テノックス Research Memo(8):基本戦略や提携などの成果をテコに中期経営計画の目標達成へ

配信元:フィスコ
投稿:2022/07/11 15:18
■業績動向

3. 中長期成長イメージ
中期的には、物流施設やデータセンターなどの建設需要が好調を継続し、建築の杭工事や地盤改良工事は堅調である。大都市圏の道路網拡張工事、北海道新幹線延伸工事、大阪万博やIRのインフラ工事などが見込まれ、2024年3月期にかけて土木基盤の整備が最盛期を迎えることが予測されている。長期的にはリニア中央新幹線高架部分の基礎工事がターゲットに入ってくるが、重要構造物で地盤が非常に硬いため、テノックス<1905>のガンテツパイル工法はうってつけといえる。

一方、鋼管など資源価格の高騰に対しては、鋼管杭からコンクリート杭へと提案の幅を広げる方針である。人通りが多いなかで残土をなるべく出したくない都市部では、同社が不得意とする場所打ち杭に代わって回転杭を使うケースを狙いたいようだ。環境面の要請から、残土の出ない環境的な工法のみならず、GTL燃料や二酸化炭素固定化技術へのニーズも非常に高まると考えられる。このように様々なケースに対応できるのは、同社のラインアップが豊富なためで、中期経営計画で進めてきた3つの基本戦略や近年の提携・M&Aの成果ということができる。こうした成果をテコに出遅れをカバーし、同社は中期経営計画の目標値(2024年3月期売上高220億円、経常利益15億円、ROE8%)を達成する計画である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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