重要線突破成否がポイント
【注目ポイント】BB・+2σライン(≒5.636円)を上抜け突破するか否か
【見通し①】同ライン上抜け突破なら、「5.750円」付近までの上昇も
【見通し②】同ライン上値抑制なら、「5.500円」付近までの下押しも想定
【注目材料】BOM(メキシコ中銀)政策金利発表の結果
メキシコペソ/円は、先月27日に相場の転換ポイントを示すパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)が買いサインに変化した後、徐々に上値を切り上げる展開となっています。
上図の各メルクマールを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足に絡み合う状態となっていること、3) ローソク足の下方に分厚い形状の青色雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SARがあること、そして、4) DMI(方向性指数)で+DIと-DIが交差した後、+DI>-DIとなっている(上図赤色点線丸印)ことから、メキシコペソ/円・日足チャートは下方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
喫緊の注目ポイントは、BB(ボリンジャーバンド)・+2σライン(≒5.636円、上図黄色矢印および黒色線)を上抜け突破するか否か。
筆者が予想する、今後の見通しは以下の通りです。(見通し①、②)
[見通し①]
これからの時間にかけて、BB・+2σラインを終値ベースで上抜け突破した場合は、「上値抵抗線突破」→「上昇モメンタムの強まり」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”」および「+DI>-DIの乖離拡大」も伴いながら、心理的水準である「5.750円」(上図Ⓐ水色線)付近までの上昇もあり得そうです。
[見通し②]
一方で、BB・+2σラインで上値を抑制された場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「一旦の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「SARの売りサインへの変化」および「-DI>+DIの乖離拡大」も伴いながら、BB・-2σライン(≒5.500円、上図Ⓑ赤色線)付近までの下押しも想定すべきでしょう。ただし、現時点では、先行スパンが分厚い形状(=強い下値支持帯)となっていることから、その下値余地は限定的と言えるでしょう。
上記見通し①および②を概括すると、BB・+2σライン(≒5.636円)はメキシコペソ/円にとっての目先の分水嶺(ぶんすいれい)となり得そうです。
足もとでは、日本時間11日午前4時に発表されるBOM(メキシコ中銀)による政策金利の結果とその内容がメキシコペソ/円の動意となりそうです。
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