チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。
豊田合成 <7282> 【 2+→2+】
「中国好調、日本やアジアの回復などから3Qの営業利益は過去最高」
3Q累計(4-12月)決算は営業利益が前年同期4倍の249億円となった。1Q(4-6月)中心に新型コロナ影響を強く受け中国を除く全地域が減収となった結果、同16.3%減収と大幅減収。しかし、危機下でのグループの総力を挙げた収益対策や中国での増販効果に加え、前期3Q(10-12月)の欧州事業整理損失の反動(211億円)により大幅営業増益となった。3Qのみでは取引先のコロナ禍からの生産台数回復により日本や中国除きのアジアが増収に転じたことなどから同5%増収となり連結全体でも増収に転じ営業利益は四半期としては過去最高の204億円(前年同期は▲124億円の損失)となり営業利益率は9.6%に上昇した。
予想ROE:6.1% PBR:1.1倍、来期予想PER:11.6倍、来期予想EPS成長率:48%株価(2/5終値):2,942 円
Fモデルによる理論株価:3,905円(2月3日by高田悟)
JCU <4975> 【 2+→2+】
「楽しみは4Qへ」
3Q累計(4-12月)は減収増益で着地した。毎度のことであるが、同社の海外事業は四半期遅れて連結される(3Q決算に含まれるのは海外の9月まで)。普通乗用自動車生産(生産台数は10-12月が多い時期にあたる)、電子部品ともに好調な海外は4Qに反映される。業績進捗率は例年並みであり、かつPERに割安感はあるが、PBRを含めてみると大幅に割安とは言えない(2/4化学一部上場企業PER31.97倍、PBR1.91倍)、そのため、業績好調であるが投資評価「2+」を維持する。
予想ROE:16.7% PBR:4.0倍、来期予想PER:19.7倍、来期予想EPS成長率:17%株価(2/5終値):3,695円
Fモデルによる理論株価:3,363円(2月5日by山方秀之)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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