「まともな流動性」は期待できない中で…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/12/25 10:35

◆ “リスク選好”も、“織り込み済”… - Brexit協議


『英国-EU通商協議が合意』となったことで、昨日は“リスク選好姿勢”が先行しました。
ただ“織り込み済”ということもあって、期待された“ポンド買い戻し”は緩慢となりました。
この影響もあって一時“103.763円”へ上値を伸ばしたドル円も、結局“元居た103円半ば(終値は103.563円)”に押し戻されて、昨日の取引を終えています。

◆ “仕掛け的な動き”が入るとすれば…?


主要市場で動いているのは、「本日は東京市場のみ」ということになります。
このため「流動性低下は避けられない」どころか、「まともな流動性は期待できない」と見るのが自然です。
「方向感定まらず」が輪をかけて進行する可能性が高く、普通に考えれば“動意薄(膠着)”ということになるのも否めないところです。

しかし“些細な要因で急変動”という可能性が残存する中で、昨日は“リスク選好→ドル売り”を経た上で“押し戻された”という事実があります。
さらに“前日高値”を一時上回ったものの、結局「三角保ち合い」に押し戻されたという形状にて、“仕掛け的な動き”が入るとすれば…?

基本は“動意薄(膠着)”とは見ますが、“下方向(ドル売り)”への警戒は引き続き持ち続けておきたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:104.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:103.913(12/16高値、12/21高値、200月移動平均線、11/11~12/17の38.2%戻し水準、12/10~12/17の61.8%戻し水準、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:103.840(20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線)
上値2:103.763(12/24高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:103.643(12/24高値後の61.8%戻し)
前営業日終値:103.563
下値1:103.450(12/24安値、日足・一目均衡表転換線、-1σ、ピボット1stサポート)
下値2:103.350(12/23安値)
下値3:103.250(12/21-22安値、12/17~12/21の61.8%押し水準、ピボット2ndサポート)
下値4:103.083(12/18安値、-2σ、12/17~12/21の76.4%押し、ピボットローブレイクアウト)
下値5:103.000(大台)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想