Lib Work、2Qの経常利益は前期比+74.9%と拡大成長 「Lib Work Ch」の登録数拡大によりさらなる顧客獲得へ
業績サマリー:2Q累計
瀬口力氏:みなさま、こんにちは。ただいま紹介に預かりましたLib Work社長の瀬口と申します。
本日は、新型コロナウイルスの感染が広がっている緊急事態宣言中にもかかわらず、お忙しい中、当社の説明会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。それでは、ご説明させていただきたいと思います。
最初に、第2四半期の足元の業績状況についてご説明します。売上高は45億4,500万円、経常利益が2億9,600万円、純利益が1億6,300万円の結果となりました。こちらについては、後ほどご説明します。
業績サマリー:売上高・経常利益推移
第2四半期の数字としては、売上は過去最高となっています。累計の経常利益は昨年がよかったのですが、第2四半期単体では過去最高の利益になっています。
業績サマリー:四半期推移
過去の数字と今期の数字です。第2四半期だけを見ると、売上高は35億3,400万円で、前年同期に比べると65.1パーセント伸びています。
経常利益も74.9パーセント増加しています。コロナ禍の中でも非常に堅調に推移していることが、おわかりいただけると思います。
マイナスの部分については、コロナ禍においてどうしても着工が進められず、融資が下りなかったことにより、少し足踏みをしている状況でしたが、ここに来て引き渡し、着工ともに順調に進んでいるのが、数字からおわかりいただけると思います。最終利益も72.6パーセントと順調に推移しています。
業績サマリー:営業CF推移
営業キャッシュ・フローは、このようなかたちです。9億3,300万円と、足元の資金繰りも非常に安定していることが見て取れると思います。
ハイライト
ハイライトです。第2四半期連結累計の経常利益は2億9,600万円で、通期想定である4億円の計画に対しての進捗は74パーセントです。第2四半期のみの数字となりますが、経常利益は4億7,400万円と、74.9パーセント伸びています。
営業キャッシュフローは9億3,000万円と、大幅に改善しています。これは当グループのタクエーホームにおいて、建売物件の売れ行きがよく、この数字に反映されているとご理解ください。
第2四半期は、IR・HRページの拡充と動画配置によるUX(ユーザーエクスペリエンス)の向上に重きを置いたコーポレートサイトの全面リニューアルを行っています。
サザビーリーグと業務提携し、戸建新商品「Afternoon Tea HOUSE」を当社サイドでつくらせていただいています。「Afternoon Tea」がつくっているというより、我々がこのネーミングを付けて、今後、日本全国に展開していこうと考えています。
まず、大分市でモデルハウスを出店し、その後、千葉県に出店する予定です。その後は福岡県を予定しています。
サザビーリーグの意向は、まずは九州から行いたいということで、第1店舗は大分市にオープンすることが決まりました。「Afternoon Tea」も、こちらの商品にしっかりとコミットしながら、一緒に「ああでもない、こうでもない」と考えています。サステナブルな商品ということで、世界中のサステナブルな商材を見つけてきながら商品づくりを行っており、4月の初めには新商品が発表できる予定です。
事業報告:YouTubeチャンネル1万人
そして、「YouTube」チャンネルについてです。第2四半期において「Lib Work Ch」の登録者数が1万人を突破しました。1万8,000人ということで、12月に突破したのですが、この3ヶ月と少しで8,000人を突破しています。登録者数の伸びが非常によくなっています。
事業報告:自社HP全面リニューアル
続きまして、事業報告をさせていただきます。ご覧になられた方はわかると思いますが、非常に見やすいホームページとなりました。
こちらにはかなりの時間とコストをかけました。2年くらいかけて「ああでもない、こうでもない」と言いながら、初めて家を建てようとするお客さまに対してもわかりやすいUXとUIということで、こちらを意識しながらつくらせていただきました。こちらのIR・HRも、今回は非常に充実しています。
事業報告:SDGsへの取り組み
そして、SDGsへの取り組みもしっかりと注力していきたいということで、本日も私はバッジを付けています。これからは企業としてSDGsにしっかり取り組んでいかないと、今後、企業自体が存続しなくなるという思いのもと、SDGsの推進を行っていきたいと思っています。
そのうちの1つとして、SDGs私債を発行させていただきました。肥後銀行とともに行い、その一部を寄付金として、山鹿市に寄付させていただいたところです。
事業報告:異業種コラボによる新商品開発
