■ヨネックス <7906> 1,510円 (+300円、+24.8%) ストップ高
ヨネックス <7906> [東証S]がストップ高。同社はスポーツ用品の大手でバドミントンの商品シェアが高い。 新型コロナウイルスの影響が一巡し、バドミントン用具の需要回復が収益を押し上げている。9日取引終了後に23年3月期上期(22年4-9月)の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の38億円から60億円(前年同期比43%増)に大幅増額した。あわせて通期営業利益予想についても同利益を77億円から92億円(前期比37%増)に増額しており、連続のピーク利益大幅更新となることで、これを材料視する買いが集中した。中国の都市封鎖による影響については、解除後に想定以上の回復を示したことから収益へのダメージはわずかにとどまった。株価は7月11日に1320円の年初来高値をつけてからは調整を強いられたものの、押し目買い需要は旺盛で下値が堅く、株式需給面でも信用買い残が枯れ切った状態で上値の軽さが意識された。
■マクロミル <3978> 1,127円 (+150円、+15.4%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。マクロミル <3978> [東証P]が150円高はストップ高の1127円まで買われる人気となった。同社はネットを活用したマーケティング・リサーチで国内外で高い実績を持っている。9日取引終了後に発表した22年6月期決算は営業利益が前の期比8%増の58億1400万円と好調だった。また特筆されるのはトップラインの伸びで、同15%増の498億1000万円と2ケタ伸長を果たし過去最高を更新している。オンライン調査の需要が高水準で国内、韓国ともに想定を上回り業績を押し上げている。23年6月期営業利益も前期比13%増の65億5000万円を見込んでおり、業績成長トレンドに陰りがみられないことで、これを材料視する買いが集中した。
■ロート <4527> 4,380円 (+550円、+14.4%)
東証プライムの上昇率3位。ロート製薬 <4527> [東証P]が4日続急騰、年初来高値を更新した。9日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を2180億円から2250億円(前期比12.7%増)へ、純利益を195億円から215億円(同2.3%増)へ引き上げており、これを評価した買いが入ったようだ。第1四半期の国内事業が好調で、第2四半期以降も引き続き堅調な伸びが続くと予想している。アジア子会社における円安進行に伴う為替換算の影響も加味した。年間配当予想も37円から40円(前期36円)に増額した。同時に発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比23.5%増の522億5500万円、純利益が同47.3%増の69億9400万円だった。
■理計器 <7734> 4,320円 (+425円、+10.9%)
東証プライムの上昇率5位。理研計器 <7734> [東証P]が4日ぶりに急反騰。同社は9日取引終了後、23年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比68.8%増の34億2800万円となり、上半期計画45億円に対する進捗率が76.2%となったことが好感されたようだ。売上高は同19.1%増の107億6300万円で着地。定置型ガス検知警報機器や可搬型ガス検知警報機器の売り上げが伸びたことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■日本マイクロ <6871> 1,409円 (+123円、+9.6%)
東証プライムの上昇率8位。日本マイクロニクス <6871> [東証P]が3日ぶりに急反発。9日の取引終了後、第3四半期累計(1-9月)連結業績予想について、営業利益を67億円から72億円(前年同期比12.9%増)へ、最終利益を46億円から48億円(同4.4%増)へ上方修正し、あわせて未定としていた配当予想を期末一括で55円(前期65円)としたことが好感された。上期においてプローブカード事業の売上高が予想を若干下回ったことから売上高は329億円から323億円(同13.5%増)へ下方修正したが、メモリー向けプローブカードの需要継続と高い受注残により高稼働が継続していることに加えて、プロダクトミックスの変化などが寄与する。あわせて、未定としていた22年12月期通期業績予想を発表しており、売上高470億円(前期比17.5%増)、営業利益104億円(同26.2%増)、純利益70億円(同15.0%減)を見込む。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高195億7000万円(前年同期比11.5%増)、営業利益41億100万円(同6.8%増)、純利益28億7300万円(同2.9%増)だった。メモリー向け、ノンメモリー向けプローブカードがともに好調な需要が継続したほか、プローブユニット及び 半導体テストソケットも堅調に推移した。
■新日本製薬 <4931> 1,821円 (+148円、+8.9%)
東証プライムの上昇率9位。新日本製薬 <4931> [東証P]が続急伸。同社は8月9日大引け後に決算を発表、22年9月期第3四半期累計(21年10月-22年6月)の連結経常利益は前年同期比14.1%増の27.5億円に伸び、通期計画の30.2億円に対する進捗率は91.4%に達し、3年平均の79.4%も上回ったことで好感されたようだ。
■住友林 <1911> 2,250円 (+176円、+8.5%)
