日経平均は強気形状を維持「懐疑のなかで相場が育つ」
昨日の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 186.14 ドル高の 34393.98、ナスダック総合指数は 190.18 ポイント高の 13661.17 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28530 円付近での推移。したがって本日の日経平均は買い先行を想定。上値を試すものと思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、下方の窓を半分程度埋めた。その後、切り返す動きとなり、プラス圏へと浮上。それでも徐々に上値が重くなり、ローソク足では上ひげが出現した。
積極的な買い材料は乏しいものの、日経平均は強気形状を維持。上昇しやすい状態が続いている。本日も買い先行となり、リバウンドを試す動きが続きそうだ。
市場に買い安心感を与えているのが、ビットコインなど暗号資産の上昇。上昇幅が限定的であるものの、株式市場でもリスクオンの動きが強まった。
また、バイデン政権がインフラ投資の減額を示唆したことで、米長期金利が低下。一時1.5%を割り込んだことも、ハイテク株への買いを強めている。さらに原油価格が上昇し、エネルギー株が上昇したことも、米株高に寄与する形となった。
日本株の上値の重さが気になるものの、投資家は「買い姿勢」を継続する必要がありそうだ。米国務省が警戒レベルを最高に引き上げ、日本への渡航を中止勧告したことはマイナス材料だが、暗号資産の落ち着き、ワクチン接種の拡大などを背景に、日本株にも買いが優勢となりそうだ。「懐疑のなかで相場が育つ」――典型的な動きとなりそう。日経平均は上方の窓を目指す展開となっており、一応、1000 円くらいの上値余地があると考えたい。
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