先ほどもお伝えしましたが、「Afternoon Tea」と全面的にコラボしながら、今後、商品づくりを一緒に行っていこうと考えています。
「Afternoon Tea」は、以前に三菱地所とマンションでコラボしたことがあり、今も行っています。過去にもそのようなかたちでマンションとコラボしたことがあり、評判も非常によく、以前は「5分で完売した」といった記事も載っていました。そして、少し前に横浜の仲介会社、東急リバブルに行きましたが、「おもしろいですね」と言われました。
実は、今回の「Afternoon Tea HOUSE」の契約の中では、タクエーホームという当社子会社の建売商品として施工してよい、建ててよいという契約を盛り込んでいます。今後は「Afternoon Tea HOUSE」というブランドで、建売として横浜でも展開できるため、そちらも業績の寄与に貢献できると考えています。
過去の実績としては、ネットワークパートナーということで「無印良品」と一緒に販売させていただいていたり、あとはスザンヌさんとのコラボということで、商品をつくったりしました。
また、アダストリアの「niko and...」は、若い女性に非常に人気のブランドですが、そちらとコラボしたこともあります。若者・女性向けの商品などともコラボして販売しています。
そして、内田洋行とのコラボでは「イエナカ×オフィス」ということで、リモートワーク用のこのようなスペースもコラボさせていただいています。
今後、当社が日本全国に展開していく中で、まだまだ「Lib Work」ブランドが弱いのは、私たち自身も理解しています。それを「Afternoon Tea」「無印良品」「niko and...」など、全国的に有名なブランドと手を組むことにより、ブランド力の補充、そして、商品力の訴求にも努めていきたいと思います。当社のネット集客と商品力といった部分で、日本全国に展開できる力になると考えています。
先ほど、「YouTube」チャンネルのお話をしましたが、12月に登録者数1万人を突破しました。私どもが始めたのが昨年1月でしたので、そこから1年かけて、ようやく1万人を突破したということです。ビジネスチャンネルで1万人を突破するのは、なかなか大変なことだと思います。ただ、それ以上に重要な点は、再生回数がものすごく多いということです。これは、本当に驚いているところです。
実は、これまでで一番多かった再生回数は33万回、29万回でした。普通の動画をアップするだけでも、おおよそ1週間で5万回から6万回の再生が見込めます。こちらについては、決して「やらせ」を使っているわけではありません。本当に「家を建てたい」という方が、日本全国で見られているという調査結果です。
私どもが何を考えているのか、ということをお伝えします。最初に「『YouTube』を立ち上げる」「このようなかたちのものをつくる」といった時に、役員の一部の方は「何か意味あるの?」と言っていました。正直な話、「ここから登録とか、何かそのようなものにつながるアクションが起こせるの?」といった話もありましたが、「いや、何もない」「ただ、これは絶対にやるべきだ」と、私は新型コロナウイルスの影響がある前から言っていました。
そして現状をご説明すると、「YouTube」を見られたお客さまがモデルハウスに来られる時には、もう「温まっている状態」となっています。Lib Workで家を建てようと思って来られているわけです。これまでであれば、「見積もりを出してください」「プランをつくってください」というところから始まっていたのですが、今は「何番の家を建ててほしい」となっています。
動画には全部番号が振ってあるため、「34番の動画で家を建てた場合、いくらになりますか?」と聞いてくるわけです。まさかそのような状況になるとは思っていませんでした。この新型コロナウイルスの影響により、「YouTube」の活用がものすごく進んでいます。
ただ、非常に残念に感じるところもあります。日本中からいろいろな問い合わせがありますが、この前は「北海道で家を建てたいんだけど、Lib Workさん来られますか?」と、北海道から問い合わせがありました。このように日本中から問い合わせが来ています。しかしながら、我々の営業エリアは限られているため、正直そこに対応できません。そのような隠れたお客さまが、現在多くいるという状況です。今後、日本全国に展開する時に非常に大きな力になると信じています。
みなさまも状況的に「YouTube」を見られる機会が恐らく多いと思いますが、当社の若手社員も、今はテレビを見ずに「YouTube」ばかり見ています。自分の好きなものばかり見ていますから、正直「『YouTube』ばかり見て、本当によいの?」という不安も実はあります。
