ダウ平均はプラスで終了 パウエル証言を通過し押し目買い=米国株概況
NY株式23日(NY時間16:24)
ダウ平均 31537.35(+15.66 +0.05%)
S&P500 3881.37(+4.87 +0.13%)
ナスダック 13465.20(-67.85 -0.50%)
CME日経平均先物 30005(大証終比:-165 -0.55%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は横ばい。序盤はIT・ハイテク株中心に調整色が強まり、株価指数も大幅に下げていた。ナスダックは一時4%近く急落する場面もみられ、ダウ平均も326ドル安まで一時下げ幅を拡大していた。
市場では景気回復への期待は高まっているものの、同時にインフレ期待も高まっており、長期金利が上昇している。そのような中でこれまで上げを先導していたIT・ハイテクなど成長株のバリュエーションへの懸念も出ているようだ。全体的な雰囲気の悪化に循環株への買いも一服していた。
しかし、本日のパウエルFRB議長の議会証言を通過後から買い戻しも入り、ダウ平均はプラスに転じている。議長は「年内の見通し改善が示唆されている」としたうえで、「目標に向け長い道のり。一段の進展には一定の時間がかかる」と引き続き景気を支援する姿勢を示している。市場が注目していた長期金利上昇については「成長とインフレの見通しによるもの」と述べるに留まり、特段の認識を示した印象はない。
ただ、議長はインフレ自体について、向こう1年程度はベース効果もあり、大きく変動する可能性に言及しているものの、インフレの上昇幅が大きくなったり、それが持続的な上昇を見せるとは見込んでいないようだ。インフレ自体にあまりタカ派な見方をしていない印象もあった。
予想通りではあったものの、改めて景気への支援姿勢を強調したことで、株式市場も買い戻しが見られ、株価指数は下げ渋る動きを見せた格好。
また、IT・ハイテク株は調整色を強めたものの、マイクロンやアプライド、インテルなど半導体関連株の一角は上昇。バイデン大統領がきょうホワイトハウスで、世界的な半導体不足を協議するため、超党派の議員団を招いたと伝わった。大統領は半導体やその他重要な部材のサプライチェーンを強化する大統領令に署名する見通しだという。
きょうはビットコイン大幅安となり、テスラを含め、マラソン・パテントやライオット・ブロックチェーンなど関連株が下落。
ホーム・デポが11-1月期決算を発表。既存店売上高が予想を上回るなど好調な決算を発表していた。しかし、今回も2021年度のガイダンスを示さなかった。同社は個人消費がどのように変化するかを予測することはできないと説明している。米国では低金利のもとに住宅ブームが訪れているが、同社の慎重な見方に失望感も出ている模様。株価は下落し、ダウ平均を圧迫していた。
ダウ採用銘柄ではホーム・デポのほか、セールスフォース、ウォルマート、ウォルグリーンが下落。一方、ディズニーが上昇しているほか、ビザ、シェブロン、ベライゾン、P&Gも堅調。
ディズニーは3日続伸し最高値更新。海外の「ディズニー+」の視聴者向けに立ち上げた新動画配信プラットフォーム「Star(スター)」への期待が高まっているようだ。
ナスダックは小幅安で推移。前半はIT・ハイテク株が一斉に利益確定売りに押され、一時4%近く急落。ただ、後半には半導体関連などに買い戻しも入り、前日付近まで戻している。
メーシーズが上昇。取引開始前に11-1月期決算(第4四半期)を発表。同社はガイダンスの公表を復活させ、第1四半期、通期とも予想を上回る売上高見通しを示した。
資源探査のコスモス・エナジーが上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を4.50ドルに引き上げた。前日終値から約60%上昇の可能性を示唆。
特別買収目的会社(SPAC)のチャーチル・キャピタルが急落。米電気自動車(EV)のスタートアップ企業ルーシッド・モーターズが同SPACと合併し、株式公開で合意に接近と報じられていたが、前日に合意が発表された。本日はIT・ハイテク株への利益確定売りが強まる中、同社株も「噂で買ってニュースで売る」展開になったようだ。
メーシーズ 15.88(+0.60 +3.93%)
コスモス・エナジー 2.99(+0.17 +6.03%)
チャーチル・キャピタル 35.21(-22.16 -38.63%)
アプライド・マテリアルズ 116.14(+0.91 +0.79%)
マイクロン・テクノロジー 88.23(+1.95 +2.26%)
マラソン・パテント 28.56(-8.55 -23.04%)
ライオット・ブロックチェーン 48.80(-15.96 -24.64%)
アルファベット(C) 2070.86(+5.98 +0.29%)
