S&P500月例レポート(21年12月配信)<後編>

<前編>の続き

新型コロナウイルス関連

 ○新たに確認された変異株(南アフリカで最初に感染者が報告された)を世界保健機関(WHO)はオミクロン株と命名しました。米国のブラックフライデー当日の株式市場は大きく値を下げて、市場は「レッドフライデー」となりました。休暇期間中で短縮取引となる中、株価は2.27%下落しました(2021年2月25日の2.45%の下落に次ぐ下落率。1928年以降では646番目に悪いパフォーマンス)。複数の国では渡航制限が、また一部では隔離措置が導入されました。

 ○米国疾病対策センター(CDC)は、製薬大手のファイザー製ワクチンの5-11歳を対象とした接種推奨を承認し、ワクチン投与が開始されました。また、ファイザーは同社の新型コロナ経口薬が入院・死亡リスクを89%軽減するとして、米食品医薬品局(FDA)に対して治療薬としての承認申請を行うことを明らかにしました。

  ⇒ファイザーは、すでに接種しているワクチンの種類に関係なく同社ワクチンをブースター接種に使用できるとする拡大使用の申請を行いました。

 ○気温が下がってきた(屋内で過ごす人が増加する)ことから、米国では新規感染者数の増加が続いています。35の州で過去1週間で感染者数が増加したと報告されています。

 ○欧州でも新たな感染拡大の波が押し寄せており、英国のボリス・ジョンソン首相はロックダウン措置の可能性を警告しています。ドイツでも感染者数の増加が続いており、12月には新たな行動制限措置が導入されることになりそうです。オーストリアは11月22日に全土でロックダウンを開始しました。

 ○米国は全ての成人(18歳以上)を対象にファイザーとモデルナのワクチンの追加接種を推奨する方針を発表しました。ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンもすでに使用が認められています。

 ○ワクチン接種状況:

  ⇒世界全体でのワクチン接種回数は80億1000万回となりました(10月末時点では69億6000万人が少なくとも1回のワクチン接種を受けました)。米国は現時点で、

   →ワクチン接種回数が4億6100万回(10月末時点では4億1800万回)に達しました(このうち1240万回はブースター接種分)。

   →人口の70.2%(同66.7%)が少なくとも1回は接種したことになり、人口の59.4%(同57.6%)が2回の接種を終えました。

   →米国の1日当たりの感染者数の7日間平均は8万3120人に増加しました(同7万2569人)。また、入院者数の7日間平均は5万4906人に増加しました(同5万1596人)。

各国中央銀行の動き(および関連ニュース)

 ○11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り金利は据え置かれましたが、テーパリングの開始が発表されました。FRBは国債800億ドル、住宅ローン担保証券400億ドルの合計1200億ドルとしていた毎月の資産購入額を11月と12月に150億ドルずつ減らし、2022年1月にも購入額を減少させ、2022年6月に資産購入を終了することを目指す方針を示しました。FRBは経済状況の変化に応じて減額ペースを変更する用意があること、また今回のテーパリング開始と政策金利の変更には直接的な関連性はないことも述べました。

 ○イングランド銀行は利上げに動くと予想されていましたが、金融政策委員会は7対2で政策金利を据え置くハト派的決定を下しました。

 ○FRBのクオールズ副議長は年末に退任することを明らかにしました。この結果、バイデン大統領は空席となっている4つのポストの人選を行うことになりました。

 ○バイデン大統領はパウエルFRB議長を任期4年で再任すると発表しました。同氏の再任については、上院では円滑な承認が見込まれますが、進歩派の反対が予想されます。大統領はまた、リチャード・クラリダ副議長の後任として、進歩派がパウエル議長の代わりにFRB議長候補として推していたラエル・ブレイナードFRB理事を指名しました。大統領が指名するFRB高官のポストはまだ空席が3つ残っており、FRBのハト派姿勢が維持される見通しとなっています。

 ○FOMC議事録(2021年11月3日開催分)では、インフレとそれが続く期間について議論がなされたことが示されました。

 ○議会証言でパウエル議長は、オミクロン株が経済を減速させる可能性があることを指摘しました。また、FRBは景気刺激策の縮小を前倒しする準備ができていることと、インフレが予想よりも強いことにも言及しました。

IPOおよび「空箱」SPAC

 ○電気自動車のスタートアップ企業リビアン・オートモーティブのIPO価格は、アマゾン・ドット・コムの出資を受けて78ドル(過去数週間で52~57ドルの水準から上昇)となりました。初値は107ドルで、一時147.47ドルを付け、119.76ドルで週末を迎えました。リビアンの時価総額はボーイングやゼネラル・エレクトリックを上回る1060億ドル(これまでに同社は156台のリビアンR1T電気トラックを販売しています)となりました。