しかし、「魚釣りを始めたい」「ゴルフを始めたい」など、何かを始めようとする時に、そこで最初に何をするかと言いますと、まずは「YouTube」で検索するそうです。家を建てようとする人たちも、これまでであればネット検索、昔であればチラシを見比べる、CMを見る、そんな方々が多かったと思いますが、これからの動きとしては、「YouTube」をまず見るようになると考えられます。
ぜひ、「YouTube」の戸建チャンネルを見てください。我々の動画に出会えます。このようなことを3年間しっかり行っていきますので、今から家を建てる大半の方が、当社を必ずどこかで見ることになると思います。今はその第一歩として、少しずつですが会員数を増やしていき、3年後、5年後、10年後、これが大きなリソースとなり、当社の業績に跳ね返ってくることを期待しています。
ちょうど12月下旬時点で登録者数は1万人を突破しましたが、それから約3ヶ月ですでに1万8,000人です。中期経営計画の中で、3年後の2023年には10万人と掲げています。
中期経営計画の中で最初は「これは無理では?」と言われていましたが、このまま行けば届くレベルにようやくなってきました。
今後は、戸建てチャンネルプラス、例えばリフォームチャンネル、建築家のチャンネルといった、さまざまなものをこの中に入れていこうと考えています。家のリフォームであったり、リノベーションなど、トータルでお客さまに喜んでもらえる動画づくりを今から行っていきたいと考えています。
ちなみに、現在Googleより毎月25万円程度を広告料としていただいています。これまではリスティング費用として払ってばかりでしたので、少しバックされている状況です。
配当予想(2021年4月1日付の株式分割後)
配当予想です。配当性向については、今の利益ですとマザーズにしてはかなり高めと思います。通期の見通しは、営業利益は4億円ですが、今のこの進捗状況を考えると上振れできると考え、しっかりがんばっています。
成長戦略:全国展開へ①
続いて、成長戦略についてお話をしたいと思います。3月17日現在で16店舗を掲げていますが、6月までに25店舗を中期経営計画にてお約束しています。ここの部分は楽に超えてくると考えています。
今のところ、予定しているだけでも福岡県で3店舗、千葉県も予定しており、最低でも4店舗は直近で見えています。そして、来年度には25店舗はクリアできそうな勢いで、出店候補地を探しています。
成長戦略:全国展開へ②
ショッピングモール向けブランドの「sketch」を、昨年発表させていただきました。いわゆるショッピングモールの中でモデルハウスを展開し、お客さまにショッピングの帰りや途中でふらっと寄ってもらえるようなかたちのものです。イオンモール福岡店内にて、出店させていただいています。
少しだけ現状をご説明します。ようやく第1棟目が2月に完成しましたが、売上には、現時点では貢献できていない状況です。なぜかと言いますと、受注は堅調に進んでいますが、タイムラグがあり、今後、来期に向けて非常に受注残が増えるとご理解いただきたいと思います。
新規の来場者数ですが、当社の総合展示場の新規数と比較すると、約5.3倍の集客力を誇っています。我々の同業者の中では、モデルハウスに人が来ないとよく言われていますが、「まあ、そうでしょう」と思います。それは、家を見るためにモデルハウスに行くことは、今後なくなってくるからです。代わりに、インターネットや「YouTube」を見ることができるため、モデルハウスには最終確認に行くのです。
これまでであれば、例えば5店舗見られていたのが、YouTubeで「この家よいね! このメーカーがよいね!」と、直接そこに行って商談するという状況に現在は移っています。
ですので、モデルハウスを出せば来場されるといった状況ではありません。しかしながら、我々の業界はまだまだそのようなモデルハウス頼みです。
我々はそこをデジタルマーケティングに変え、そこで集客をする手法を取ってきました。それに加えて、今後はショッピングモールでの集客を行っていきます。
新型コロナウイルスの影響で、ショッピングモールは人が減っていますが、その状況下でも5.3倍の集客を取っています。こちらが軌道に乗れば、もっと集客を図れると考えています。今後は、2023年までにあと2店舗、そして、売上高は20億円程度を実現できると考えています。
そして、ネットワークパートナーとして「無印良品の家」の事業を熊本県で展開していますが、福岡県も当社で展開することになりました。非常によい出店候補地も決まりました。そこに「木の家・窓の家」を2棟建てて、そちらで展開する予定です。恐らく、熊本県より福岡県のほうが「無印良品の家」と相性がよいと考えています。
熊本市においては「無印良品の家」は初めて「木の家・窓の家・陽の家」とかなり大きなスペースを取って、すべての商品を見ることができる総合展示場を開設する予定です。現在着々と進んでおり、5月にオープンする予定です。恐らく、非常に多数の方が来場すると思います。
