基本は「ECB待ち」…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2021/09/09 11:24

◆ 株高は一服 - 110円前半は変わらず


株高を背景にした“リスク選好→円売り”は、昨日東京タイムまで継続しました。
しかしながらその後は緩み、次第に“円買い+ドル買い”の並立へと移行していきました。
このため綱引きとなるドル円が「方向感が定まる」に至ることはなく、一時“110.442円”へと上値を伸ばす場面を見せたものの、“110円前半”から抜け出すには至っておりません。

◆ “様子見”になりやすく、“上下ガチガチ”も変わらない…?


本日は「ECB理事会(経済見通し含む)」「ラガルドECB総裁の記者会見」が予定されていますので、“ユーロ主導”には注意が必要と見られます。
ただドル円はいずれにしても“綱引き(ドル買い⇔円買いorドル売り⇔円売り)”になりやすく、動意付くかは微妙といわざるを得ないところです。
特に発表までは“様子見”となる可能性が高く、それでいてオーダー状況の“上下ガチガチ”は変わっておりません。

東京タイムは“円主導”となりやすいだけに、日経平均が下落すれば“円買い”が勝る場面はあるかもしれません。
それでも“想定外の動意(急落or急騰)”でも見せない限り、昨日以上に“動意が乏しい”と見ておく必要がありそうです。
少なくとも「ECB理事会」までは…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:110.971(7/6高値、大台)
上値4:110.815(7/7高値、8/11高値)
上値3:110.721(ピボットハイブレイクアウト)
上値2:110.544(8/12高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:110.455(8/13高値、9/8高値、+2σ、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:110.263
下値1:110.143(9/8安値、日足・一目均衡表先行スパン上限、+1σ、9/3~9/8の38.2%戻し、ピボット1stサポート)
下値2:110.016(日足・一目均衡表転換線、50日移動平均線、9/3~9/8の50%戻し、大台、ピボット2ndサポート)
下値3:109.917(9/3~9/8の61.8%戻し、日足・一目均衡表先行スパン下限/基準線)
下値4:109.824(ピボットローブレイクアウト、100日/20週/20日移動平均線)
下値5:109.739(100月移動平均線、週足・一目均衡表転換線)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想