◆ “リスク回避→円買い”も見られたが…? - 膠着変わらず
「欧州におけるコロナ感染再拡大(ドイツは行動制限/オーストリアはロックダウン等)」を背景に、先週末は“リスク回避→円買い”が台頭しました。
この影響からクロス円は軒並み下値を探る展開となり、ドル円は一時“113.586円”まで下値を拡大する場面が見られました。
一方でこのコロナ感染再拡大は“ユーロ売り”を誘い、ユーロドルは“年初来安値更新”を見せたことで“ドル買い”も並立しています。
このためドル円に明確な方向性が定まることはなく、緩やかに“114円ライン”に戻して先週末の取引を終えています。
◆ 「インフレ高騰」一辺倒に陰りが…?
「コロナ感染再拡大」ともなれば、「金融正常化の遅れ」に意識が向かってもおかしくありません。
そうなると金利面では“ユーロ売り”が継続しやすく、それが“ドル買い”を促し続ける展開も十分に想定されるところです。
ただし「インフレ高騰」の背景にあるのは、主に「原油価格の高騰」と見られます。
しかしながら「コロナ感染再拡大」ともなれば、こちらは“需要減”へとつながりかねない格好になります。
特に現在は“備蓄放出”の思惑が見え隠れしていますので、特に影響を受けやすいと考えるのが自然です。
◆ つまり思惑は“揺れ動く”…?
そうなると金利面では“正常化⇔正常化の遅れ”のいずれに傾いてもおかしくなく、センチメントにしても“選好(インフレ懸念後退)⇔回避(景気悪化)”の双方を抱えることになります。
さらに明日23日には日本市場が、25日には米国市場が休場というスケジュール感を考えれば「新規のポジション形成は手控えられる」と見るのが自然でもあります。
「次期FRB議長人事」等、新たな材料が跳び出せばまた話は変わってきますが、「基本は
“114円台中心”、ただし放れた方には“付いていく”」との見方を継続したいところです。
分厚いドル買い/ドル売りオーダーでがっちり固められている、“113.50-114.50円”をいずれかに突破するまでは…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:114.687(+2σ)
上値4:114.541(11/19高値、ピボット1stレジスタンス)
上値3:114.440(11/17~11/19の61.8%戻し)
上値2:114.277(11/17~11/19の50%戻し、+1σ)
上値1:114.114(11/17~11/19の38.2%戻し)
前営業日終値:114.029(大台)
下値1:113.897(20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線/転換線、11/19安値後の50%押し)
下値2:113.801(11/19安値後の61.8%押し)
下値3:113.673(11/19安値後の76.4%押し)
下値4:113.586(11/19安値、11/9~11/17の61.8%押し水準、ピボット1stサポート)
下値5:113.489(-1σ)
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