最初、モデルハウスは「窓の家」だけでしたが、オープンの時、非常に多くの方が来られました。今回は場所もよいですし、1ヶ所ですべてが見られるということで、九州の方々がかなり来ると期待しています。
また、熊本県だけではなく福岡県福岡市西区でも、2021年の9月から10月くらいにモデルハウスをオープンする予定で動いています。
成長戦略:デジタル集客の拡大①
デジタル集客の進捗状況ですが、昨年に比べると今期は約180パーセント程度まで増加しています。非常に順調です。
これは「YouTube」の再生数などは入れていません。あくまでも、当社に対してアクションがあったものです。「資料をください」「今度、モデルハウスに行きます」といったアクションをいただいたのものにより、約180パーセントまで増加している状況です。
成長戦略:デジタル集客の拡大②
こちらは先ほどお伝えしましたが、「YouTube」の現在の状況です。当社は会員登録数以上に再生数がすばらしく、飛躍的に伸びている状況です。
ぜひチャンネルを見ていただいて、「積水ハウスはどうかな?」「タマホームはどうかな?」「一条工務店はどうなのかな?」と、比較してみてください。視聴回数が圧倒的に違うことがわかると思います。
2023年には、戸建チャンネルのナンバーワンを目指していきます。もしかすると、現在ナンバーワンかもしれませんが、言い切るにはまだ少し不安があります。恐らく、登録者数は一番多いと思いますが、チャンネル登録者数も10万人程度までは増やしていきたいと考えています。
興味深いことに、海外の方からも見られています。英語やアラビア語で問い合わせがあったりもしますが、我々は読めないので、どのように対応しようか考えています。そちらについてもコミュニケーションの場ですので、いろいろと四苦八苦しています。
成長戦略:デジタル集客の拡大③
今後のデジタル集客拡大施策について、どのように行っていくかご説明します。当社のドル箱サイトである「e土地net」は、熊本版・福岡版・佐賀版・大分版・神奈川版まで順調にリリースしました。今後、千葉県への出店前に「e土地net 千葉」をリリースする予定です。
それに加えて、建築家マッチングサイト「e建築士net」をローンチしていますが、こちらも「e建築士net 熊本」だけではなく、福岡県バージョンを計画しています。こちらでしっかりと見込み客を取り込んでいきます。
そのようなことを行いながら、新しい動きも考えています。具体的にお伝えすると、B2C向けの戸建ポータルサイトです。イメージ的には、「Amazon」のマーケットプレイスを考えていただければよいかと思います。何を考えているかと言いますと、自社の物件だけではなく、他社の物件を売っていこうとしています。
「e土地net」のビジネスモデルは、他社の不動産、土地とお客さまを結びつけます。この部分の仲介手数料は取りません。ただし、お客さまの情報を手に入れることにより、当社の家を売るかたちでアプローチしていくのが、我々のビジネスモデルです。
これを今回は不動産会社、例えば、当社の子会社であるタクエーホームでは誰が売っているかと言いますと、地元の仲介業者が売っています。自社で売っていることはほとんどありません。
我々は仕入れをした後、どこかに家を建てますが、周りの仲介会社がマンパワーでそれを売っています。それを見て「なんて無駄なことをしているのだろう」と正直思い、そこをデジタルで、もう少しスマートにできないかと考えている商品です。「e建売net」を今後、リリースしていきたいと考えています。
こちらは、仲介手数料をいただくビジネスモデルです。ネットで集客をして、例えば「A」という業者の建売、Lib Workの建売、タクエーホームの建売をお客さまに見せて、決まったらそこで仲介手数料をいただくビジネスモデルです。
平均的に4,000万円の建売だとすると、3パーセントいただくので、1回の仲介で120万円程度入ります。今のところ、買い手側からはもらわない予定ですので、それを売りにしようと思っています。買い手からは取らず、売り手側の仲介手数料だけをいただくビジネスモデルで進めていこうと考えています。
また、オウンドメディアということで、複合的なサイトもつくっていく予定ですので、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。
成長戦略:利益率拡大「垂直統合モデル」
こちらも中期経営計画に入れていますので、進捗状況をお話ししたいと思います。SPAモデルということで、「粗利率を高めていこう。そして将来に備えよう」と考えて、自社で内製化していくという施策です。現状、基礎工事・給排水工事の内製化を始めており、2020年12月からテストを行っています。
