三菱紙、前期営業を一転赤字に下方修正、配当は無配継続

配信元:株探
投稿:2022/04/27 15:00
 三菱製紙 <3864> [東証P] が4月27日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。22年3月期の連結営業損益を従来予想の10億円の黒字→3億円の赤字(前の期は17.7億円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。ただ、通期の連結最終損益は従来予想の5億円の黒字→10億円の黒字(前の期は25.3億円の赤字)に2.0倍上方修正した。

 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結営業損益も従来予想の7.1億円の黒字→5.8億円の赤字(前年同期は6.1億円の黒字)に減額し、一転して赤字計算になる。

 同時に、従来5円を計画していた期末一括配当を見送り、無配継続とする方針とした。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
  売上高につきましては、ドイツ事業において原燃料費高騰に対応した値上げを行ったことなどから前回公表値より増加する見込みです。 利益面につきましては、1月1日出荷分から予定していた国内印刷・情報用紙の製品価格改定の浸透が遅れ、利益に大きく寄与するのは4月以降となる見込みです。 また、国内紙パルプ事業の石炭や重油、ドイツ事業の天然ガス価格の上昇の影響は大きく、さらに2月以降は地政学的リスクが高まり、原燃料価格は一段と上昇しました。 こうした状況踏まえ、上記の営業外収益や特別損失の影響や税金費用の影響を加味した結果、通期の業績予想値の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益を上方修正し、営業利益を下方修正いたします。

 当社は、剰余金の配当等の決定に関しましては、株主への利益還元を経営の重要課題と位置づけ、各事業年度の業績と今後の経営諸施策に備えるための内部留保を総合的に勘案しながら、配当を安定的に継続することを基本方針としております。 しかしながら、2022年3月期の連結営業利益は上記の通り大きく落ち込む見込みであることから、誠に遺憾ではございますが、期末配当金の予想を無配へと修正させて頂きます。
配信元: 株探

関連銘柄

銘柄 株価 前日比
482.0
(15:30)
+5.0
(+1.04%)