「方向感は定まらず」はもうしばらく続く…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/11/05 10:37

◆ 稀に見る大混乱 ― 米大統領選


ある程度想定されていたとはいえ、稀に見る大混乱…。

注目の米大統領選は、まず「トランプ氏優勢」となり、昨日記した“バイデントレードの巻き戻し”が先行しました。
しかし一部の州で「(郵便投票の開票を機に)バイデン優勢」へと転じ、マーケットは再び“リスク通貨買い・ドル売り”へと移ろいました。
東京タイムに“105.336円”へと上値を伸ばしていたドル円は、この流れの中でNYタイム序盤には“104.149円”へと押し下げられていきました。

◆ 政局不安下では「政策変更は難しい」…? ― FOMC


もっとも「(郵便投票の集計には)時間がかかる」といったそもそもの問題の他にも、「(逆転した際の票の増え方が)不可解」という見方も存在し、「トランプ陣営は提訴」との報道も流れています。
少なくとも“すぐに決着”といった様相ではなく、“混沌”はしばらく続く可能性が高いということになります。
そうなると「方向感は定まらず」も、その分だけ続く可能性も増すことになります。

本日はFOMCが予定されていますが、政局が不透明な状況下では「大きな政策変更は難しい」と見るのが自然です。
“混沌”とした状況ですので「些細な要因で揺れ動く」には注意が必要ですが、本日は“(104円台で)膠着”と見るのが妥当かもしれません。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:105.336(11/4高値、50日移動平均線)
上値4:105.186(日足・一目均衡表先行スパン下限、週足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス)
上値3:105.066(日足・一目均衡表基準線、大台)
上値2:104.924(20日移動平均線、11/4高値後の61.8%戻し)
上値1:104.681(日足・一目均衡表転換線、11/4高値後の50%戻し)
前営業日終値:104.498(-1σ)
下値1:104.328(11/4安値後の61.8%押し)
下値2:104.125(10/30安値、11/4安値)
下値3:104.000(大台、9/21安値、10/29安値、ピボット1stサポート、-2σ)
下値4:103.926(200月移動平均線)
下値5:103.660(3/9~3/24の76.4%押し)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想