「何が何でも…」はさらに和らぐ可能性…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/11/20 09:59

◆ “買い戻し”が先行も、押し戻される… - 103円台継続


昨日も「新型コロナワクチン開発(ポジティブ)」と「新型コロナ感染再拡大(ネガティブ)」は交錯しましたが、やや“後者”が優勢でした。
この影響から“リスク回避姿勢→ドル買い戻し”が先行し、欧州タイムには“104.214円”へ反発する場面も見られました。

しかし“リスク回避→円買い”は根強く、昨日は“リスク回避→米国債買い(利回りは低下)”も目立ったことから、そう長くは続きませんでした。
こうして“103円後半”に再び押し戻されると、そのまま昨日の取引を終えています。

◆ それでもテクニカル的には“反発”の兆しが…?


「新型コロナワクチン開発」「新型コロナ感染再拡大」に揺れ動く展開は変わっておらず、依然として「方向感定まらず」は継続しています。
ただ“リスク回避姿勢”が優勢となる中で、昨日は“ドル買い”ではなく“円買い”に転じたという経緯を持っています。
となれば「国内3連休前(23日は勤労感謝の日で休場)」「週末の5・10日」が重なる本日のポジション調整としては“円売り”が想定しやすいところでもあります。

もちろん「チャート上の節目がほとんどない」というのが“103円台”ですので、「“11/6安値(103.176円)”を目指す」といった可能性が払拭したわけではありません
それでも“前日安値(11/18:103.651円)”の手前で下げ止まり、わずかながらも“前日高値(11/18:104.197円)”を上回った昨日の動きは、「何が何でも…」をさらに和らげてもおかしくない…?

神経質なマーケットであることは変わりませんが、本日も「幾分巻き戻し」を基本に向き合いたいところです。
“一昨日/昨日高値(104.197-214円)”を上回り、「ポジション調整が加速」する展開を期待しながら…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:104.582(11/17高値)
上値4:104.423(11/11~11/18の38.2%戻し、日足・一目均衡表基準線、20日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:104.214(11/19高値)
上値2:104.063(ピボット1stレジスタンス、11/19高値後の61.8%戻し、大台)
上値1:103.923(200月移動平均線、-1σ)
前営業日終値:103.739
下値1:103.651(11/18安値)
下値2:103.565(ピボット1stサポート)
下値3:103.392(ピボット2ndサポート)
下値4:103.302(-2σ)
下値5:103.176(11/6-9安値)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想