 ○破産法適用から最近脱却したレンタカー企業のハーツ・グローバル・ホールディングスが29ドルで(ナスダック市場に)上場しました。月末の株価は24.16ドル、時価総額は110億ドルとなりました。

 ○レストラン企業のスイートグリーンはIPO価格28ドルで上場し(当初想定価格は23~25ドル)、初値は52ドル、一時56.20ドルを付け、38.18ドルで月を終えました。時価総額は40億ドルです。

 ○ソーシャルネットワーク企業のネクストドア ホールディングス は特別買収目的会社(SPAC)のKhosla Venturesを介して公開し、初値は11.74ドル、一時18.59ドルを付け、月末には11.35ドル、時価総額は40億ドルとなりました。

 ○今後も活発なIPOが見込まれます。

  ⇒デジタル貯蓄・投資アプリを運営するエイコーンズはSPAC経由での上場を計画しており、企業評価額を22億ドルと見込んでいます。

  ⇒イスラエルのデジタル取引プラットフォームのイートロはSPAC(FinTech)経由で上場すると発表しました。時価総額100億ドルを見込んでいます。

  ⇒東南アジアでライドシェア、フードデリバリー、送金のアプリを運営しているグラブ・ホールディングスはSPAC経由で上場することを発表し、企業評価額を400億ドルと予想しています。

  ※グラブ・ホールディングスは12月2日にナスダックに上場。

企業業績

 ○2021年第3四半期の利益と売上高は予想を大幅に上回り、過去最高を更新しました。発表を終えた489銘柄中 392銘柄(80.2%)で営業利益が予想を上回り、82銘柄で予想を下回り、15銘柄で予想通りとなりました。また、売上高では488銘柄中371銘柄(76.0%)で予想を上回りました。

  ⇒2021年第3四半期は、利益、売上高ともに過去最高を更新する見通しです。

  ⇒2021年第3四半期の利益は、過去最高を記録した2021年第2四半期から0.2%の増益が予想されています。

  ⇒2021年通年については過去最高益を更新する見通しで、前年比で65.2%の増益が見込まれ、2021年予想PERは22.6倍となっています(2020年の利益は同22.1%減)。

  ⇒2022年の利益は2021年予想からさらに8.7%増と、過去最高益の再度の更新が見込まれ、2022年予想PERは20.8倍となっています。

  ⇒2021年第3四半期中に株式数の減少によってEPSが大きく押し上げられた発表済みの銘柄の割合は7.4%でした(第2四半期は5.4%、2020年第3四半期は9.6%、2019年第3四半期は22.8%)。

  ⇒2021年第3四半期の営業利益率は13.20%となり、過去最高となった第2四半期の13.54%からは低下しましたが、依然として高水準を維持しています(1993年以降の平均は8.12%)。

個別銘柄

 ○ソーシャルメディア企業のフェイスブックは社名をメタ・プラットフォームズに変更し、「Facebook(フェイスブック)」の名称は製品名で引き続き使用することを発表しました。同社のティッカーは2021年12月1日にMVRSに変更されます。

 ※ティッカーの変更は来年の第1四半期(2022年1-3月期)に延期されました。

 ○娯楽大手ウォルト・ディズニーは、同社の動画ストリーミング配信サービス・ディズニープラスの加入者数の伸びが(一部のライバル企業と同様に)減速したことを明らかにしました。一方、ネットフリックスはこの傾向とは逆に、新規加入者数を伸ばしました。

 ○ITシステム大手のIBMはマネージドインフラサービス部門のキンドリル・ホールディングスの80.1%をスピンオフ(分社化)し、IBM株の保有者はIBM株5株ごとにKD株1株を受け取りました。

 ○小売大手メーシーズは、電子商取引事業のスピンオフを評価するためにアドバイザーと契約したことを明らかにしました。

 ○ソフトウエア企業マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は、「個人的な資産計画と多様化を図る目的」から、同氏が保有する自社株式の半分を2億8500万ドルで売却しました(残りは約86万株)。来年からワシントン州のキャピタルゲイン税率が7%になることを理由とみる向きもあります。

 ○ソーシャルメディアツイッターの共同創業者でCEOを兼ねるジャック・ドーシー氏は自身の退任を発表し、CTO(最高技術責任者)のパラグ・アグラワル氏が後任となることを明らかにしました。

