりの高値をつけたものの、政府・日銀による円買い介入をきっかけにドルは急落し、NY為替では一時140.36円までの円高となりました。終値は142.39円でした。
23日(金)の米国市場は、NYダウは一時▲826ドル下げ、終値▲486ドルの29590ドルと年初来安値を更新し、6月以来の3万ドル割れとなりました。3指標とも大幅続落となりました。高金利政策の長期化による景気後退懸念が強まる中、金利上昇、ドル高進行に加えゴールドマンサックスが年末のS&P500の見通しを現在の水準から4%以上低い水準に引き下げたことも売り材料となりました。シカゴ日経先物は▲615円の26415円と大幅安となっていました。
今週は、NYダウの年初来安値更新をみながら落ち着きどころを探る展開
先週末の日本市場の休日の23日(金)に米国市場は大幅続落となって、シカゴ日経平均先物は▲615円の2万6,415円となっています。ファンダメンタルズからみると日本株は欧米に比べて割安水準のため、日本株は相対的強さが評価される可能性があると思われます。
しかし、テクニカルからみると、日足チャートでは9月以降は安値を切り下げてくる可能性があるともしました。
日足チャートを分析すれば、1990年以降で、9月以降に年間の安値を更新している年は12回あり、そのうち10回は9月までに年間の最安値に近いところまで下げています。つまり過去10回は、9月に年初来安値に接近し、いったん反発しても10月以降に下値を切り下げる展開が続く可能性があるという日足チャートの分析です。
1つのテクニカルからみた可能性としてアタマに入れておくとよいでしょう。
先週の予測では、20~21日のFOMCの結果にもよりますが、下値は9月7日の安値27268円を守れば、戻り早く27300~28300円のレンジの中で、28000円を試す動きを想定していました。しかし、22日(木)に一時27000円を割り込んだことで、下値を試す動きとなりました。
週末には、NYダウは3万ドルを割り込んでシカゴの日経先物は、▲615円の26415円となっていますので、今週はいったん下値を確認したあと9月末の配当取り(28日まで)が意識されることで、目先、反発に転じる可能性があります。
しかし、日本株はNYダウの動き次第であり、米国株を横目にしばらくは乱高下する展開を想定しておくところです。ただ、NYダウの3万ドル割れは6月17日の29653ドルを切って29250ドルまで下げ、年初来安値更新となっていますので、底値確認の動きとなります。目先的にはいったん下げ止まることが想定されます。日経平均は目先は7月12日の26278円が下値ポイントとなります。
(指標)日経平均
先週の動き
先週は、2日間の休日が入り営業日は3日間でした。3連休明けの9月20日(火)は、前日の米株高を受け、一時△339円の27907円まで上昇するものの、FOMCの結果を見極めたいということもあり、△60円の27627円まで下げ、終値は△120円の27688円でした。21日(水)は、前日の米国株は3指標そろって反落したことで、日経平均も連動し、▲375円の27313円となって75日線、200日線を割って引けました。22日(木)は、先日のFOMCで0.75%の利上げを受け、米株式は3指標そろって大幅続落となり、これを受けて日経平均は一時▲357円の26955円と27000円を割り込みましたが、その後は買い戻す動きもあり、▲159円の27153円で引けました。
日本が休日の23日(金)の米国市場は大幅続落となり、シカゴ日経先物は▲615円の26415円となっています。
今週の見通し
先週末にNYダウは、年初来安値を更新したことで、NYダウに連動しやすい日経平均も27000円を切って下値を探る展開となりそうです。先週末の米国でシカゴ日経先物は26250円まで下げて▲615円の26415円で引けており、この近辺が下げ止まりの1つ目の目安となりそうです。チャートをみると26000~26500円のゾーンが下値の目安となります。
(指標)NYダウ
先週の動き
週始めから20~21日のFOMCを控えて様子見の動きでしたが、20日(火)からは翌日のFOMCの結果発表を控えて金利上昇が重しとなり、この日は▲313ドル、21日(水)のFOMCでは予想通り0.75%の利上げだったが、11月、12月も積極的利上げの可能性から▲522ドルと大幅続落、22日(木)も景気後退懸念で▲107ドルと3日続落し、週末の23日(金)は、金利上昇、ドル高進行に加え、ゴールドマンサックスがS&P500の年末の見通しを4%低い水準に引き下げたことで、一時▲826ドル下げ、終値▲486ドルの29590ドルと年初来安値を更新し、6月以来の3万ドル割れとなりました。
今週の見通し
今週は、様々な要因で投資は見送られるとの見方が多いようです。大きいのはFRBの大幅利上げ観測と世界的な景気後退懸念が引き続き売り材料となります。又、月末、四半期末絡みの調整も予想されます。又、今週はユダヤ教の祭日が重なり、参加者が限られ積極的な投資は見送られる可能性があります。加えてプーチン大統領のウクライナ侵攻を巡る部分的動員令も世界景気に懸念を与えます。
(指標)ドル/円
先週の動き
先週の予測では、FOMCでの利上げが大幅となれば円安が継続し、145円突破では、政府・日銀の円買い介入が実施される可能性があるとしました。
21日(水)のFOMCでは、予想通り0.75%の利上げとなりましたが、さらに11月、12月にも積極的利上げの可能性が高まったことで、ドル・円は一時144.68円まで買われ、株価は利上げ継続を嫌気し、▲522ドルと大幅続落となりました。さらに22日(木)は、日銀が大幅金融緩和の現状維持を発表すると一時NY市場では145.90円まで円安が進みました。しかし、145円を突破したところで、政府・日銀はドル売り・円買い介入を行ったことで、ドルは急落し、一時140.36円まで円高が進みました。
今週の動き
今週は、もみあいの可能性。FRBは金融引締めの長期化の方針で、ドル買い・円売りはただちに縮小する可能性は低いものの、政府・日銀の円買い介入が意識されてもみあいとなりそうです。ただし、市場介入は日本単独でなされているため円安阻止の効果は限定的とみられています。
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