キヤノン、JVCKW、小松ウオールなど

配信元:フィスコ
投稿:2021/07/20 15:58
<3038> 神戸物産 3980 +160上場来高値更新。新型コロナのデルタ変異株の感染拡大が国内外で広がり、改めて巣ごもり需要などが意識された。特需という一過性要因によらず中長期の成長が見込める同社に注目。6月24日発表の5月の単体営業利益は前年同月比6.3%増だった。既存店出荷高は同5.8%減だったが、前年のハードルが高く、2019年比では16.7%増の水準と実質好調。今後は前年ハードルが低下することで増益率は高まるとの見方も。

<7747> 朝日インテック 2851 +76大幅続伸。行使価額修正条項付新株予約権に関する7月12日から7月19日までの期間の大量行使について前日に発表した。発行総数の13.54%に当たる13000個が行使され、累計行使は87.29%に。6月以降は行使ペースが加速しており、需給悪化も解消に向かっていることが材料視されているもよう。需給悪化を警戒して株価は軟調な動きが長らく続いていたため、今後の水準訂正期待が強まりつつあるようだ。

<1911> 住友林 2056 +31大幅反発。野村證券では投資判断「バイ」継続で、目標株価を3100円から3380円に引き上げた。北米で、戸建住宅需要が強く販売価格が高騰、春先に高騰した木材コストの上昇を十分に販売価格で吸収できるという前提に見直したとして、21年12月期営業利益は従来予想の725億円から会社計画並みの880億円に引き上げた。公募増資での調達資金による海外での戸建分譲住宅シェア引き上げ方針などにも注目と分析する。

<6632> JVCKW 244 -24大幅反落。前日は社長インタビュー報道を受けた中期的な収益成長期待から急伸したものの、過剰反応との見方も強まり、戻り売りに押される展開になっている。クレディ・スイス証券では、同記事は5月14日に発表した中期計画に概ね沿った内容であると指摘。また、22年3月期は費用増加や部材不足の影響も見込まれるため、現段階で中期目標を織り込むことは時期尚早ともしている。

<6724> エプソン 1919 +94大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表したキヤノンが急伸して上昇率トップになっており、同社にも連想感が波及する形になっているようだ。キヤノンの上方修正の主因として、在宅勤務需要の継続からインクジェットプリンターの販売好調が挙げられている。同分野でキヤノンと双璧をなす同社にも決算期待が高まる展開へ。なお、事務機器のリコーやデジカメのニコンなども同様に期待感が波及している。

<7949> 小松ウオール 1959 -126大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は0.3億円で前年同期比70.7%の大幅減益となった。据え置きの通期計画は26.5億円、前期比9.8%増益であり、想定よりも低調なスタートと受けとめられたもよう。官公庁向けでは事務所が堅調に推移、民間向けではオフィス、福祉・厚生施設などが堅調に推移したもようで、売上高は増加しているものの、原材料費の上昇などによって粗利益率が低下する形になった。

<2735> ワッツ 931 +54大幅反発。期末配当金予想を従来計画の15円から22円に引き上げると発表している。
前期比でも7円の増配となる。増配発表に伴って、先行きの業績動向に対する安心感なども強まる形のもよう。また、8月末の株主に対する株主優待も発表、200株以上の株主に対して、9月より新たにスタートする同社のオンラインショップで利用可能な株主優待券2200円分を贈呈するようだ。

<1605> INPEX 757 -36大幅続落。前日のNY市場で原油先物相場が急落しており、原油市況との連動性が高い同社の売り材料につながっている。WTI8月物は前週末比7.5%安と大幅に下落、主要産油国が協調減産の縮小で正式合意したことで供給不安が後退したもよう。また、世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、世界景気の先行き不透明感が強まっていることも原油安の一因となっている。

<6999> KOA 1608 +25急反発。前日に第1四半期業績見通しの上方修正を発表している。営業利益は従来予想の10億円から19.2億円、前年同期比5倍の水準にまで引き上げている。日本、欧州地域における産業機器用途向けなどの販売が好調であったほか、ドルやユーロの為替レートが想定より円安で推移したことが業績上振れの背景に。通期の市場予想は50億円程度であるとみられ、高い進捗率からコンセンサスの上振れが想定される状況にも。

<7751> キヤノン 2708 +229大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表。21年12月期通期営業利益は従来予想の1980億円から2830億円に引き上げた。在宅勤務と在宅学習の世界的な拡がりを背景にインクジェットプリンターの販売が順調に伸びているほか、フルサイズミラーレスカメラ及び交換レンズなども好調な販売が続いている。2130億円程度の市場コンセンサスを大きく上回る水準までの上方修正がインパクトにつながった。

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