おおよそ月に5棟から6棟ずつ、いろいろ考えながら行っています。最初は、日本人で行っていますが、将来的には、外国人実習生をうまく活用したいと考えています。かなりのコストダウンが進んでいくということです。これによって28パーセントの粗利率を、35パーセントまで引き上げていくという施策になります。
そして、順次、木工事や外壁工事などにも着手し、最終的には、粗利率を7ポイント程度まで引き上げていこうと考えています。こちらについては、現状はまだこの程度ですが、10年後、20年後の将来、業者が減っていくのはもう目に見えています。何も手を打たなかったら、この粗利率は恐らく20パーセントまで下がっていくと思います。ですので、ここに手を打つことによりこちらを上げていき、将来は15パーセント程度の差がつくと考えています。
今は働き手がいません。今後どのような状況想定されるかと言いますと、下請け業者に価格決定権が移るようなことが絶対に出てきます。例えば、「これよりも値段が安かったら受けないよ」という話が、間違いなく我々の業界では進んでいきます。大工も同じで、今は坪4万円程度の金額で受けてくれますが、「6万円以下だったらしない」といった話が必ず出てきます。それだけ人が減っていきます。
そうなると、自社で内製化するか、もしくは方法そのものを変えていくか、どちらかしかないと考えています。
成長戦略:サブスクリプション事業
こちらもリリースしていますが、現在、当社ではAIを活用した、全国の工務店やビルダー、および不動産会社、設計事務所へのサブスクリプションサービスの提供に向けて、動いています。経産省からも、補助金ということで2年間で5,960万円出ていますので、そちらを上手に使いながら開発を進めているところです。
何社か外部でも行っており、4月にはβ版をつくり、そこでコミュニケーションを取りながら、最終的には2021年の6月にローンチできる予定です。こちらはもう出口は決まっており、安心計画というCADメーカーと一緒に開発を進めています。安心計画はすでに顧客がたくさんいます。そこに対してサービスを提供していきますので、かなり堅いところです。
ただ、私は一つだけ、安心計画に伝えていることがあります。「安心計画のCADでしか使えないものはやめてほしい」ということで、汎用性の高いものをつくってもらっています。そうなると、例えばCADメーカー、他のところにも売り込みに行けます。例えば、福井コンピュータのようなところにも、「ぜひともこれを販売してください」ということが、今後は可能になってきます。そのようなものを現在開発中です。
具体的にどのようなものかご説明します。まず「どういう家に住みたいのか?」「どんな間取りにしたいのか?」と、お客さまから電子アンケートを取り、そして、それに紐付いた過去のさまざまな膨大なプランの中から、AIによって提案していきます。そのようなシステムを現在考えています。
このようなことを思ってはいけないのかもしれませんが、私も自分のところで設計を提供しながら、お客さまに対して「この設計が本当にベストのプランだろうか?」と思ったことがたくさんあります。ですので、今までのプランの中からお客さまの要望に合わせて「これがいい」というものを、何プランも提案したほうがよいという思いから、このようなサービスをつくりました。
こちらのサービスについては、月々おおよそ5万円程度で考えています。設計士をなかなか置けないという会社にとって、設計士1人を雇うよりもはるかに安いため、かなりの需要が見込めます。そして2023年には、営業利益で1億円程度は貢献できると考えています。
また先ほどお伝えしたように、内製化も考えなければいけません。車もどんどん変わっていますが、私は家だけが進みが遅いと考えています。ですので、もう一度、住宅というものを再発明していきたいと思います。「未来の住宅って何だろう?」と考えながら、現在いろいろなところで話を進めています。
これまで私たちは「住宅業界のAmazonを目指す」としてきました。今後はそれに加えて、家づくりそのものを変えていきます。例えば、未来の家について、どうすれば未来の家ができるのか、今までのように大工を使って柱を建てる、これでは未来の家はつくれないと思います。次はどんなことが起きるのかと言いますと、家を3Dプリンターでつくるような時代になっていくと思っています。
そこに対しての研究開発や、事業提携、そのようなのも含めて、今後、家づくりそのものを見直して、本当に世界があっと驚くようなものをつくっていきたいと思います。私の説明は以上です。どうもありがとうございました。
質疑応答:公募増資と千葉県への出店について
質問1:2点お伺いしたいです。1点目は、今回公募増資に関してお話がなかったので、そちらをお聞きしたいです。2点目は、本年8月に開設を予定している千葉支店についてです。こちらの支店の幹部は、九州で従事されている方を連れてこられるのでしょうか? そして、従業員数はどれくらいを予定されていますか?
