“幾分反発”が期待される局面…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2021/12/21 11:17

◆ 再び押し下げられ、そして持ち直す… - 113円半ば


「オミクロン株の感染拡大」は、引き続き“株安→リスク回避→円売り”を促しています。
さらに昨日は「米歳出・歳入法案の成立難航」を背景にして、“ドル売り”が進行する場面も見られました。
こうしてNYタイム中盤には、一時“113.328円”へ押し下げられる場面が見られました。

一方で先週の金融政策ウィークを経て、「日米金融当局の立ち位置の違い」は鮮明となっています。
このため“ドル買い+円売り”も根強いものがあり、下値を支えている印象があります。
何より「クリスマスウィーク」ということもあり、新規のポジション形成は手控えられやすくなっています。
このため“一方向への動意”は限定されやすく、“上を下への揺れ動き”になりやすいということもあって、下値は限定されているのが実状といえます。

◆ まだ“一方向には動きづらい”だが…?


“113円台”を中心とした揉みあいは、すでに“3週目”に入っています。
このため「そろそろどちらかに…?」といった意識も台頭しやすいと見られますが、如何せん、マーケット環境は前記“一方向には動きづらい”です。

逃避資金流入にて“1.35%”へ一時押し下げられた米10年債利回りは、米20年債入札への思惑もあり、最終的には“1.42%”へと切り返しました。
一方、2営業日で“1100円超”の急落を見せた日経平均は、本日に関しては“自律反発”が期待されています。
基本は“膠着(揺れ動き)”との見方は変わりませんが、本日に関しては“幾分反発(上方向)”を期待したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:114.192(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:114.023(日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表転換線、大台)
上値3:113.959(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:113.849(12/17高値、日足・一目均衡表先行スパン上限、50日移動平均線、12/15~12/17の61.8%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:113.727(12/20高値、日足・一目均衡表転換線
前営業日終値:113.626(20日移動平均線)
下値1:113.480(12/20安値後の61.8%押し)
下値2:113.394(ピボット1stサポート)
下値3:113.328(12/20安値)
下値4:113.139(12/17安値、ピボット2ndサポート)
下値5:113.018(-1σ、大台、ピボットローブレイクアウト)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想