タナベ経営 Research Memo(6):無借金経営で財務内容は良好、M&Aによる成長投資にも資金を投下

配信元:フィスコ
投稿:2021/02/09 13:36
■業績動向

3. 財務状況と経営指標
タナベ経営<9644>の2021年3月期第2四半期末の総資産は前期末比466百万円減少の12,503百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現預金及び有価証券が657百万円増加した。固定資産では長期預金及び投資有価証券が1,578百万円減少している。なお、長短合わせた現預金及び有価証券は8,194百万円と前期末比で920百万円減少したものの、総資産に占める比率は65.5%と引き続き高水準を維持している。

負債合計は前期末比246百万円減少の1,772百万円となった。流動負債で未払法人税等が65百万円、賞与引当金が57百万円それぞれ減少した。また、純資産は前期末比219百万円減少の10,731百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益146百万円を計上した一方で、配当金を368百万円支出したことが減少要因となっている。

経営指標を見ると、自己資本比率は85.2%と継続して80%以上を維持しており、現預金及び有価証券も80億円以上と潤沢で無借金経営を維持していることから、財務の健全性は引き続き高いものと判断される。一方、同社はROEの水準が6%台と資本効率の面ではやや課題となっていた。ただ、前下期に(株)リーディング・ソリューションをグループ会社化したのに続き、2021年1月にはM&A支援やバックオフィスのDX化支援を行うグローウィン・パートナーズ(株)を約8億円でグループ会社化(議決権比率50.1%)することを発表するなど成長投資も強化し始めており、今後は成長性やROEの向上なども期待される状況になってきたと弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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