NYコラム(14日)ダウ平均は買い先行でスタートか⁈−バイデン次期大統領が大型経済対策を発表へ

著者:加藤裕一
投稿:2021/01/14 23:03

NY株式市場(14日)新規失業保険申請件数は96.5万件と市場予想を上回る−米金長期利の上昇一服が続くか⁈

14日のニューヨーク株式市場でダウ平均は強含みで取引が始まりそうだ。

バイデン次期大統領は14日に大型の追加経済対策を明らかにする予定だ。予算規模は、2兆ドル前後になるものと見られていることから、ダウ平均の下支え要因として強く意識されよう。長期金利の上昇に一服感が出ていることもハイテク株や景気敏感株には追い風となりそうだ。

ダウ平均は、前日の日中高値(3万1153ドル)や7日に付けた取引時間中の過去最高値(3万1193ドル)を試す形で寄り付きを迎えよう。

ただ、バイデン次期大統領の政権移行チームが経済対策案を公表するのは、日本時間15日午前9時15分からと見られていることから、14日のニューヨーク株式市場では、実際の経済対策案の中身を確認したいとのムードも広がりやすいだろう。

取引開始前に発表された週間ベースの新規失業保険申請件数は、96.5万件と市場予想(78万件)を上回る内容となったことから、雇用情勢の悪化に対する懸念がくすぶることになろう。15日の取引開始前にはJPモルガンチェースやシティグループなど大手金融の決算発表を控えており、本格化する決算発表を前に個別ベースで買い向かいにくい相場環境が続く1日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想