日経平均の下落幅は限定的 下方の窓到達後の動きに注目
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 265.66 ドル安の 34033.67、ナスダック総合指数は 33.17 ポイント安の 14039.68 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29220 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
注目の米 FOMC はややタカ派的なものであった。メンバーが予想するドット・チャートが利上げの前倒しを示唆。米長期金利は年 1.5%台に上昇した。その後のパウエル発言で落ち着いた動きとなったものの、議長は「緩和縮小の議論を開始」と言及。市場が考えるより、「やや利上げ的」な内容だったようだ。
日本株も米株安を受けて軟調スタートが予想されるが、外国為替市場では円相場が下落。1ドル=110 円台後半での推移となっており、相場への悪影響を相殺する形となっている。日経平均の下落幅は限定的となり、その後の動きに注目が集まることになる。
日経平均の日足チャートでは、下方に窓(29208.35 円―29235.71 円)を残す形。寄り付きで早々に到達することが予想され、その後の動きが焦点となりそうだ。もし、窓空け下落となれば、窓下限(29208.35 円)に到達した時点で、窓と株価の位置関係が逆転。一転して上昇しやすい需給となる。それを契機に上値を試すことも予想され、投資家は売り先行の局面では「押し目買い」を入れる必要がある。
米FOMCが終了したことで、市場での大きな懸念要因が消滅した。それは株価を押し上げる材料としては十分であり、売り一巡後の切り返しに期待したいところである。逆に窓空け下落を残した場合には、チャートはあっさり弱気転換となる。
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