日本株上昇継続で大丈夫?【西村剛】

著者:西村剛
投稿:2022/03/16 18:30

ようやく日本株に底打ち感が出てきました。

ロシアとウクライナの停戦期待や高騰していた石油価格も落ち着きを見せたことで、日本株にも少し明るさが出てきたような気がします。ただ・・・これはあくまでも短期での話です。

長期に関しては2022年はこれまでにない厳しい相場になるかもしれません。

2021年11月以降、日本株が下落トレンドに入りました。
マザーズ指数は約36%下落、日経平均株価も約7.3%下落し明らかにそれまでと日本株のトレンドが変わっています。

株価が下落している要因は大きく分けて2つ。

1つは「金融引き締めとインフレ懸念」

もう1つは「ロシアとウクライナの戦争」です。

2020年以降の日本株上昇は、コロナショックによる世界的な金融緩和によってもたらされました。その結果、世界的に新型コロナウイルスによる経済停滞懸念が弱まり、むしろ世界的に景気は堅調と言える状況です。このような状況を踏まえて米国では金利が引き上げられはじめ、政策が金融緩和から金融引き締めに転換されたのです。

金融緩和で株価が上がったわけですから、普通に考えて金融引き締めに転換すると株価は下がるでしょう。それまでの金融緩和から金融引き締めに変わったわけですから2022年の相場は下落トレンドが続いてもおかしくは無いでしょう。加えてロシアとウクライナの戦争により石油価格の高騰によるインフレ懸念も高まっています。加えてロシアに対する経済制裁に対する世界的な影響など当分不透明な状況が続きそうです。

このように考えると、これからは下落トレンドで利益をあげるトレード手法が必要かもしれません。

・暴落時の反発を狙う逆張り戦略
・株価が下落すると利益になる空売りトレード戦略
・中長期の株価変動に影響されないデイトレード戦略

こういったところを複数用意しておく必要がありそうです。短期的には日本株に明るさがでてきたように感じた今だからこそ、中長期をにらんで次の手を準備しておきましょう。

西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想