短期的に下方の窓を埋めやすい
昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株30種平均は71.37ドル高の34869.37、ナスダック総合指数は 77.73 ポイント安の 14869.97 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 30040 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺から始まると思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、上ひげが出現。上方の窓を完全に埋めており、強い達成感がある。短期的には下方の窓を埋めやすく、その窓埋めの経緯が焦点となる。
本日は権利付き最終日である。配当・優待獲りの駆け込みがあったり、大引けにかけて再投資の先物買いとかも入りそうだ。ただ、これは短期的な需給要因であり、全体相場の流れを左右するものではない。現在は基本的には強気相場、短期的に下に振れやすい、といった状況。投資家もそれを前提にトレードする必要がありそうだ。
市場は緊急事態宣言の全面解除に伴う経済正常化をにらんだ動きが活発化しそうだ。これまでコロナで売られていた銘柄、V 字型回復が期待できそうな銘柄には思惑的な買いが入りそうだ。
また、円相場が1ドル=110 円付近まで下落。やや円安傾向が強まっており、これも輸出関連株には追い風。米ナスダック安でハイテク株には一応、売りが出やすいが、全体相場を強く押し下げる要因にはならないだろう。
あとは自民党総裁選だが、これはすでに話題となった材料。誰(どちら)になっても「通過儀礼」に終わりそうだ。個人的には決選投票の上に、岸田氏が新総裁になると予想している。ただ、こういったことも株価を積極的に押し上げる材料にはならないだろう。投資家は「買いポジション」を維持しながら、どの程度の調整で済むのかを見極める局面。もちろん下落場面では「押し目買い」となる。
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