チャートは弱気形状に転換 上方に窓
昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 9.42 ドル安の 35804.38、ナスダック総合指数は 70.09 ポイント高の 15845.23 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29450 円付近での推移。したがって本日の日経平均は、やや堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、大陰線が出現。下方の窓を突き抜けており、再びチャートが弱気形状へと転じている。「窓・壁・軸理論」では改めて上方に壁が出現しており、中長期的に上値を抑えられやすい。本日は堅調スタートが予想されるものの、早々に売り圧力に押されることになりそうだ。
本日、米ナスダックが上昇したこともあり、ハイテク株には買い戻しの動きが強まりそうだ。ただ、日本株は円安に反応しなくなっており、むしろマイナス材料として捉えられ始めている。足元の原油高と相まって、円安が輸入コスト上昇を招き、消費行動や企業業績に悪影響を与えかねないとみられているからだ。一部の輸出企業にはプラスに働くものの、これまでの「円安=株高」の構図が崩れかけようとしている。この辺は注意をしておきたい。
投資家は日経平均のチャートが弱気形状であるため、「売りポジション」を持ったままこの相場を見るしかない。将来的に何が悪材料になるかは分からないが、海外ではコロナ感染が拡大。変異株の強さによっては、国内でも今冬、第6波が訪れる可能性は十分にある。欧州のようにロックダウンを強いられることになれば、株価の下落は避けられないだろう。その可能性を見極めながら、慎重に対処していきたい。
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