注目点

 ○航空会社のアメリカン航空グループは人出不足と悪天候を理由に、週末の1900便(運航スケジュールの20%)と月曜日の348便(6%)の運航をキャンセルしました。先月はサウスウエスト・エアラインズが2000便をキャンセルし、8月にはスピリット航空が2800便をキャンセルしています。

 ○電子製品メーカー・サムスン電子(SSNLF)は、テキサス州テイラー郡に170億ドルで半導体製造工場を建設し、2024年に生産を開始する予定であると発表しました。

 ○時代を象徴する出来事として、ロサンゼルスのステイプルズ・センターは、Crypto.com (クリップトドットコム)アリーナに名称を変更します(2025年12月25日から有効。暗号通貨会社Crypto.comとの20年契約)。

インデックス・レビュー

◇S&P 500指数

 S&P 500指数は11月に0.83%下落して4567.00で月を終えました(配当込みのトータルリターンはマイナス0.69%)。10月は4605.38で終え、6.91%の上昇(同プラス7.01%)となり、9月は4307.54で終え、4.76%の下落でした(同マイナス4.65%)。過去3ヵ月では0.98%上昇(同プラス1.32%)、年初来では21.59%上昇(同プラス23.18%)、過去1年間では26.10%上昇(同プラス27.92%)、コロナ危機前の2月19日の終値での高値からは34.87%上昇(同プラス38.80%)して月を終えました。S&P500指数の11月の日中ボラティリティ(日中の値幅を安値で除して算出)は10月の0.97%から0.84%に低下し(9月は1.00%)、年初来では0.94%となりました(10月末時点は0.95%)。2020年は1.73%と2019年の0.85%から上昇し、2018年は1.21%、2017年は0.51%(1962年以来の最低)でした。出来高は前月比7%減少した10月から6%増加(営業日数調整後)しましたが、前年同月比では38%減少し、過去1年間でも19%減少しました。

 11月の前日比で1%以上変動した日数は21営業日中3日となりました(上昇が1日、下落が2日、10月は21営業日中上昇が3日、下落が1日)。年初来では前日比で1%以上変動した日数は45日(上昇が27日、下落が18日)、2%以上変動した日数は4日(上昇が1日、下落が3日)となりました。 2020年は1%以上変動した日数が109日(上昇が64日、下落が45日)、2019年は37日(上昇が22日、下落が15日)でした。

 11月は21営業日中6日で日中の変動率が1%以上となり(10月は21営業日中7日)、3%以上変動した営業日はありませんでした(10月もゼロ日)。年初来では1%以上の変動が82日、3%以上の変動が2日となりました。2020年は1%以上の変動が158日(11月末時点は154日)、3%以上の変動が34日(同34日)、2019年はそれぞれ73日と1日、危機に見舞われた2008年はそれぞれ228日(253営業日中)と75日でした。

 11月は2セクターが上昇し、全11セクターが上昇した10月を下回りました。9月は1セクター(エネルギーが12.89%上昇)でした。 情報技術のパフォーマンスが最高で、10月の8.12%上昇の後で、11月は4.23%上昇(9月は4.47%下落)、過去3ヵ月間では6.13%上昇、年初来では29.05%上昇しました。それに続いたのが10月の騰落率首位(10.91%上昇)となった一般消費財で(11月に上昇したもう一つのセクター)、11月は1.90%上昇、過去3ヵ月間では10.06%上昇、年初来では24.05%上昇しました。

 一方、生活必需品は1.26%下落、過去3ヵ月間では2.19%下落で、年初来では5.09%上昇しました。11月の騰落率最下位となったのは、原油価格の下落が下押し要因となったエネルギーで、10月の10.83%上昇の後で11月は5.84%下落、過去3ヵ月間では13.37%上昇しました。同セクターは年初来では43.53%上昇し、S&P500指数のセクターの中で騰落率首位となっています(ただし、2019年末比ではなお10.02%の下落)。金融は金利低下を受けて5.79%下落、過去3ヵ月間では1.08%下落、年初来では28.54%の上昇でした。ヘルスケアは3.13%下落、過去3ヵ月間では4.01%下落、年初来では14.08%上昇しました。10月に2.64%上昇して騰落率最下位(10月は11セクターが揃って上昇)となったコミュニケーション・サービスは11月に5.17%下落、過去3ヵ月間では9.08%下落、年初来では17.57%上昇しました。