東証プライムの上昇率10位。住友林業 <1911> [東証P]が急反発。9日の取引終了後に22年12月期業績予想の上方修正を発表。売上高を1兆5240億円から1兆6130億円(前期比16.4%増)へ、営業利益を1185億円から1420億円(同24.9%増)へ引き上げており、これを好感した買いが入ったようだ。米国の住宅事業や不動産開発事業の収益が想定を超えて伸長したことが要因。年間配当予想も80円から125円(前期80円)に増額した。同時に発表した上期(1-6月)決算は、売上高が前年同期比23.7%増の7827億8400万円、営業利益が同51.4%増の729億5500万円だった。
■マツダ <7261> 1,251円 (+86円、+7.4%)
マツダ <7261> [東証P]が3日続急伸し年初来高値を更新。9日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高6172億2300万円(前年同期比23.2%減)、営業損益195億2800万円の赤字(前年同期261億600万円の黒字)、最終利益149億9700万円(前年同期比31.8%増)と営業赤字に転落したが、23年3月期通期業績予想は、売上高3兆8000億円(前期比21.8%増)、営業利益1200億円(同15.1%増)、最終利益800億円(同1.9%減)の従来見通しを据え置いており、これが好感された。会社側によると、第1四半期は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う上海ロックダウンで部品調達が不足し、生産及び出荷台数が減少し、グローバル販売台数が23万3000台(前年同期比34.0%減)と落ち込んだことが響いたという。ただ、足もとの需要は堅調に推移しているとして、第2四半期以降は通常操業レベルへと回復を見込んでいる。なお、通期予想の想定為替レートは1ドル=123円、1ユーロ=133円としている。
■浜ゴム <5101> 2,096円 (+141円、+7.2%)
横浜ゴム <5101> [東証P]が急反発。10日午後1時ごろ、22年12月期の連結業績予想について、売上高を7500億円から8550億円(前期比27.5%増)へ、営業利益を585億円から605億円(同27.7%減)へ、純利益を400億円から420億円(同35.9%減)へ上方修正したことが好感された。世界的な半導体不足による新車の生産調整や資源価格の上昇に伴う原材料コストの増加、中国のゼロコロナ政策によるサプライチェーンの停滞などが響き減益予想を余儀なくされるものの、国内で降雪による冬用タイヤや海外市販用タイヤ、オフハイウェイタイヤを中心に販売が増加していることに加えて、為替が円安で推移していることが影響する。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高3914億8300万円(前年同期比28.8%増)、営業利益269億4400万円(同44.6%減)、純利益233億700万円(同36.9%減)だった。
■帝国電 <6333> 1,916円 (+118円、+6.6%)
帝国電機製作所 <6333> [東証P]が急反発。同社は8月9日大引け後に決算を発表、23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.3倍の12.7億円に急拡大し、通期計画の31.3億円に対する進捗率は40.8%に達し、5年平均の20.1%も上回ったことで好感されたようだ。
■ミルボン <4919> 5,600円 (+310円、+5.9%)
ミルボン <4919> [東証P]が急伸。10日午後1時ごろに発表した第2四半期累計(1-6月)連結決算は、売上高214億6700万円、営業利益38億2400万円となった。会計基準の変更に伴い対前年同期増減率の開示はないものの、会社側によると11.7%増収、15.3%増益となっており、実質2ケタ増収増益となったことが好感された。国内では地方での新型コロナウイルス感染拡大が人流に影響した第1四半期と比較して回復が見られたことや、デザインカラーを楽しむ顧客層の増加、ヘアカラーに対応したヘアケアニーズの高まりなどを受けて売り上げを伸ばした。また、海外では中国がコロナ規制の影響を受けたものの全体として好調に推移しており、円安による売上高の押し上げ効果も寄与した。なお、中間配当は従来予想から6円引き上げ40円とした。22年12月期通期業績予想は、原材料の高騰や新型コロナの影響など不確定部分があるとして、売上高439億円、営業利益75億5000万円の従来見通しを据え置いている。
■ツバキナカ <6464> 1,031円 (+56円、+5.7%)
ツバキ・ナカシマ <6464> [東証P]が続急伸。同社は8月9日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表、22年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結最終利益は前年同期比85.1%減の3.9億円に大きく落ち込み、通期計画の24.3億円に対する進捗率は16.4%にとどまり、5年平均の61.6%も下回った。会社側が発表した上期実績と据え置いた通期計画に基づいて、当社が試算した7-12月期(下期)の連結最終利益は前年同期比2.3倍の20.3億円に急拡大する計算になる。また、発行済み株式数(自社株を除く)の3.2%にあたる130万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されたようだ。。買い付け期間は8月15日から10月31日までとなる。
■インフロニア <5076> 967円 (+51円、+5.6%)
