NY株式市場(21日)中国・不動産大手の経営問題リスクが残る相場環境か⁈ー8月住宅着工件数は予想を上回る
21日のニューヨーク株式市場でダウ平均は反発して取引が始まりそうだ。
ダウ平均は前日に急落した反動から買い戻しが先行してひとまず下げ止まりの様相を見せる取引スタートとなろう。寄り付きでは、前日の急落で割り込んだ節目の3万4000ドル台を回復する場面が見られそうで世界的な同時株安への懸念は一旦後退しそうだ。
取引開始前に発表された8月住宅着工件数は161.5万戸と市場予想(155.0万戸)を上回ったこともアメリカでの住宅需要の回復トレンドを印象付る結果となり相場の下支え要因として意識されそう。
ただ、ニューヨーク株式市場では、前日に急落した反動からのテクニカル・リバウンドの範囲内を脱する決定的な買い材料に乏しいほか、中国の不動産大手「恒大グループ」のデフォルト・リスクは残ったままだろう。23日以降に相次いで到来する恒大グループが発行した社債の利払いをめぐり資金繰りに行き詰まるとの懸念は解消されておらず、日本時間の夕方には、「恒大グループが少なくとも2つの銀行に対して支払いが遅れた」と報じられたという。
ダウ平均は、寄り付きで買い戻しが先行する局面では、前日に割り込んだ一目均衡表上の雲の下限にあたる先行スパン2(3万4441ドル)が目先的な戻りのメドとして強く意識されそうなほか、反発力の乏しさが目立てば戻り売り圧力が強まることも想定しておきたいタイミングだろう。引き続き、恒大グループの経営問題をめぐる動静や22日から取引が再開する中国・上海株式市場を見極めたいとの姿勢から上値追いには慎重にならざるを得ない相場環境となりそうな一日となる。
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