 11月は前月から一転し、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を大幅に上回りました。11月の値上がり銘柄数は156銘柄(平均上昇率は5.40%)と、10月の381銘柄(同8.23%。9月は105銘柄で同5.93%)を下回りました。10%以上上昇した銘柄数も19銘柄(同18.54%)と、10月の124銘柄(同14.97%。9月は18銘柄で同16.48%)を下回りました。4銘柄が25%以上上昇しました(同30.54%。10月は3銘柄で同41.58%、9月は1銘柄で同36.94%)。

 一方、値下がり銘柄数は349銘柄(平均下落率は6.42%)と、10月の124銘柄(同4.16%。9月は400銘柄で同6.50%)から増加しました。11月の10%以上下落した銘柄数も60銘柄(同15.00%)と、10月の9銘柄(同11.00%。9月は70銘柄で同11.90%)から増加しました。3銘柄(同36.88%)が25%以上下落しました(5月~10月はゼロ)。

 過去3ヵ月間でも、10月から一転して値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回りました。値上がり銘柄数は209銘柄(平均上昇率は9.67%)と、10月末時点の297銘柄(同10.73%。9月末時点は233銘柄で同6.85%)から減少した一方、値下がり銘柄数は295銘柄(平均下落率は9.73%)と、10月末時点の208銘柄(同7.39%。9月末時点は272銘柄で同7.46%)から増加しました。10%以上上昇した銘柄数は66銘柄(平均上昇率は20.92%)と、10月末時点の123銘柄(同19.02%)から減少し、10%以上下落した銘柄は112銘柄(平均下落率は17.25%)と、10月末時点の51銘柄(同15.50%)から増加しました。18銘柄が25%以上上昇した一方(10月末時点は24銘柄)、13銘柄が25%以上下落しました(同3銘柄)。

 年初来では引き続き値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を大幅に上回りました。値上がり銘柄数は376銘柄(平均上昇率は31.54%)と、10月末時点の417銘柄(同 30.79%)から減少した一方、値下がり銘柄数は128銘柄(平均下落率は11.65%)と10月末時点の87銘柄(同9.89%)から増加しました。10%以上上昇した銘柄数は315銘柄(平均上昇率は36.61%)と、10月末時点の339銘柄(同 36.83%)から減少し、10%以上値下がりした銘柄数は58銘柄(平均下落率は20.14%)と、10月末時点の33銘柄(同19.06%)から増加しました。196銘柄が25%以上上昇し(10月末時点は219銘柄)13銘柄が25%以上下落しました(同7銘柄)。

◇世界の株式市場: S&Pグローバル総合指数

 世界の株式市場は月初に上昇基調が続いたものの、新型コロナウイルスの感染者数が増加し、行動制限が悪影響を及ぼすのに伴い、月が進むにつれて下落しました。その後、月末にはオミクロン株が発見されたのを受けて、相場は下押しし、米国市場による下支えも弱まりました。世界の株式市場は10月の幅広い上昇(50市場中41市場が上昇)の後、11月に広範にわたり下落し、上昇した市場数は50市場中4市場にとどまりました。グローバル株式市場は10月に4.65%上昇し、9月の4.08%の下落を十二分に取り戻した後、11月に2.90%下落しました。米国がまたもやアウトパフォームしたものの、同市場も前月比下落で月を終え、グローバル市場で下落した銘柄数は上昇した銘柄数を大幅に上回りました。

 新型コロナウイルスの感染者数は引き続き増加しました。中でも欧州諸国で感染者数の増加が顕著となり、各国は行動制限と一部でロックダウンを導入し、オミクロン株の発生を受けて制限を強化しました。11月は上昇した市場数は50市場中4市場のみで(全て新興国)、10月の41市場、9月の19市場、8月の44市場を下回りました(7月は25市場)。

 S&Pグローバル総合指数は9月の4.08%下落(米国の4.63%下落を除くと3.34%下落)、10月の4.65%上昇の後(米国の6.64%上昇を除くと2.02%上昇)、11月は2.90%下落しました(米国の1.60%下落を除くと4.70%下落)。8月は2.35%上昇(米国の2.73%上昇を除くと1.84%の上昇)、7月は0.32%の上昇(米国の1.68%上昇を除くと1.46%下落)でした。過去3ヵ月間では、世界の株式市場は2.54%下落(米国の0.07%上昇を除くと6.02%下落)しました。年初来では11.78%の上昇で、米国の19.74%上昇を除くと2.04%上昇しました。過去1年間では17.21%上昇し、米国の24.95%上昇を除くと7.64%の上昇となっています。

 より長期では、米国のパフォーマンスが突出していました。過去2年間では、グローバル市場は32.16%上昇しましたが、米国の45.96%上昇を除くと16.29%の上昇でした。過去3年間ではグローバル市場は46.41%上昇し、米国の65.21%上昇を除くと25.69%の上昇でした。2020年11月3日の米大統領選挙以降では、グローバル市場は28.02%上昇しましたが、米国の35.66%上昇を除くと18.45%の上昇でした。

