今週の1週間は、コロナ変異種の拡大やアメリカの政治動向に注目

著者:出島 昇
投稿:2020/12/28 18:31

先週は、週前半、大きく下げる場面あるが、後半は持ち直す動きとなった

 先週は、年末に向けて軟調な展開を想定し、下げても下値は限定的としました。

 結果的には、クリスマス前の週初めの2日間は意外な動きとなりましたが、終値ベースでは26600円台を維持して引けました。

 21日(月)は寄り付き直後に26905円の高値をつけて、すぐに26533円まで下落し、後場になると落ち着いて26714円で引けましたが、翌日は英国で確認された新型コロナ変異種の警戒感から、一時26361円までの全面安となりました。その後はクリスマス休暇で外国人がいない中、市場ボリューム減少の中を小幅な反発が続き、終値は26656円で引けました。ただし、週末25日(金)はクリスマスですので売買代金は1兆2547億円と2019年12月21日以来、1年ぶりの低水準となりました。

 12月21日(月)は、米国で追加経済対策の合意を見込み△70円で寄り付いて、26905円の高値をつけましたが、先物が断続的に売られ▲229円の26533円まで下げ幅を拡大しました。後場になると押し目買いと日銀のETF買い期待で下げ幅を縮小し、▲48円の26714円で引けました。

 22日(火)は、英国で確認された新型コロナ変異種の警戒感が強まり、▲155円の26559円で寄り付くと、一時▲259円の26454円まで下げましたが、後場になると時間外取引での米株先物安が重しとなって、さらに▲352円の26361円まで下げる全面安となり、終値は▲278円の26436円と3日続落となりました。

 23日(水)は、前日の米国はマチマチだったものの、ナスダックが史上最高値を更新したことで、△144円の26580円で寄り付くものの、一時▲21円の26414円までの下げに転じました。その後、反発してプラスになるものの上値は限定的で、終値は△88円の26524円と反発しましたが、売買代金は10月27日以来の2ヶ月ぶりの2兆円割れとなりました。

 24日(木)は、前日の米国市場で株価はマチマチだったものの、NYダウは△114ドルの30129ドルと反発し、英国とEUの離脱交渉がスムーズにいきそうなことが支えとなって△110円の26635円で寄り付き、一時△239円の26764円まで上昇しました。しかし、海外投資家がクリスマス休暇入りで上値を追う動きはなく、動意に乏しく△143円の26668円の2日続伸で引けました。

 週末の25日(金)は、前日の米国市場は3指標そろって高かったものの、トランプ大統領が失業給付や追加経済対策にクレームをつけていることで不透明感から上昇は限定的となっており、これを受けて日経平均は△39円の26708円で寄り付いたあとは、小幅なマイナス水準で推移し、終値は▲15円の26653円と小反落となりました。引け後の米国市場はクリスマスで休場でした。

今週の1週間は、コロナ変異種の拡大やアメリカの政治動向に注目

 今週と年明け第1週は、コロナウイルス変異種が日本でも確認されたので、感染動向が影響する可能性もあり、又、米国の政治情勢が相場に影響を与える展開も考えられます。日経平均は、先週はクリスマス入りで市場ボリュームが少ない中、大きく下げても下値は堅く、すぐに戻ったことで下値抵抗力は維持されているといえます。ただし、出来高が少ないということは、ETFなど日銀による資金も買い支え易いということになりますので、実力のほどは分からないということです。アメリカではトランプ大統領が追加経済対策にクレームをつけているようなもので、早期成立は不透明感が増しているものの、日経平均は大きく動揺していません。