インフロニア・ホールディングス <5076> [東証P]が3日ぶりに急反発。10日午前10時ごろ、上限を1250万株(発行済み株数の4.59%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は22年8月12日から23年3月31日までで、取得した自社株のうち、発行済株式総数の概ね1%を超える部分については消却を予定しているという。同時に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、売上高1496億2400万円、営業利益73億6200万円、純利益53億900万円だった。21年10月に共同株式移転により設立されたため対前年同期増減率はないものの、土木事業、インフラ運営事業が牽引役となった。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高7306億円(前期比7.0%増)、営業利益426億円(同13.6%増)、純利益324億円(同21.4%増)の従来見通しを据え置いている。
■ミズノ <8022> 2,622円 (+127円、+5.1%)
ミズノ <8022> [東証P]が3日続急伸。同社は8月9日大引け後に決算を発表、23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比29.8%増の45.2億円に伸び、通期計画の95億円に対する進捗率は47.6%に達し、5年平均の24.7%も上回ったことで好感されたようだ。
■リゾートトラ <4681> 2,248円 (+76円、+3.5%)
リゾートトラスト <4681> [東証P]が大幅続伸。9日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4-6月)決算は営業利益が前年同期比2.7倍の25億1000万円と急拡大した。同社は会員制リゾートホテルのトップ企業で健康診断などのメディカル事業も手掛けるが、ホテル、メディカルの会員権販売がいずれも好調で業績を押し上げている。リベンジ消費で会員制リゾートホテルの宿泊需要はコロナ前を超えており、収益環境に吹く追い風が想定以上に強い。これを評価する形で投資資金が流入した。
■長府製 <5946> 1,897円 (+64円、+3.5%)
長府製作所 <5946> [東証P]が大幅反発。9日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を50万株(発行済み株数の1.4%)、または11億円としており、取得期間は22年8月22日から23年2月28日まで。株主還元及び資本効率の向上と今後の経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的としている。また、消却前の発行済み株式総数の3.44%に相当する124万1188株を8月31日付で消却する。同時に22年12月期の連結業績予想について、売上高を460億円から480億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を24億円から27億円(同21.7%増)へ、純利益を31億円から33億円(同13.3%増)へ上方修正した。欧州向けのヒートポンプ熱源機に加え、エンジニアリング部門も受注が好調に推移し上期の業績が想定を上回って着地したことが要因としている。あわせて発表した第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高234億6000万円(前年同期比7.8%増)、営業利益9億4400万円(同0.8%減)、純利益16億800万円(同21.1%増)だった。
■出光興産 <5019> 3,535円 (+115円、+3.4%)
出光興産 <5019> [東証P]が大幅高で3日続伸。9日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を8兆6000億円から9兆2600億円(前期比38.5%増)へ、営業利益を1900億円から3750億円(同13.7%減)へ引き上げており、これが好感されたようだ。原油価格の上昇をはじめ、在庫評価益や豪州一般炭スポット価格の見直しなどによる影響が業績を押し上げる。同時に発表した第1四半期決算は、売上高が2兆2046億円(前年同期比69.3%増)、営業利益が2336億3300万円(同2.1倍)だった。
■クレハ <4023> 10,390円 (+150円、+1.5%)
クレハ <4023> [東証P]が反発。9日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を900億円から1000億円(前年同期比26.5%増)へ、営業利益を100億円から130億円(同14.4%増)へ、純利益を75億円から95億円(同14.1%増)へ上方修正したことが好感された。円安効果や原燃料価格上昇分に対し販売価格への転嫁を進めたことに加えて、農薬出荷の前倒しなどが要因という。また、付加価値の高い製品の売り上げの増加や販管費の下期へのずれ込みなども寄与する。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高1800億円(前期比6.9%増)、営業利益220億円(同9.2%増)、純利益160億円(同13.0%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高492億8000万円(前年同期比30.2%増)、営業利益81億4500万円(同91.4%増)、純利益54億6000万円(同65.3%増)だった。機能製品事業のリチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂を中心に売り上げが伸長。原燃料価格上昇の影響を製品価格へ転嫁を進めたことも寄与した。
※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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