 S&Pグローバル総合指数の時価総額は11月に2兆3630億ドル減少しました(10月は3兆5840億ドル増)。米国以外の市場の時価総額は1兆6060 億ドル減少し(同6430億ドル増)、米国市場は7570億ドル減少しました(同2兆9410億ドル増)。11月は11セクター中1セクターのみが上昇し、セクター間のばらつきは拡大しました(10月は11セクター全てが上昇、9月は1セクターが上昇)。パフォーマンスが最高のセクター(情報技術、1.74%上昇)と最低のセクター(エネルギー、7.70%下落)の騰落率の差は9.44%となり、10月の5.16%から拡大しましたが、9月の16.57%は下回りました。

 新興国市場は11月に3.62%下落しました。10月は0.92%の上昇でした(9月は3.42%の下落)。過去3ヵ月間では6.05%の下落、年初来では2.56%の下落、過去1年間では3.27%の上昇となりました。過去2年間では17.01%上昇、過去3年間では24.23%上昇しています。11月は25市場中4市場が上昇しました(10月は18市場が上昇、9月は8市場が上昇)。

 パフォーマンスが最高となったのはアラブ首長国連邦で11月は8.15%上昇し、過去3ヵ月間では9.01%上昇、年初来では43.91%上昇しました(グローバル総合指数を構成する全市場の中でトップ)。2番目はチリで11月は5.14%上昇し、過去3ヵ月間では9.66%下落、年初来では13.09%下落しました。3番目は台湾で11月は2.89%上昇し、過去3ヵ月間では0.01%上昇、年初来では19.46%下落しました。

 パフォーマンスが最低だったのはトルコで、11月は13.97%下落し、過去3ヵ月間では23.56%下落、年初来では31.32%下落しました。これに続いたのがポーランドで11月は11.95%下落し、過去3ヵ月間では11.04%下落、年初来では6.62%上昇しました。3番目がロシアで11月は11.10%下落し、過去3ヵ月間では2.27%下落、年初来では17.47%上昇しました。

 先進国市場は9月の4.17%下落、10月の5.11%上昇の後、11月は全体で2.81%下落しました。米国を除くと5.07%の下落(10月は2.40%上昇、9 月は3.32%下落)でした。過去3ヵ月間では2.10%下落、米国を除くと6.02%下落、年初来では13.73%上昇、米国を除くと3.70%上昇となりました。過去1年間では19.09%上昇、米国を除くと9.20%上昇、過去2年間では34.20%上昇、米国を除くと16.17%上昇、過去3年間では49.45%上昇、米国を除くと26.25%上昇となりました。

 11月は25市場の中で上昇した市場はありませんでした(10月の23市場、9月は2市場)。パフォーマンスが最高となったのはスイスで11月は1.18%下落し、過去3ヵ月間では3.79%下落、年初来では8.27%上昇しました。2番目はイスラエルで、11月は1.41%下落し、過去3ヵ月間では2.59%上昇、年初来では15.11%上昇しました。3番目は米国で11月は1.60%下落し、過去3ヵ月間では0.07%上昇、年初来では19.74%上昇しました。

 パフォーマンスが最低だったのはルクセンブルグで11月は16.94%下落し、過去3ヵ月間では20.80%下落、年初来では1.03%上昇しました。これに続いたのがスペインで10.39%下落し、過去3ヵ月間では10.35%下落、年初来では5.82%下落しました。3番目はアイルランドで11月は9.49%下落し、過去3ヵ月間では12.36%下落、年初来では3.95%上昇しました。

 注目すべき点として、日本は11月に3.31%下落し、過去3ヵ月間では5.04%下落、年初来では2.82%下落しました。英国は11月に5.91%の下落、過去3ヵ月間では5.86%の下落、年初来では5.89%の上昇となりました。ドイツは11月に6.10%下落し、過去3ヵ月間では9.79%の下落、年初来では1.50%の下落となりました。
 

 

 

 

 

 

 
[執筆者]
ハワード・シルバーブラット
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス
シニア・インデックス・アナリスト

※このレポートは、英文原本から参照用の目的でS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(SPDJI)が作成したものです。SPDJIは、翻訳が正確かつ完全であるよう努めましたが、その正確性ないし完全性につきこれを保証し表明するものではありません。英文原本についてはサイトをご参照ください。
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配信元: みんかぶ株式コラム