年末に向けて、利益確定売りで軟調だが下値は限定的

著者:出島 昇
投稿:2020/12/21 18:43

先週は、米株式は週半ばから史上最高値更新するが、日経平均は円高で上値は重いまま

 先週の予測では、上値は27000円の大台を前に足踏み状態が続くとし、メジャーSQを通過し、外国人も一足先にクリスマス休暇に入るようで26000~26900円と大きく幅を取りました。しかし、上値は重いものの下値も堅く、26600~26900円の狭いレンジでのもみあいとなりました。来週から外国人は、ほとんどがクリスマス休暇ですので、様子見気分が強く、日々の値幅も小さくなっていくので、基本的に見送りとなっています。特にFOMCが15~16日に開催され、金融緩和が観測されていることで、長期金利も下落しドル売りから円高基調となっていることが、米国の主要3指標が17日(木)に史上最高値を更新しても日経平均は軟調となっていました。日経平均の週末18日(金)の終値は▲43円の26763円と3日ぶりの反落でした。

 12月14日(月)の日経平均は、日銀短観の改善や米ワクチン接種スタートの期待で、時間外の米国株先物が上昇していたことで、前場は一時△217円の26870円まで上昇しましたが、後場になると高値警戒感もあり利益確定売り優勢となって、終盤にかけて伸び悩み△79円の26732円で引けました。

 15日(火)は、前日の米国市場がマチマチの動きとなり、NYダウはコロナ感染拡大で死亡者が30万人超えたことで、NY市長が全面ロックダウンの可能性を示唆したことで、▲184ドルの29861ドルと反落し、これを受けて日経平均も▲49円の26683円で寄り付き、後場には一時▲126円の26605円まで下げましたが、その後は下げ渋り▲44円の26687円と反落しました。

 日本はGoToトラベルが全国一斉停止となりましたが、影響は一部の業種に限られ、経済全体へのインパクトは大きくないと思われます。ただし、株価回復期待は相当織り込んでおり、買い上がりにくいといえます。27000円の大台乗せは、米国株と為替次第ですが、大台に乗った場合は目標達成感がでるので注意が必要です。

 16日(水)は、前日の米国市場は、今年中は無理とみられていた追加経済対策のコロナ対策法案が与野党のトップ4人との会合で今年中の合意への観測が高まり、3指標そろって大幅上昇となり、ナスダックは終値での史上最高値を更新したことで、日経平均は寄り付きは△147円の26835円でした。しかし、26874円まで上昇したあとは、為替の103円台半ばの円高もあって、上値は重くなり終値は△69円の26757円と反発して引けました。

 17日(木)は、多くの海外投資家が例年より一足早くクリスマス休暇入りしたことで、市場エネルギーが少なくなる中、▲12円の26744円で寄り付き、▲81円の26676円まで下げ、その後はプラスに転じ、後場になると買い有利で取引が開始し、一時△85円の26843円まで上昇し、終値は△49円の26806円と終値では9日(26817円)以来の26800円台でした。

 18日(金)は、前日に追加経済対策への与野党合意が年内成立という観測から、米国株が3指標そろって史上最高値を更新したものの、日経平均は為替が一時102円台後半への円高になったこともあり、利益確定売りで▲31円の26775円で寄り付き、値ガサ株の一角に売りが出たことで、後場、後半には▲99円の26707円まで下落し、終値は▲43円の26763円で引けました。

 日本市場の引け後の週末の米国市場は、前日、与野党合意間近とされた追加経済対策(コロナ対策)が、未だに合意に至っていないとして、先行き不透明感が強まり、3指標そろって小幅反落となりました。たった1日で追加経済対策の合意という材料に振り回される状況は、高値警戒感を示しているものと思われます。シカゴの日経先物は▲35円の26705円でした。

年末に向けて、利益確定売りで軟調だが下値は限定的

 先週は、米国株式が史上最高値を更新したものの、日経平均は為替の円高を受けて上値は重く、27000円挑戦とはなりませんでした。又、一方で下値も堅く26600~26900円の狭いレンジでの動きでした。相場が強いとの見方もできますが、むしろ外国人がクリスマス休暇に入ってきているため、市場ボリュームが減少し、様子見になっているためといえます。