フェイスブック 265.86(+5.53 +2.12%)
ネットフリックス 546.15(+12.37 +2.32%)
テスラ 698.84(-15.66 -2.19%)
アマゾン 3194.50(+13.76 +0.43%)
エヌビディア 565.68(-8.55 -1.49%)
ツイッター 73.17(+2.68 +3.80%)
ダウ採用銘柄
ユナイテッドヘルス 329.51(+1.87 +0.57%)
メルク 74.54(-0.39 -0.52%)
マクドナルド 211.32(-0.74 -0.35%)
マイクロソフト 233.27(-1.24 -0.53%)
ホームデポ 267.24(-8.61 -3.12%)
ボーイング 212.12(-0.76 -0.36%)
ベライゾン 57.03(+0.58 +1.03%)
ビザ 212.11(+3.79 +1.82%)
ハネウェル 205.04(+1.42 +0.70%)
ナイキ 136.13(-0.54 -0.40%)
トラベラーズ 149.33(+1.46 +0.99%)
ディズニー 197.09(+5.33 +2.78%)
ダウ・インク 62.12(-0.36 -0.58%)
セールスフォース 235.64(-5.31 -2.20%)
シスコシステムズ 45.51(+0.08 +0.18%)
シェブロン 99.63(+1.24 +1.26%)
コカ・コーラ 50.54(-0.09 -0.18%)
ゴールドマン 319.21(+2.34 +0.74%)
キャタピラー 220.18(+2.12 +0.97%)
ウォルマート 135.47(-2.22 -1.61%)
ウォルグリーン 48.42(-0.43 -0.88%)
インテル 61.12(+0.41 +0.68%)
アメックス 136.94(+0.99 +0.73%)
アムジェン 232.59(+1.36 +0.59%)
アップル 125.86(-0.14 -0.11%)
P&G 127.52(+0.94 +0.74%)
JPモルガン 150.61(+1.20 +0.80%)
J&J 160.44(-1.43 -0.88%)
IBM 120.71(-0.15 -0.12%)
3M 176.17(+0.05 +0.03%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 31537.35(+15.66 +0.05%)
S&P500 3881.37(+4.87 +0.13%)
ナスダック 13465.20(-67.85 -0.50%)
CME日経平均先物 30005(大証終比:-165 -0.55%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は横ばい。序盤はIT・ハイテク株中心に調整色が強まり、株価指数も大幅に下げていた。ナスダックは一時4%近く急落する場面もみられ、ダウ平均も326ドル安まで一時下げ幅を拡大していた。
市場では景気回復への期待は高まっているものの、同時にインフレ期待も高まっており、長期金利が上昇している。そのような中でこれまで上げを先導していたIT・ハイテクなど成長株のバリュエーションへの懸念も出ているようだ。全体的な雰囲気の悪化に循環株への買いも一服していた。
しかし、本日のパウエルFRB議長の議会証言を通過後から買い戻しも入り、ダウ平均はプラスに転じている。議長は「年内の見通し改善が示唆されている」としたうえで、「目標に向け長い道のり。一段の進展には一定の時間がかかる」と引き続き景気を支援する姿勢を示している。市場が注目していた長期金利上昇については「成長とインフレの見通しによるもの」と述べるに留まり、特段の認識を示した印象はない。
ただ、議長はインフレ自体について、向こう1年程度はベース効果もあり、大きく変動する可能性に言及しているものの、インフレの上昇幅が大きくなったり、それが持続的な上昇を見せるとは見込んでいないようだ。インフレ自体にあまりタカ派な見方をしていない印象もあった。
予想通りではあったものの、改めて景気への支援姿勢を強調したことで、株式市場も買い戻しが見られ、株価指数は下げ渋る動きを見せた格好。
また、IT・ハイテク株は調整色を強めたものの、マイクロンやアプライド、インテルなど半導体関連株の一角は上昇。バイデン大統領がきょうホワイトハウスで、世界的な半導体不足を協議するため、超党派の議員団を招いたと伝わった。大統領は半導体やその他重要な部材のサプライチェーンを強化する大統領令に署名する見通しだという。
きょうはビットコイン大幅安となり、テスラを含め、マラソン・パテントやライオット・ブロックチェーンなど関連株が下落。
