【IRアナリストレポート】カーブスホールディングス(7085)

著者:鈴木 行生
投稿:2022/08/08 16:56

~女性専用からオンライン・ハイブリッドやメンズへ新たなサービスを展開~

【ポイント】
・新型コロナ禍はほぼ乗り切った。前期の2Q以降は黒字を確保してきた。緊急事態宣言下でも、カーブスへの直接的な休業や時短要請はなかったので、回復は早かった。現在は、ポストコロナに向けた戦略遂行で、次の成長に備えようとしている。

・会員数の回復は順調ながら、オミクロンの影響もあり計画をやや下回っている。その分を会員向けプロテインの増加でカバーし、業績の回復は急ピッチで進んでいる。

・コロナ前の会員数は86.4万人がピークであったが、2020年8月末は60.0万人まで落ち込んだ。前2021年8月末は69.3万人へ好転し、今期は79.8万人への回復を目指していかが、76万人へ修正した。来期は86万人へ復帰できよう。

・そのためのマーケティングに重点投資をしている。従来の65歳以上向けとは別に、50~64歳に向けて新たな方策を打っている。コンテンツは自社で開発しており、ノウハウが蓄積されつつある。オンラインの「おうちでカーブス」は2020年9月から開始した。5月末のオンライン会員は2万人となった。

・メンズ・カーブスは、3月に東北大学のキャンパス内に出店し、スマート・エイジングの共同研究も開始した。7月に富山市に北陸初出店、8月に松阪市に東海3県初出店し、今期末で12店となる。来期も10~20店の出店はできよう。

・今期の営業利益計画は27億円(前期比66%増)に上方修正された。来期は新規会員の獲得が成果を上げてくるのに加えて、マーケティング費用の負担も減少して、正常化に向かう。よって、来2023年8月期の営業利益は40億円(同48%増)が見込めよう。

・店舗とリモートのハイブリッド型ビジネスモデルに、メンズを加えて、国内の会員数135万人をめざす。売上高営業利益率もコロナ前の水準(18~19%)に戻す方針で、早晩視野に入ってこよう。パイはかなり大きくなるので、中長期的な成長は十分期待できる。会員数と業績の回復ピッチに注目したい。

目 次
1.特色 女性専用フィットネスがキャッシュカウ
2.強み 米国カーブス総本部の買収後、スピンオフで分離独立
3.中期経営方針 オンラインサービスを開始し、ハイブリットのビジネスモデルへ
4.当面の業績 コロナ禍を克服し、本格回復の局面
5.企業評価 新たな会員の獲得に向けて

カーブスホールディングス <7085>
企業レーティング
株価
(2022年8月8日)
798円
時価総額 749億円
(93.857百万株)
PBR 7.16倍
ROE 21.0%
PER 34.4倍
配当利回り 0.9%
総資産 35961百万円
純資産 10259百万円
自己資本比率 28.5%
BPS 111.4円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2018.8 27937 5095 5293 3488 37.4 32.0
2019.8 28036 5436 5242 3706 39.5 31.8
2020.8 25082 1167 1165 764 8.7 5.0
2021.8 24681 1622 1716 1129 12.0 5.0
2022.8(予) 27300 2700 3230 2150 23.2 7.0
2023.8(予) 30000 4000 4000 2600 28.2 13.0

(2022.5ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2020年2月末にコシダカHDよりスピンオフし、3月2日に上場。2019.8期以前のEPS、配当は修正ベース。2020.8期の配当は、上場記念配2.0円を含む。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/ka-busu202208.pdf
 
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配信元: みんかぶ株式コラム

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