 今週は、外国人投資家は本格的なクリスマス休暇に入るため、FOMCや日銀会合を消化して、いよいよ年末モードに入るものの、方向感に欠ける展開が続きそうです。国内では、年末を控えて利益確定売り優勢となりそうですが、IPOラッシュが続いており、小型株中心の短期売買となりそうです。利益確定売りといっても、アメリカ株式がしっかりいている限り、高いものは売られますが下値は限定的で、一方、大きく下げれば押し目買いが入るため一進一退が続くと想定されます。

 但し、市場では27000円へ到達するという見方もあるが、唯一の可能性としては、与野党のトップ4人で合意直前といわれる9000億ドル規模の追加経済対策が、もし実現するとなれば米国株式は史上最高値更新が継続し、日経平均も27000円大台の挑戦が期待されるかもしれません。

 本日21日(月)は、寄り付きは、米国で追加経済対策が成立する見込みとなったことを受け、買い優勢でスタートしましたが、株価指数先物に断続的な売りが出たこともあり、一転して下げ転じ、一時▲229円26533円まで下げました。後場になると押し目を拾う動きや、日銀によるETF買い期待も支えとなり、下げ幅を縮小し▲48円の26714円で引けました。

(指標)日経平均

 先週の予測では、10月から続いた上昇相場もいったん一服したようだとし、年末に向けての大きな上昇相場は期待できないとしました。

 結果的に、先週の動きは、米国株3指標は史上最高値更新となるものの、日経平均は為替が一時102円台の円高となる場面もあり、27000円乗せは無理でした。一方、下値も堅く26600~26900円の狭いレンジでの動きとなりました。

 今週も引き続き、先週と同じような上値は26900円水準からは重く、下値ではメジャーSQ値である26713円を上回っており、下値の堅さが強く意識されています。アメリカ株式は、史上最高値更新が継続していますが、以前より勢いが足りず高値警戒感もあるため、また円高基調もあって日経平均は連動できない面もあります。

 もし、追加経済対策が上下両院で可決されれば、日経平均もアメリカ株式に連動して27000円挑戦の可能性はあります。ただし、その場合は日本株式ともに、いったん材料出尽くしも想定した方がよいかもしれません。
 

 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、ワクチン接種スタートは好材料となるものの、コロナ感染拡大で各州の外出制限が強化される可能性が高く、悪材料となるとしました。そのため高値圏でのもみあいで上値の重たさを示しているため注意が必要としました。

 しかし、先週は17日(木)に、追加経済対策が与野党4人のトップ会談で今月内での合意の観測が報道されたことで、3指標そろって史上最高値更新となりました。しかし、翌日になると合意は先行き不透明ということで株式は反落しました。めまぐるしく材料に振り回されるのは高値圏で警戒感がある証拠といえます。

 高値警戒感がありながらも、上昇しているのはFRBが12月FOMCでゼロ金利を2023年まで維持する見通しを示したほか、雇用目標を達成するために量的緩和を継続すると発表したことである。今週後半はクリスマスを控えているが、追加経済対策が与野党合意の成立となれば上昇につながることになりそうです。
 

 

(指標)ドル/円

 先週の予測では、15~16日のFOMCでの金融緩和政策の長期化観測は出ており、ドル買いは抑制されて、やや円高方向になるとし、103~105円のレンジを想定しました。

 結果的に、週前半はワクチンの接種が始まりましたが、追加経済対策が成立するとの期待でドル買い・円売りが先行しました。しかし、FOMCの会合では、現状の低金利が長期維持されるとの見方が改めて広がり、ドル買い・円売りは縮小し、17日のロンドン市場では、102.88円まで円が買われました。18日のNY市場では、追加の経済対策法案の年内成立は難しいという見方が広がり103.32円で引けました。

 今週は、先週のFOMCの金融緩和の長期化見通しから、リスク選好のドル買いは引き続き抑制され、金利先高感は後退して、ドルは買いづらい見通しです。ただし、ワクチン接種の状況が効果を生むと期待されるとリスク回避のドル買いも出てくる可能性もあります。102~104円のレンジを想定。
 

 

配信元: みんかぶマガジン
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