また、年間の受注棟数について、どの程度の数字を考えているか教えてください。
瀬口:まず、1点目の公募増資については、しっかり説明すべきでした。第2四半期ということで、そこまでの部分はご説明しなかったのですが、直近では公募増資という大きなイベントがありました。出資については、目論見書に記載しているとおりです。当社はM&Aの資金を借入によってもまかなっているため、そちらの返済資金ということです。M&Aの資金を返済することにより、次のM&Aに向けて動けるようになります。
公募増資の調達理由に、「将来のM&A資金」とは記載できませんので、融資によってまかなった分で返済することにより、次のM&Aに向かいやすくなると理解いただければと思います。
また、タクエーホームを買収したことにより、我々は財務の部分を意識しながら経営していきました。20年程度、借入をしない無借金経営を続けていましたので、借入自体がストレスでもあります。
その中で、今回資金調達をしたことにより、自己資本比率が52パーセントまで改善できたのは、当社にとって動きやすくなったと感じています。
そして、投資家目線で言いますと、PBRが少し高すぎることもあったため、PBRを6倍程度まで下げることができたのは大きいと思います。そこの余力が増えたと、私自身は考えています。
当然、これによって希薄化が生まれたため、6.9パーセントの希薄化率に負けないくらいに成長していかないと、株主のみなさまから怒られると思っていますので、この資金を有効に使い、てこの原理でしっかり伸ばしていきたいと思います。また、こちらを調達したことにより、もっと会社の成長につながるようなアクションを考えています。
2点目、千葉県の出店についてです。実績のある人間を店長として配置することを予定しており、最初は10名程度のスタッフで開始しようと考えています。
初年度の受注棟数で言いますと、おおよそ50棟を超えていると考えています。福岡店を見ていると感じるのですが、8月からですと、売上につながっていくのは恐らく10ヶ月後くらいになります。
そうなると、初年度はほとんど売上貢献がないと思いますが、翌年からは少なくとも50棟分の売上が業績にプラスされるイメージで、考えていただければと思います。
今後は千葉県だけではなく、埼玉県や神奈川県、東京都にも出店をしていきたいと考えています。そうなると、関東圏の人数をもっと増やしていかなければいけないので、現地採用も含めて行いたいと思います。
実は明日、横浜で新卒向けの会社説明会を行う予定です。すでに数十名から予約が入っていますので、地元の優秀な学生を採用しながら、こちらでも成長していきたいと考えています。
質疑応答:「e土地net」のWeb公開数が少ないことについて
質問2:御社への住宅注文客の入口である「e土地net」の店舗公開数が圧倒的に多く、Web公開数が非常に少ない状態が続いています。特に、半年前からWeb公開数が増えていないと思いますが、これはどのようなことが原因でしょうか? いつまでに、どのような公開バランスを目指しているのか教えてください。
瀬口:こちらは以前も質問をいただいた部分ですが、本来は店頭公開分だけではなく、Web公開分を伸ばしていきたいと思っており、バランス的にはもう少しWeb公開分を増やす必要があると考えています。
ただ、現時点では集客も非常に好調で、そこでマーケティング課が安心している部分もありますが、もう少しWeb公開分も増やしていけたらと思います。
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