売り方の買い戻しが相場の支えに
昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 0.53 ドル安の 34377.81、ナスダック総合指数は 105.71 ポイント高の 14571.64 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28230 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。
注目の9月の米 CPI(消費者物価指数)は、前年比 5.4%となっており、やや市場予想を上回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数でも、前年比で 4.0%の上昇。ただ、米議事要旨で特段、目新しい材料がなかったほか、米長期金利は年 1.5%程度で落ち着いた動き。マーケットにも買い安心感が出て、ダウは下げ渋った。
日経平均の日足チャートでは、かろうじて強気形状を維持する形。前日の上ひげで上値の重さを確認したものの、現時点で強気相場に変化は出ていない。本日は若干、買い先行となることで、上値志向の片鱗を見せることになるだろう。株価が上昇することで、次第に買い安心感が出てくると思われる。
相場の原動力となりそうなのが、売り方による買い戻し。それほど積み上がった状況ではないものの、相場観を誤った投資家の反対売買が全体相場を支えそうだ。岸田政権による過度な課税強化への懸念が後退。足元でジリジリと円安が進んでおり、こういったものが上昇の背景となりそうだ。
日経平均の目標となりそうなのが、上方に空いている窓。30000 円という節目の手前に位置しており、そこまでは強い達成感が出そうにもない。明確な買い材料はないものの、投資家は「買いポジション」を維持。そこまで我慢するしかない。
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