 今週は先週のクリスマス相場からの流れで様子見的なものだと思われますが、来週は日本が正月休みの間に、米国の政治、コロナ感染動向、さらに5日予定のジョージア州の決選投票が行われ、もし民主党が勝つようなことがあればネジレ議会のシナリオで進んでいる新政権の政策が一変し、相場に悪影響を与えることになります。民主党の本来の政策の主張は富裕層への増税と規制強化ですが、上院は共和党が半数以上を占めているので、政策は共和党と妥協したものになっています。そのため、トランプ大統領の政策を大きくかえるような政策は出していないのです。そのため、民主党が勝つようなことがあれば、増税と規制強化が復活し、株式相場は大きな調整が必要となるでしょう。その可能性は少ないのですが、未来のことは分かりません。そういう転換がなければアメリカ株式は、追加経済対策の成立が近づくにつれて再び上昇し、日経平均も27000円を試すことになりそうです。

 本日28日(月)は、寄り付きは、成立が遅れていた米追加経済対策法案に関し、トランプ米大統領がツイッターで「朗報がある」と述べたことが伝わり、成立への期待感から買いが先行し、いったんは伸び悩む場面もありましたが、その後は盛り返し、また米大統領が経済対策案に署名し、同法案が成立したことも明らかとなり、時間外取引で米株先物が上昇したことも支えとなって大引けにかけて上げ幅を拡大し△197円の26854円で引けました。

(指標)日経平均

 先週の予測では、引き続き上値は26900円、下値は26700円を大きく下回らず堅いとしていました。

 結果的には、週初めに米追加経済対策合意の見通しを期待し、寄り付き後すぐに26905円まで上昇しましたが、ここをピークに反落となり。翌日は再び追加経済対策成立の不透明感や英国での新型コロナ変異種への警戒感から26361円まで下落しました。しかし、すぐに26000円台後半の動きに戻り、26656円で引けました。但し、1年ぶりに売買代金も低水準となりました。

 今週は年末にかけては、これまでと同じように海外投資家が少ない中、様子見気分となって26500円をはさんだもみあいが想定されます。新年の来週はじめは欧米株の動きやコロナの状況によって左右される展開も考えられます。日経平均は2019年、2020年と2年連続で大幅安のスタートとなっていることを気にする市場関係者もいます。米国ではトランプ大統領の横やりで追加経済対策が不透明となっており、コロナの変異種が日本でも確認されたことも要注意といえます。
 

 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、高値圏でのもみあいを想定しながらも、追加経済対策が与野党合意での成立となれば、いったん上昇の可能性があるとしました。

 週初めは、コロナ感染拡大で一時▲423ドルの29755ドルまで下落するものの、コロナ対策法案の成立見込みということで、一気に△37ドルの30216ドルまで反発。その後、利益確定売りで▲200ドルの29992ドルまで下げ、翌日は△114ドルと反発。そしてワクチン普及期待で△70ドルと続伸しました。

 今週も引き続き、ワクチン期待と一方で、追加経済対策の不透明さ、失業拡大との綱引きながら、サンタクロースラリーが続きそうです。年明けは5日に予定されているジョージア州の上院決選投票の結果がカギとなりそうです。これまで新政権はネジレ議会を前提にシナリオをつくってきたが、万が一上院も民主党主導になった場合は、増税、規制強化などのリスクが経済を直面することになります。ネジレ議会のままだと今までのように相場の上昇をサポートすることになります。
 

 

(指標)ドル/円

 先週の予測では、FOMCの金融緩和の長期化見通しから金利先高感は後退し、ドルは買いづらいとしました。英国とEUが自由貿易協定(FTA)を12月24日までに合意に達し、投資家心理は改善しリスク回避の円買いは縮小し、ドル・円は21日に103.25円から103.89円まで買われたあと、22日に103.26円まで売られ、その後は103円台半ばほどでもみあいとなりました。

 今週は、来週にかけては、追加経済対策の早期成立は不透明となり、安全逃避的なドル買いが続く可能性や新型コロナ変異種の世界的広がりが不安視されており、安全資産としてのドルは売られづらいところです。そのため、ドルは底堅い動きとなって安全資産としてのドル買い継続となりそうです。
 

 

配信元: みんかぶマガジン
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