「アンモニア」が7位にランク、脱炭素社会実現に向け30年300万トンの利用目指す<注目テーマ>

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2021/02/18 12:20
「アンモニア」が7位にランク、脱炭素社会実現に向け30年300万トンの利用目指す<注目テーマ> ★人気テーマ・ベスト10
1 グローバルニッチ
2 仮想通貨
3 半導体
4 旅行
5 ポストコロナ
6 再生可能エネルギー
7 アンモニア
8 デジタルトランスフォーメーション
9 電気自動車関連
10 2020年のIPO

 みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「アンモニア」が7位となっている。

 経済産業省は8日に燃料アンモニア導入官民協議会を開き、2030年にアンモニアの国内消費量を年300万トン、50年には年3000万トンとする計画をまとめた。アンモニアは燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しないことから地球温暖化対策の有効手段のひとつと位置づけ、石炭火力発電などの燃料として活用することで菅政権が掲げる「50年カーボンニュートラル」実現につなげたい考えだ。

 アンモニアの市場は既に肥料用途や工業用途といった原料用で確立しているが、19年の国内消費量は約108万トンと小規模にとどまっている。今後、石炭火力発電にアンモニアの20%混焼を実施すると、1基(100万キロワット)につき年間約50万トンのアンモニアが必要となり、国内の大手電力会社が持つすべての石炭火力発電で20%の混焼を実施した場合、年間約2000万トンのアンモニアが必要になると試算されている。国内に巨大市場が立ち上がることになり、株式市場では関連銘柄への関心が高まっている。

 IHI<7013.T>は東北大学などとの共同研究で高温旋回空気流を用いて液体アンモニア噴霧を安定燃焼させることに成功しているほか、伊藤忠商事<8001.T>は昨年12月に東洋エンジニアリング<6330.T>などとロシア・東シベリアで生産したアンモニアを日本に輸送して燃料として活用するバリューチェーンの構築に向けた共同事業化調査を実施することで合意。中外炉工業<1964.T>はアンモニアのみを燃料として安定燃焼させる技術を開発し、25年までに工業炉での実用化を目指すとしている。

 また、澤藤電機<6901.T>はプラズマを用いた水素製造装置「プラズマメンブレンリアクター(PMR)」の技術開発を行い、アンモニアを原料にして水素を製造することで、CO2フリーの水素社会の実現に取り組んでいる。

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ

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