ホーム・デポが11-1月期決算を発表。既存店売上高が予想を上回るなど好調な決算を発表していた。しかし、今回も2021年度のガイダンスを示さなかった。同社は個人消費がどのように変化するかを予測することはできないと説明している。米国では低金利のもとに住宅ブームが訪れているが、同社の慎重な見方に失望感も出ている模様。株価は下落し、ダウ平均を圧迫していた。
ダウ採用銘柄ではホーム・デポのほか、セールスフォース、ウォルマート、ウォルグリーンが下落。一方、ディズニーが上昇しているほか、ビザ、シェブロン、ベライゾン、P&Gも堅調。
ディズニーは3日続伸し最高値更新。海外の「ディズニー+」の視聴者向けに立ち上げた新動画配信プラットフォーム「Star(スター)」への期待が高まっているようだ。
ナスダックは小幅安で推移。前半はIT・ハイテク株が一斉に利益確定売りに押され、一時4%近く急落。ただ、後半には半導体関連などに買い戻しも入り、前日付近まで戻している。
メーシーズが上昇。取引開始前に11-1月期決算(第4四半期)を発表。同社はガイダンスの公表を復活させ、第1四半期、通期とも予想を上回る売上高見通しを示した。
資源探査のコスモス・エナジーが上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を4.50ドルに引き上げた。前日終値から約60%上昇の可能性を示唆。
特別買収目的会社(SPAC)のチャーチル・キャピタルが急落。米電気自動車(EV)のスタートアップ企業ルーシッド・モーターズが同SPACと合併し、株式公開で合意に接近と報じられていたが、前日に合意が発表された。本日はIT・ハイテク株への利益確定売りが強まる中、同社株も「噂で買ってニュースで売る」展開になったようだ。
メーシーズ 15.88(+0.60 +3.93%)
コスモス・エナジー 2.99(+0.17 +6.03%)
チャーチル・キャピタル 35.21(-22.16 -38.63%)
アプライド・マテリアルズ 116.14(+0.91 +0.79%)
マイクロン・テクノロジー 88.23(+1.95 +2.26%)
マラソン・パテント 28.56(-8.55 -23.04%)
ライオット・ブロックチェーン 48.80(-15.96 -24.64%)
アルファベット(C) 2070.86(+5.98 +0.29%)
フェイスブック 265.86(+5.53 +2.12%)
ネットフリックス 546.15(+12.37 +2.32%)
テスラ 698.84(-15.66 -2.19%)
アマゾン 3194.50(+13.76 +0.43%)
エヌビディア 565.68(-8.55 -1.49%)
ツイッター 73.17(+2.68 +3.80%)
ダウ採用銘柄
ユナイテッドヘルス 329.51(+1.87 +0.57%)
メルク 74.54(-0.39 -0.52%)
マクドナルド 211.32(-0.74 -0.35%)
マイクロソフト 233.27(-1.24 -0.53%)
ホームデポ 267.24(-8.61 -3.12%)
ボーイング 212.12(-0.76 -0.36%)
ベライゾン 57.03(+0.58 +1.03%)
ビザ 212.11(+3.79 +1.82%)
ハネウェル 205.04(+1.42 +0.70%)
ナイキ 136.13(-0.54 -0.40%)
トラベラーズ 149.33(+1.46 +0.99%)
ディズニー 197.09(+5.33 +2.78%)
ダウ・インク 62.12(-0.36 -0.58%)
セールスフォース 235.64(-5.31 -2.20%)
シスコシステムズ 45.51(+0.08 +0.18%)
シェブロン 99.63(+1.24 +1.26%)
コカ・コーラ 50.54(-0.09 -0.18%)
ゴールドマン 319.21(+2.34 +0.74%)
キャタピラー 220.18(+2.12 +0.97%)
ウォルマート 135.47(-2.22 -1.61%)
ウォルグリーン 48.42(-0.43 -0.88%)
インテル 61.12(+0.41 +0.68%)
アメックス 136.94(+0.99 +0.73%)
アムジェン 232.59(+1.36 +0.59%)
アップル 125.86(-0.14 -0.11%)
P&G 127.52(+0.94 +0.74%)
JPモルガン 150.61(+1.20 +0.80%)
J&J 160.44(-1.43 -0.88%)
IBM 120.71(-0.15 -0.12%)
3M 176.17(+0.05 +0.03%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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